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D-DAY+145 2027年5月下旬 ウクライナへ その1

p.adminやR子,S子は楽園島で約四日間、政務をや諸々指示を済ませた

p.adminや妻たち、T先生、H先生やウクライナ大使着任予定のOka先生、最後にN君と共にウクライナへ出発することとなった

今回ウクライナに行く目的が、国交締結式典は勿論のことですが、キーウ大使館の引き渡し、

既存のウクライナ避難民向けのキーウ⇔楽園島のワープ便を強化し、キーウ⇔パリ、キーウ⇔ロンドンへの定期便も開設される予定


また、残された一番大きな仕事として、チェルノブイリ原子力発電所事故の善後が待っています

こちらは経過年数が長く影響範囲も広く、除去作業は広島第一原発と比べられない程困難と思われる

実際にどうするか、は現場に行って関係者と周辺住民の要望を聞き取りながら慎重に決めないと行けないと思われる


p.admin一行は、元々ネイビーゲーザーの小型輸送機に乗ってウクライナ首都キーウのボルィースピリ国際空港行くつもりだったが

シグマさんから、チェルノブイリ原子力発電所事故の善後に関しては「ネイビーゲーザー」の偏向シールド発生装置の力が必要かもしれない事から

ウクライナ側と交渉した結果、長さ500M超えの宇宙船「ネイビーゲーザー」の離着陸問題ないと直ぐ回答された

また、米軍や他国関係者は決して「ネイビーゲーザー」に近づかないようにと、ウクライナ当局が保証してくれた


#### Oka先生との話し合い


Oka先生は、直近で楽園島の幹部陣に加わったつくばT大学の教授です

p.adminとS子の結婚式にも参加したが、その時は多忙のため、p.admin自身もOka先生にきちんと挨拶できなかった

ウクライナへ出発する前、ようやく時間を作ってOka先生と話する時間が出来た


Oka先生

楽園島ウクライナ大使(予定)、日本人、元つくばT大学教授、Azureの博士研究の研究分野の大先輩で指導者の一人、博士論文審査会の副査

専門領域は多岐に渡るが、p.adminがかつてT大学院で研究したAR/VRとテレプレゼンス技術に関しては、Oka先生は日本においてこの道の第一人者であった


Oka先生は駐ウクライナ大使に着任予定だが、お住まいはつくば市で妻と同じつくば市内にあるT大学に通く娘と一緒に住んでいるため、Oka先生をウクライナに単身赴任させるのは不憫です

T先生のアドバイスで、キーウ大使館⇔つくば楽園島大使館間のワープゲートを開設して、Oka先生に日帰り出勤ができるように配慮している


Oka先生は現在63歳でT先生より10歳もした、p.adminはポルポ・カラマリの若返り治療をお勧めたが、「現時点でまだ必要ない、10年後に頼む」と言われた


p.admin:

「Oka先生、この度は大使という重責を引き受けていただき、本当にありがとうございます。そして、結婚式ではバタバタしており、改めてご挨拶する時間が取れず申し訳ありませんでした」


Oka先生: 「いやいや、椿くん。大使の話は光栄だよ。まさか、かつての教え子から主権国家の大使を拝命するとはね。結婚式?あれはもう、規格外のスペクタクルだった。君の博士論文も規格外だったが、それを遥かに超えていた」


Oka先生は柔和に笑った。その瞳には、かつての指導者としての優しさと、目の前の教え子への心からの敬意が混ざっている


p.admin:

「恐縮です。先生には、私のAR/VR研究の基礎を築いていただきました。その経験、特にテレプレゼンス技術は、まさに今回のウクライナ大使の使命に直結します」


Oka先生:

「その通りだ。大使館と自宅がワープゲートで直結され、私がキーウとつくばを日帰りできる。まさに君が研究していた『物理的な距離の無効化』だ。私にはそれが何よりの配慮だよ。娘や妻から離れずに済む。」


p.admin:

