旅路
そこは暗闇。
全ての終わり。
長い長い旅の終わり。
またいつか巡り合う始まり。
終わりの先の始まり。
ある日私は老人だった。
全てを失うという絶望。
全てを託したという希望。
終わりを想い涙を流した。
ある日私は中年だった。
失うものと手にするものを天秤にかけ、折り合いをつけた。
ある日私は青年だった。
失った全てを憂い、広がる未来に不安になった。
ある日私は少年だった。
失う恐怖と手に入れる喜びを知った。
ある日私は子供だった。
目に映る全てが宝物になった。
ある日私は赤子だった。
これから手に入れる沢山の物、人。
そこに広がる希望を信じ涙を流した。
そこは暗闇。
全ての始まり。
長い長い旅の始まり。
いつかまた巡り合う終わり。
始まりの先の終わり。
物書き自体が初めてという作品ですので、感想・アドバイスなど頂けると嬉しいです。