古城ですよ〜
遅くてごめんなさい! それでも来てくれるあなた達が大好きです!
とりあえず……古城の周囲を探索していきます!
海心くんには、わからないって言ったけど……でも気になる事はある。
それは偽神兵製造計画、天帝様が神の座に着く前に関わった事件らしいとか?
そして今回、勇者の異常発生だけど……世界は関わってる様子はない……らしいし?
勇者がよく現れるようになってから数年後には、禍と呼ばれる存在が現れた。
そして何より……勇者と呼ばれる子達の魔力波が、偽神兵製造計画の勇者や聖女との類似点が見られることがわかってる。
と言っても偽神兵製造計画の時と比べて呪いのレベルはお粗末だとか? と言ってもこの情報は確認された初期時のもので今もそうだとは限らないけど……少なくても海心くんが今日明日どうにかなりそうな気配はなさそうだけど……
そんなことを考えてるうちに古城を一周してきたみたいです!
その証拠に海心くんが朝食の準備を済ませて剣の一人稽古をやってますし。
はぁ〜海心くんの実践で培われてきたあの筋肉あ〜うっとりしちゃいます〜ぐへへ〜おっとヨダレが垂れちゃうとこでした危ない危ないうふふふ〜〜
なんですかなんですか!! そんな危険人物を見るよな目で見られるとゾクゾクしちゃいますよー
「おい……声に出てるのどうにかしてくれないか? あとムダにクネクネするな……なんか怖い」
「え、うそ声に出てた!?」
「あーおもいっきしな」
「……あ……ああ……あああぁぁああぁぁぁぁぁぁきかれらーーーー!!」
ぐす……もうお嫁に行けない……ガク……
「落ち込むのはあとにしてくれ、せっかく作った朝食が冷めちまう」
「あっはーーい、かしこまり」
ビシッと敬礼して朝食にするのです〜
焼いた肉を挟んだパンを食べてると……
「なにか見つかったか」
「全然! しーて言うなら石がいっぱいあったよ? 大きのも小さいのも!」
「……そりゃあるだろ」
なにさなにさーーせっかく教えてあげたのに! うーー
「というわけで今から古城内部に侵入したいと思います! 何が潜んでいるか? 何が隠されているのか? そして私実況担当の黒音です!!」
キラキラ笑顔を視聴者様の皆様に振りまきます!
ファンサービスって大事ですよね!
「あーいーからさっさと行くぞー」
「はーい」
おっとこのままでは置いていかれてしまいます!
元気よく返事をして走っていくのです。
古城の中は薄暗く私たちの足音がただただひびきます。
「血がないな荒らされた形跡もない……床も誇りも積もったままか」
「それって騎士達は古城にはたどり着けなかったって言うこと……?」
それが意味するのは──
「ああ、森で全員殺されたんだろうな……残念だが」
「………そっか、ゴブリンによって殺されたということで帰る?」
「いや、中を調べてこう。まだ魔物がいるかもしれないしな」
確かに、まだ魔物がいたら結局は騎士さんたちが襲われてしまいますもんね!
