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  作者: 星凪 怜
11/16

高橋くん

村田さんが辞めた日、私は定時退社した。


気持ちがモヤモヤしている。

市内の高台の公園のベンチに座って、ぼ~っと、街の灯りを見る。


ブルブル…

誰かからLINEが来た。

開けると、紹介された男性から。


{お疲れ様です}


{お疲れ様。この前はごめんね}

{いいですよ。気にしてません。今日は早くに帰れたんだすね}

{うん。今、展望公園にいるの。来る?}

{展望公園?もう日が暮れてます。危険ですよ。すぐに行きます}


彼氏じゃないけど、いい人だな~


近くの自販機で、缶コーヒーを2つ買って座っていると、男性が現れた。

手には缶コーヒー2つ。


『えっ?』


お互いの缶コーヒーを見ながら笑ってしまった。


『僕たち、考えが同じですね』

男性は、さわやかに笑う。


男性の名は『高橋准一たかはしじゅんいち


身長も高く、けっこうイケメン。


私達は、缶コーヒーを飲みながら、街の灯りを見ていた。


『仕事…忙しそうですね』

高橋くんが言う。

『急がしいっちゃ急がしいかな?

でも、私より急がしい人達いるし』

『優しいですね』


えっ?何?照れるじゃない。

てか、何?

このドキドキは?更年期障害?


『寒くなってきましたね。帰りましょう。

お互いに車だから、ここでサヨナラですけど』

『そうだね』

そう言って、車に乗り込む。

その間、高橋くんは、私を見ていてくれた。

『次の日曜に、映画に行きませんか?』


こ…これは、デートのお誘い?

ますますドキドキする。

このドキドキは、絶対に更年期障害じゃない。

愛のドキドキだ。


『いいね。行きたいな』

『じゃ、お休みなさい』


私は公園を後にして、帰宅した。


{ちょっと~、高橋くんに映画に誘われた‼}

ハートのスタンプと一緒に、高橋くんを紹介してくれた友達にLINEした。

{マジ?やったじゃん!}

{もう今から緊張してるよ~}

{頑張れ笑}




その夜から眠れなくなり

緊張は日曜まで続いた。

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