「日帰り出勤で申し訳ありません、さて、本題ですが、今回のウクライナ大使には、先生の技術者・研究者としての経験と知識を活かしていただきたい」


Oka先生: 「承知しているよ。ただ国交を締結するだけでなく、ワープ便の整備、チェルノブイリの善後、そして何より復興支援。特にチェルノブイリは深刻だ。あの巨大な石棺で覆われてなお、周辺は人が住める状態ではない」


p.admin: 「ええ。今回の『ネイビーゲーザー』によるキーウ訪問は、その偏向シールドの力をウクライナ側に示す目的もあります。先生の専門外かもしれませんが、技術と外交の境界を曖昧にするのが、これからの大使の仕事です」


p.adminは身を乗り出した。


p.admin:

「先生、ウクライナでは、私たち楽園島の『正義』が私がp.adminになって最初に実行されました。ただ、今後は多くの元ロシア兵が処刑されると予想され、国際的な批判も集まっています。この状況で大使としてキーウに入る先生は、人道主義者としての先生の信念と、楽園島の『実用主義』との間で、板挟みになるかもしれません」


Oka先生: 「……(一つ息を吐き)それは覚悟している。君が強姦犯に裁きを下したことも、私は理解している。私の指導者としての役割は、君の論理の『冷たさ』を、『地球の倫理』の言葉に翻訳し、ウクライナの復興と国民の心に『希望』として定着させることだと思っている」


Oka先生は、真摯な眼差しでp.adminを見つめた。


Oka先生:

「私は君のチート技術が、世界から『絶望的な不公正』を排除する力を持っていると信じているよ。ウクライナの人々が、君のシールド技術でチェルノブイリをクリーンにし、ワープゲートでヨーロッパと直結できる。その『現実の恩恵』こそが、君の『絶対的正義』の正当性を示す、最大の外交的な武器だ。」


p.admin:

「ありがとうございます、先生。その言葉を聞けて安心しました。先生の哲学は、この新しい外交の場において、私たちが失ってはならない『人間性』を示してくれるでしょう。」


Oka先生:

「それで、椿くん。若返り治療の件だが、『10年後』というのは、私が『この新しい世界』を十分に観察し、君の作った新しい秩序がどのように機能するかを見届けた後で、という意味だよ。急いで永遠の命を得るより、まず君のビジョンをこの目で見ておきたい」


p.adminもOka先生のその選択を心から尊重した


p.admin:

「承知しました。10年後、先生が『次世代の大使』として永遠の健康を手に入れる日を楽しみにしています。」


#### ボルィースピリ国際空港


p.adminが「司令」として指揮権を持つポルポカラマリの宇宙船『ネイビーゲーザー』は、使節団一行を載せて、ウクライナ首都キーウのボルィースピリ国際空港に着陸する

今回は大人しく行っただけので、途中で気まぐれに台風を消滅したりはしなかった


『ネイビーゲーザー』のパイロットのポルポカラマリのスタッフは、翻訳コンピューターを介してボルィースピリ国際空港の管制官とやり取りしていた

『ネイビーゲーザー』は同盟国元首が乗る軍用機(Air Force One)として登録、承認され、問題なく滑走路の一角の空きスペースにゆっくり降下し、ランディングギアを伸ばした状態で着陸した


p.admin一行は『ネイビーゲーザー』から輸送機に乗って、滑走路まで高さ約200Mも離れたハンガーからゆっくり滑走路まで降下した

今回は政治的な演出は要らないとp.adminが指示したので、一行を下した後、シグマ殿が操縦した輸送機はまた『ネイビーゲーザー』に戻った


そしてウクライナのZe大統領や政府要人らが出迎えてくれた

p.adminはZe大統領と握手し、Ze大統領からは結構強めの力で握り返してくれた


Ze大統領:

「兄弟!ウクライナへようこそ!待っておいたぞ!」


p.admin:

「またせたな、やる事は山ほどあるので歩きながら話そう」


Oka先生(大使):

