表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 星凪 怜
16/16

終わりと始まり。

労基の指導が入った事は、その日のうちに従業員全員が知る事となった。


工場長が、尋常じゃなくイライラし、労基と村田さんを罵倒していたから。


工場長のイライラはしばらく続いた。


それに一番先に耐えられなくなったのは、以前から不満のあった、裁断のリーダー。

親の介護を理由に辞めた。


彼女を追うように、若い従業員から、ひとり…またひとりと辞めていった。


工場長のイライラはますます増長。

従業員も半分になった。

それでも、以前通りに仕事を入れてくる。


昼休みだけじゃなく、仕事中も、リーダーや従業員の苦情が出てくる。


特に、リーダーのいなくなった裁断では、2人だけで、遅くまで頑張っていたが、結局2人一緒に辞めた。


これでは生産が出来ない。


内川目さんは、皆が辞め始めてからは、自分の今後を迷っていた。

『宮沢さんは、どうするの?』

そう聞かれても、自分でも分からない。


この年齢から、仕事が見つかるのだろうか?




帰宅すると、高橋くんからLINEが入っていた。

デート以来、毎日LINEしているし、日曜は一緒にランチもしている。


仕事はごちゃごちゃしているけど、プライベートは充実している。


{お疲れ様です}

{お疲れ様}

{なんか、愛さんの会社の悪い噂を聞きました。本当ですか?}


…返信できない。

愚痴を言ったら止まらなくなりそうだから。

だから、落ち込んでいるスタンプを送った。


{話して下さい}

高橋くんにうながされ、自分の気持ちと、少しだけ会社の話をした。


{一緒に暮らしましょう}

{でも…まだ、お互いの親に会ってない}

{暮らしてからでも大丈夫ですよ。

親に会ったら、すぐに結婚しましょう}


涙が出てきた。

高橋くんと一緒に暮らせる。

ブラック企業から抜け出せる。




次の日、退職届けを出した。

年末には高橋くんのアパートに引っ越す。

お正月に、お互いの親に会う予定。


会社には、まだ数人残っている。

しかし、仕事にならなくなってきていて、今の仕事が終わったら、一時、会社を休業させるそうだ。

下手したら、このまま会社を閉めてしまうかもしれない。


内川目さんは

『もう、ダメかもね。私も親の介護始まったから、専念するわ』

と話す。


ミシンの子達は、別の縫製工場に行くかも…と聞いた。


残る人は工場長だけ。


裁断のリーダーが話していた。

『有休や残業代は、従業員を引き留めるもの。

目の前の、人手不足や赤字ばかり見ていると、この工場みたいになる。

将来を見て、人を育てて、仕事を好きな人が増えて欲しかった。

私も裁断は楽しかったわ。

自分達が裁断した布が洋服になるのよ。

素敵な仕事だった』


私は裁断のリーダーが好きだった。

自分を持っていて、自分の意見を言えた。

それが、上司と喧嘩になるとしても、部下を守ってきた。


私も、仕事は好きだった。


休業の事務手続きを済ませたら…というより、ほぼ会社を閉める手続きをしたら、私の仕事は終わる。


そうしたら、引っ越しの準備をしよう。

親にも、高橋くんの存在を知らせよう。



これから、また、新しい人生が始まる。

もっと深く、ブラック企業や主人公を掘り下げて書ければ良かったけれど、自分の限界を感じてしまい、物足りなくなってしまいました。


それでも、いい経験になりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