「了解です。先頭は任してください! 丈夫ですからね」
「あぁ、まかした。でわ行くぞ!」
「はい♪」
一つ目二つ目三つ目と部屋を調べていきますが魔物も魔術的なにかも特にこれと言ってなく、大広間に続く五つ目の扉お開けようとその時、扉を横に一閃する、まるで軟体動物のように曲がる鉄のような何かが襲ってきて私を盾にしたスプーンごと離れたとこにある壁に打ち付けます。
「が…は……」
「黒音!! く……ぁ……」
黒音が吹き飛ばされた!……そう思った時には遅かった。
襲ってきたそれは、新たに四本扉を貫いて襲ってきた。 それを一本目は剣で防いだ、二本目は右肩を貫いた、三本目は左足を、四本目はお腹を通って心臓を、最初に扉を貫いた五本目は直接心臓を貫いた。
──「……動コ……ドアブ……ュートゼ……」近いような遠いような曖昧な距離感からノイズが走ったような音が聞こえた。
なんの音かはわからない……けど、これだけはわかった……あー黒音はやっぱり強いなーってだって俺はもう生きるの諦めてたのに、飛び出して来た黒音が初雪のように輝いたスプーンを一振するだけで、あの何かが氷が砕けるように砕け散った。
その目が語っていた、今にもこぼれ落ちそうなぐらい涙をためて死んで欲しくない! 死なせてたまるかって。
そんなの見せられたらさ……俺もさ頑張らないと……生きないとって思っちまうじゃん
「……ぁ、海心くん?」
若葉色の炎が何処からか溢れ出し身を包むと、体に残ってた鉄のようなものは、文字通り跡形もなく砕け散ったのがわかった。
そして俺は、今にも泣きそうな黒音に笑いかけた。俺は大丈夫だから安心しろって。
そしたら、涙を拭ってはにかんだ様な笑顔を浮かべた
俺も笑い返して黒音を撫でようと手を伸ばしたんだ。
そしたら、黒音の顔は驚いたような顔をして、俺を吹き飛ばした──「えぇ! っ海心くん!!」──否……あの謎の鉄のようなのが四本、黒音の顔横と腰横から扉を貫いて鞭のようにしならせ叩き付けられ、まるで花弁が舞うように視界が回りながら吹き飛んでいく。
「えっと大丈夫? 痛くない!?」
スプーンをクルッと一回転させて鉄のようなの針状のものを粉々に砕いてスプーンを抱いて駆け寄ってくる。
服装のこともあって子供のように見えてしまうと言っても、まぁ実際に見た目は子供だが。
それでも、少し涙目になりながら心配してくれる姿を見ると、まぁあれだグッと来るものがあるのもまぁ、なんだかいいなと思う。
「ああ大丈夫だよ。 緑色ぽい炎が体を包み込んだらすぐに楽になったから」
「本当に? どこか痛いとか、変な感じがするとかない?」
しゃがんで海心くんの目を見ながら聞いてみると……
「そんなに言うなら直接触ってみろよ? ほら」
海心くんがそう言うと……私の手を掴んで心臓のあるとこに指を触れさせました……え!! ぇぇええちちちょっと!! 何してるんでえうか〜ぁあぁぁ心の準備もなしにこここここんな急に……何をさせ……て……てとととにかくヤバいです自分でもわかるぐらい顔が真っ赤になってますよ〜
「なっ? 大丈夫だろ」
ななななにが、なっ? ですかーーーああーーもう心臓までドキドキしてきました〜〜なんで私だけこんなにドキドキしてるのに海心くんだけ──なに平然としてるんですか!
おおおお落ち着くんですよ黒音ひっひっふーひっひっふー……ふーよし! 別に海心くんのことを恋愛対象として見てるわけじゃないんです! そうです別にドキドキする理由なんてないんです! ちょっとちょーーと男の人の体に触れちゃったからビックリしただけです! そうですよ! 体が異性の人に触れたから驚いちゃっただけ……なんの問題もありません正常です。 えぇえぇなんの問題もありません……
「まぁ確かに傷は塞がってるけど……なんで」
「知らん!」
「えー……こう言っちゃなんだけど、なんで生きてるの? 」
「……おい、はぁ〜まぁいい自分でも不思議だがこれが勇者の力なんだろ……そうだなこんな噂聞いたことないか? 致命傷を負った勇者が何事も無かったように動いたって」
「そんなのあるの?」
「勇者には色々噂があるんだよ。まぁ今度教えてやるよ! 今はそれより」
「──扉の向こうって?」
「おま、俺のセリフを!!」
言ったもの勝ちなんですよ〜ふふ〜ん……どうやらあの扉にさえ近づかなかったら襲ってこないみたいですし〜海心くんが手お出す前に終わらせよう何かまではわからないけど……海心くんから嫌な感じが強くなってる……まるで飲もうとした水に泥を入れられたような感じ……だと狙ってたみたいに聞こえるかな? まぁ〜とりあえず終わらせるよ!