「(英語で)Ze大統領殿、この度新たに貴国へ着任する楽園島の大使Okaと申します、今後ともよろしくお願いいたします」


Oka先生は、伊達に数十年も研究者生涯を過ごした為、日本人にしては流暢な英語を喋る


Ze大統領:

「Oka大使殿は気にすることはないよ、とっておきの大使館を用意してやったから、まずはそっちに向かいましょう」


p.admin一行はウクライナ政府側が用意した三台の車に乗り込み、

Ze大統領に言われた通り、最初の目的は楽園島の大使館になっている

p.adminが乗り込んだ長いセダンには妻三人、N君とZe大統領とウクライナ側の秘書官一人が乗っている


ちなみにp.adminの予想が的中したように、楽園島大使館は、「在ウクライナロシア大使館」が徴収され、楽園島に無償譲渡するらしい

なお現在、ロシア連邦は国体としては存続するが、ウクライナと国交断絶したままであった


#### 元ロシア大使館への道


ボルィースピリ国際空港を後にしたp.admin一行を乗せた黒塗りの車列は、ウクライナ当局の厳重な護衛のもと、キーウ市内へと向かう。p.admin、妻たち、N君、Ze大統領が乗り込んだ長いセダンは、重苦しい静けさと、期待に満ちた熱気が交錯していた


* キーウの風景:戦争の爪痕と復興の意地


車窓の外を流れるキーウの街路は、楽園島で見た衛星画像やニュース映像よりも生々しい現実を語っていた


中心部に近づくにつれて、戦争の爪痕が痛々しく残っている

爆撃で上層階が吹き飛び、骨組みだけが残ったビル。青いビニールシートで覆われたアパートの窓

しかし、その廃墟の横では、市民がカフェでコーヒーを飲み、若者がスケートボードに興じる姿も見られる。


瓦礫は懸命に片付けられ、新しい国旗の青と黄色が至る所で誇らしげに掲げられている。それは、「我々は生きている、決して屈しない」という、ウクライナ人の強靭な意思表示であった。


R子リコ

「……ネットで見ていた映像よりも、ずっと……リアルですね。復興作業は進んでいるようですが」


Ze大統領(沈痛な面持ちで、だが誇りをもって): 「(ロシア語訛りの強い英語で)リコ子妃殿下。我々は、世界中からの支援と、自らの血で、この街を守り抜きました。廃墟はまだあるが、我々の魂は破壊されていない。そして、君たちの助けで、この復興はさらに加速する」


車が主要な大通りに入り、さらに厳重な警備に囲まれ始めた頃、Ze大統領は意図的に声を張り上げた


Ze大統領(p.adminの肩を力強く叩き): 「兄弟、大使館の場所だが、君の予想通りだ。在ウクライナロシア連邦大使館だった場所を、楽園島へ無償で譲渡する。既にロシアの外交官は全員退去させた」


やはり、p.adminの予感が的中した


p.admin: 「驚きませんよ、Ze大統領。それは最も理に適った政治的ジェスチャーです。大使館の警備や、ロシア連邦の資産をどのように処理するかという頭痛の種を、楽園島に丸投げできる。ウクライナ政府にとって、これほど美味しい話はありませんからね」


Ze大統領(豪快に笑う): 「はっはっは!さすがは兄弟だ!正直に言わせてもらうと、その通りだ!あの場所は、我々にとって屈辱と裏切りの象徴だった。それを、君たち『絶対的正義』の同盟者に渡すことは、我々にとって最高の勝利の証となる!」


S子(さや): 「Ze大統領。その大使館の建物と敷地は、治外法権を伴う楽園島の外交資産として引き渡されると理解してよろしいでしょうか?ロシア連邦による将来の『奪還リスク』も、ウクライナ政府が全面的に排除すると」


