7
俺はスクッと立ち上がり伸びをする。
やっぱり楽しかったな。
物資がたくさん落ちてるし回収したら下層に行こう。
ん?なんだか、鞄が異様に軽い。
鞄を覗くと時空が歪んでいた。
なんだこれ。
とりあえず物資を鞄に突っ込み下層に行く。
二ヶ月後、俺は四十二層にいた。
いやぁ、ダンジョンは素晴らしい。もうダンジョンに永住してもいいと思っている。
好きなだけ切って切って切りたい放題だし、食料や物資は冒険者が持ってきてくれる。
そして、この四十二層は俺のお気に入りでアンデットが沢山いる。
死霊を斬ると色々と撒き散らしてくれるから、滑稽で楽しい。
今日はちょっと遠征するか。
死霊たちの贓物ポロリを沢山見ながら五十層のボス部屋にきた。
ボス部屋に入ると、四十体以上の死霊とローブを着て禍々しい杖を持ったでかい骸骨がいた。
「我が信仰心よ、邪悪な者を浄化せよ。聖なる光」
死霊が十体ほど悶えながら煤になる。
「我が信仰心よ、邪悪な者を浄化せよ。聖なる光」
また十体ほど煤になる。
これ退屈だな。やっぱり剣の方が楽しい。
白魔法のせいで動きが鈍くなっている死霊どもにナイフをホイホイ投げながら接近して切り刻む。噛み付いてくるがかわし口に剣を叩き込み頭を飛ばし、そのまま体を回転させて別の死霊の腹を両断する。
残り三体になるとローブを着た骸骨が杖を振り上げ唸り声をあげた。
すると、そいつの足元から死霊がどんどん這い出してくる。サービスタイムが始まるようだ。
二時間後、お腹が減ってきたこともあり、俺は骸骨の頭をかち割った。
"死霊術level1を習得しました"
何食べようか、干し肉でいいか、
俺は干し肉をしゃぶりながら四十二層のマイルームに戻った。
四十二層の端の方に壁の割れ目があり、その先にはちょっとした空間があるのだ。そこをマイルームにしている。
「ウォーター」
コップに水を入れて飲む。なかなか美味しい。
今日はもう寝るか。
三日後、俺は冒険者と戯れていたら、誤って斬ってしまった。
彼等が動かなくなったので、もっと切りたかったなぁ。と思っていたら、自分の体が勝ってに動いた。
ナイフで冒険者の胸を切り裂き、心臓掴み引っ張り出した。繋がったままの血管を切断して、鞄の歪んだ空間から魔石を取り出し埋め込んだ。
「憎しみに身を委ねよ。死霊生成」
すると倒れたはずの冒険者が立ち上がった。
なんだこれ楽しい。
その後、倒れた冒険者をみんな死霊にしてあげた。
よしこれでもっと切れる。
斬ったはいいが抵抗してこない。切られるがままだ。
なんだか萎えてしまった。マイルームに帰るか。
マイルームに帰ろうとすると冒険者くんたちがついてくる。
手でしっしっとしてもついてくる。
「ついてくるな。」と言うとどこか行ってくれた。
マイルームに帰ってから思った。死霊と死霊が噛み合っているのって滑稽じゃないか。
というわけで鞄の時空の歪みの肥やしになっていたものを取り出し死霊に変えていく。
とりあえず二十体ほど作った。マイルームから出て
「戦え」と命令する。
ふむふむ、なかなか面白い。
頭に噛り付いたり腕を引きちぎったりしている。
死霊対違うのも見たいな。違う層くらいに行くか。
それから二十日間ほど
死霊に剣を持たせてみたり、魔石を百個込めたり、尻尾をつけたりしていた。
それから三十日ほど
手を増やしてみたり、首を二つにしたり、戦闘の最中に贓物を吐かせたりしていた
それから二ヶ月ほど
死霊の体から骨が飛び出すようにしたり、でかい肉団子を作ったり、でかいムカデを作ったりしていた色々改造して楽しんだ。
つまり俺は改造が楽しくてどっぷりとはまっていた。
一年が過ぎた頃時空の歪みの肥やしがなくなってしまった。
しょうがない取りに行くか。
俺はマイルームから出た。あれっ、おかしい。この層の死霊ってこんなバリデーション豊富だったかな。
まぁーいいや。とりあえず取りに行こう。三十層まで歩いて気づいた。魔物が襲ってこない。俺と目が合っても素通りして行く。何故だ。
その後たまに出会うのを回収しながら、十層に着いた。
十層に着いたけどまだ俺が作った奴がいるな。
そりゃ1日中作ってたからなぁ。
一層まで来たけどあまり沢山は回収出来なかった。
せっかく一層まで来たし、久しぶりに外に出るか。