私は一歩踏み出した。遮断結界を足元に展開して……全力で──
一瞬でトップスピードに至る。 私が全力で踏んでも壊れないという安心感と信頼……そして扉を突き破った。
舞い散るは扉だった破片たち……そして最奥に鉄の球体そこから甘いものにむらがろうとする蟻のように襲い来るは鞭のようにしなる針の群れ達、故に空中に遮断結界という足場を足を載せるその一瞬だけあればいい……魔力を少しそそがれた結界はあしが離れる時には綿飴のように消えてなくなる──それで良い一つ……二つ……三つほら、届いた。
針は未だ扉の方を狙っている……音すら置いていく速さについてこれていない……もう目の前にいるのに認識出来ていない。だから……その無防備な本体に水平に放たれたスプーンに体を砕かれた。 てね
──時折思う……俺はみんなを大事な人を守ることが出来るのだろうかと。
俺より強い奴はいっぱいいる……目の前でドヤ顔してる黒音もその一人だ……黒音自身は認めないけど確実に黒音の方が上な事は確かで……悔しい
あれだけの力を手にする為にどれだけの道を歩んできたんだろう? 俺が想像する以上に辛く厳しい道を歩んできたんだと思う。
あの小さな肩にどれほどのものを背負っているのか?
あんなに小さな子が何を思って力を求めたのだろう? 少なくても富や名誉ではないのは、確かだろうな……そんな薄っぺらいものじゃ決して無い。
もっと……
「カーーイーシンくん? とりゃー」
黒音スペシャル〜〜ロケットタークル!!
「ん? おっ」
「なに……悩んでるの? 眉がこんな風にグググーってなってるけど? 」
「ん、あ〜誰かさんが思いっきし砕いた鉄の塊はゴブリンが用意出来るようなものなのかなーって」
「うーん……あーきっとゴブリンじゃないと思う。 でも無関係でもないと思う」
「そうか、とりあえずここを調べてみるか」
海心くんはそう言うと、瓦礫の山を漁って……後ろに投げるを繰り返してるようです。
確かに調べてみる価値はあると思うけど……私としては今は鉄くずに成り果てた後ろの壁が崩れた隠し部屋が気になるんだけどな〜
いやだって扉も無い部屋ですよ? 絶対何かありますよね? それと……この鉄くず……コア部分が神力が混じってたっポイんですけど……
「うーん、瓦礫ばっかりだな……これも違うし、ゴブリン以外の関係性がわかるような物は……」
あれ、この石に書いてある魔術式ってエルフ文字じゃ……
「おい、黒音!! これ……黒音?」
なんだ? 黒音が掲げるように持ってるのって……古代遺物……?!
これ……どうしよう? こんなのじゃ使い道なんてしれてるし……壊れかけだし、えーとまぁやったのは私ですけど? こんなんじゃ〜二、三年ぐらいしか持たないよねー
熟考した私は、とりあえず悪用されないように握るように持ち替えると───
「まてーーーーーーーーーーい」
!!!? 急な大声に体がビクッとしゃがんだ状態で小さくジャンプしながら後ずさりをしてしまいました。
なんなんですか! もう
ギロりっという感じで大声を出した張本人を睨みつけます!
って、あれ? にゃんでそんな鬼の形相で迫ってくるんでえうか!! 噛みつつもあわわわわ〜〜と待ち構えつつ……
心の中で噛むなんてなかなか器用ですね私!! おーなんて思ってると……
腕を掴んだと思うと一気にひねり揚げ無理やり腕をこじ開けーって痛くないけど痛いんですけど〜なんですか!
「海心くん!!」
「黒音……なに……を……壊そうとしてんだーーーーーーー」
「ふえっ!??」
ビックリしただけなのに変な声が出てしまうなんて不覚です。
というかなんでこんなに怒ってるの!? 壊れかけのガラクタだよ?
── 三十分後 ──
お説教がまだ続いてます! しかもループしてるんですよ? 正直眠たくなってくるよね〜ふぁぁ〜
「──だからこれはとおぉぉっても価値あるもんなんだ!! これだけで、首都や街の結界を二〜三百年は余裕で動かし続けれるものなんだ! それを〰〰〰」
はーそうですかそうですか、これ子供向けの玩具に使われてる電池と同じ物っていったらどうなるんだろうな〜なんて現実逃避してる間にどうやら落ち着いたらしく
「わかったか? これがどれだけ大切な物なのかということが」
「うんうん、めちゃわかった〜めっちゃわかったから捜索してない場所まだあるから早く行こ? ねっ?」
「うーんまぁ分かったならいい」
「さぁいこーレッツGO〜」
今回の反省私たちが使ってた物は例えおもちゃでも、ここの人達にとってはとても貴重なものなのかもしれない
それと……この星の魔術文明はかなり化石レベルみたいです!




