外伝、現実白。白抹茶
なぁんか、思想書みたいになったなぁ
「抹茶ラテ、一つください」
私はそう言った。
誰に向かって言ったか、という問いに私はこう答える。
注文すれば商品が出てくる場所で、注文すべき対象に言っただけだと。
それが自動販売機かもしれないし、喫茶店かもしれないし。
私以外にはわからないわけだ。
「ご注文の抹茶ラテで〜す。」
今確定してしまったわけだが。
まぁ抹茶ラテを飲んで、一人で私は何をするか、待ち合わせだ。
最近、この辺りでは|非現実味を帯びた現象《理解不能なアンチゴースト》、すなわち|科学的な知識《人間が形成したくだらない幻想》、あらゆる人間の常識を超えた問題が発生している。
その怪奇現象すら私達、怪異専門の探偵である、生き場の無い者の葬儀によって解決に導かれる。
まぁ全て嘘だ。
振り仮名を読まず、脳内に情報を入れないことを推奨する。
だが、待ち合わせをしているのと探偵なのは本当だ。
探偵業ですることは浮気調査かペット探しだ、漫画とかでは事件の解決をやっているがあんなの鑑識や検察がやっていろ、死体なんて見たくないし事件に関することを推理したい奴は基本的に頭がおかしいと思う。
今回の話題...って言っちゃ悪いが、仕事は浮気調査だ。
人間のしがらみを見るのはとても面白いもので、とても自分はしたくないと痛感できるから好きなんだな。
ペット探しも、ペットを飼って逃すような事はしたくないと、ペットを飼わない選択肢を取るようになるから好きだ。
私はマイナスが好きだ、減っていけば減っていくほど人生は豊かになる。
選択肢を減らせば減らすほど幸福になる、知らなければ知らないほど幸せだった。
手足は無くならないで欲しいし、肉体は失いたくないが、無くなっていいものはとことん無くしたいものだ。
知らない事は幸せで、知っていくほど不幸せになる。
知れば知るほど幸せになるものは世界にあまりないだろう、人間は飽きる生き物だから、生きることにも飽きてしまうからな。
だからこういう仕事をして人を嫌いになって、自ずから不利益を背負い、人生の手札を等価交換していくのだ。
楽を求める為に、不幸になる。
不幸になるのは楽ではないが、不幸でいる内が一番楽なのであり、幸せになった時が一番苦しく忙しい。
それなのに人間は幸せを求める、意味がないと思うのだ。
浮気調査の仕事をして不思議に思う、不幸の証明である筈の二股が発覚した際、喜ぶ輩が多数居るのだ。
社会の仕組みは基本的に不幸になったものは救われる制度だからだ、慰謝料を取れるからと。
その関係に愛情などないのだと、とても面白かった。
不幸になったものが救われるならば、なぜ自殺者が居るのだろう?
何故孤独死などが存在してしまうのか。
人間というものは、半端に知能が発達してしまっただけの動物であり、社会生物として完成してないからだ。
文明を築き、豊かに暮らす生物なのに縄張り争いをする。
力を持ちながら争い強者が弱者を食い物にする。
自然の摂理から解脱出来ていない以上人間は真に社会性のある生物を名乗ることはできないと思う。
勝敗が決まる、勝敗がある物事で競っている内は社会生物にはなれない。
やっていることは所詮猿の延長線上のことなのだから。




