表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
徒名草ノ上デ君ハ笑フ  作者: 時雨坂
3/3

殺意

「あいつ、どこ行きやがった!」

男二人組で俺の目の前にいる少女を血眼になって探していた。

その少女はずっと走っていた疲れからか、過呼吸になっている。このまま、あの集団が居なくなってくれれば良いんだがな・・・

そうもいかず、こちらへ近づいてくる音がする。

茂みになんとか隠れられているものの、少しでも動いたらバレて天国まっしぐらだ。

その少女の方を見ると、気を失っていた。

俺は必死に脳を動かした。そして2つの打開策が見つかった。

1つはこいつを囮にして、尻尾巻いて逃げる・・・。

これはないな。

2つ目は一か八か対敵する。

相手は男二人組は見た感じ武器はククリとハンマーのみ・・・だろうな。

考える時間はない・・・。やってやる。

ザザザ・・・

「ん?おい、さっきあそこで音がしたぞ。」

「確認しろ。」

一人の男が近寄ってくる。ハンマーを持ったやつだ。

その男はハンマーを振りかぶった。

その瞬間、俺は持っていた武器の刀で男の両腕を斬り落とした。

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

男は腕が斬れて、発狂していた。

すると後ろからククリを持った奴が走ってきた。

俺はそのククリを避け、カウンターを入れようとすると、そいつは素早い動きでククリを俺の太ももに刺してきた。

その痛みのせいで動くこともできなくなった。

ここまでか・・・。

思い返すと、昔色々あったな....

妹は今頃元気だろうか....顔は覚えていない、名前も覚えていない....だが昔に妹にこう言ったのは覚えている。

「負けを認めない限りはまだ敗北じゃない。決めたことはとことん貫く!」

ってな.....

はぁ....何考えてるんだろうか。これが走馬灯ってやつか?

『立て、小さき英雄よ。』

え・・・?

その声が聞こえた途端、意識が戻った。

男が俺めがけてククリを振り下ろしてくる。

なんだか、ピンチだってのに清々しい気分だ。

それは、無意識だったのだろうか。

振り下ろされたククリを難なく弾き飛ばし、ククリを奪い捨て、男が隠し持っていたナイフを取り出し、特攻してきたが、それを受け流すように避け、腕に力が入り、そこに刀身が顕現した。そして俺は、男を斬った。

ほんの一瞬の出来事だった。

感覚はあった。俺が殺ったという自覚もあった。

だが罪悪感はない。こいつらも俺とこの娘を殺そうとしたのだから・・・・・・。


その男、エランは、殺意であふれていた・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