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作品 21 「作家のいる家」
作家のいる家
運転席は無人だった。機械だけが動いていた。私は目を凝らして、そこに姿の見えない人間の姿を見ようと努力した。けれども、それは無駄な労苦だったようだ。次の瞬間、私の目に入り、そして急速に滲みていった地下鉄トンネルの光景。くり抜かれた、鉄路の這う横に長い墓穴は、私の全存在を飲み込んでしまうほど底なしの暗さを秘めた闇だった。
○「アレ!」
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城之内浩也とその娘が身を隠す高台。眼下には廃施設が見える。娘の腕の中には赤ん坊がいる。夜目にもキラキラと肌を耀かせて……。赤ん坊の存在はまだ社会問題とはなっていない。世界全体でも二十名ほどしかいないからだ。そして、その父親とは……。
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