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第3話 語られぬ犯人

――物語は、語られぬ者の沈黙によって形を得る。


マチルダ・グレイは、新しい短編の執筆を始めていた。題名は『未完の密室』。

しかし、原稿の中で殺された登場人物の職業も、容疑者の名前も、どこか現実の編集部を思わせる。

リアムはページをめくりながら、背筋に冷たい気流を感じた。

作中の“被害者”は、まるで自分の未来を暗示しているように描かれていたのだ。

「あなたは、誰を殺そうとしているのですか」

彼がそう問うと、マチルダは微笑んだ。

「誰も殺していないわ。ただ――書くことで誰かを甦らせているだけ」

彼女の瞳は深い夜のように静かで、その奥では、まだ語られぬ犯人が息をしていた。

それが虚構の人物か、それとも現実の影なのか、誰にも断定できなかった。

――第4話「推理という祈り」

真実を語ることは、時に赦しと同義になる。マチルダが初めて“推理”という言葉の意味を思い出す夜。


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