Ze大統領: 「もちろんだ、さや子妃殿下!あの土地はもう、楽園島の永久的な主権下にある。ロシアが何か言ってきたら、我々が国際法廷と戦場で彼らを黙らせてやる!」


N君(元アメリカ外交官として、静かにp.adminに耳打ちする): 「(日本語で)朱雀様。この譲渡は、国際法上極めて異例かつ挑戦的です。ロシアとの断絶を、楽園島という新しい権威を使って決定的なものにする、ウクライナ側の強烈な政治的カードですね」


p.adminは君に応えた


p.admin: 「ええ。ウクライナ政府は、私に貸しを作りたいわけだ。そして、ロシア連邦に対しては、『お前たちの悪の象徴は、もう二度と戻らない』というメッセージになる。さて、大使館の場所は決まった。次はワープ便の強化と、チェルノブイリの話を進めましょう」


Ze大統領は、p.adminの冷静な受け答えと、既に次の議題に進む実務的な姿勢に、さらなる信頼と敬意を抱いたようだった。車列は、まもなく元ロシア大使館であった、楽園島キーウ大使館へと到着する


#### ワープゲートの設置


p.admin一行は元「在ウクライナロシア大使館」に到着し、すでに現地で待っていたウクライナ側の事務係の職員の案内の元、一行は大使館の内部に参観を兼ねて、現況を見て改善点や改修策を同時に計画している

Oka先生はまだ大使館職員を声を掛けてないらしく、代わりにウクライナ側の好意で現地在住の日本人数人を誘い、とりあえずOka先生の通訳や業務手伝いとして勤務してくれるらしい


p.adminがとりあえず大使館の屋上に行き、ワープゲートのマーカーを設置した

ワープ移動は異星ドローンによって物理的実行されるので、「ゲート」と呼ぶのは本当は正しくないが

ワープゲートのマーカーを設置した事によって、特定領域に立ち入った瞬間が異星ドローンが検知し、その領域内の人物や荷物を事前に指定した場所(今回はつくばの楽園島大使館)にワープ移動させる

なお、ウクライナと日本との距離が遠く直線移動ではないので、ワープ移動は途中2回の中継ポイント経由で再ワープすると異星タブレットより情報を得られた


p.adminが大使館の参観からワープゲートを設置し、試験で一行がワープゲートでつくばのつくばの楽園島大使館まで移動してみた

その時、本当に一瞬でつくばに戻れたOka先生の驚きや、Ze大統領(ワープ便経験済)が将来ワープゲートを使って西ヨーロッパへ移動できる未来を期待している


* 元「在ウクライナロシア大使館」の屋上


p.adminは、N君やR子S子ら幹部と、大使館の鍵を受け取ったばかりのOka先生、そしてZe大統領と共に、冷たいアスファルトの上に立っていた


p.admin:

「大使館の構造は、予想通りですね。特に問題はありません。では、早速ワープマーカーを設置します。」p.adminはポケットから手のひらサイズの異星デバイス(マーカー)を取り出し、屋上の隅の目立たない場所に固定した

それは一見すると、ただの黒い円盤だった

黒い円盤の周りに、半径凡そ2メーターの円形が床に描かれた


p.admin:

「マーカーの設置は完了です。この円形エリアに立ち入った人物は、自動的に指定された座標(つくば大使館)へワープします。現在のウクライナからつくばまでのルートは、二回の中継ワープを必要とします」


Ze大統領:

「(興味津々に)二回の中継か。しかし、それで一瞬なのだろう?信じられない技術だ」


Ze大統領は、かつてワープ便を経験したものの、この技術が自国の首都に恒久的に設置されることに、改めて興奮を隠せない様子だった


p.admin:「ええ。理論上、移動時間は光速並で0.1秒程度です。Oka先生、これが大使館の中核機能となります。これで先生の日帰り出勤も保証されます」


Oka先生(真新しい大使館の屋上を感慨深げに見つめ):

「これは……本当に凄いことになった。まさか、私がつくばの自宅から、文字通り光の速さでキーウに出勤する時代が来るとは。私の研究テーマだったテレプレゼンスは、とうとう物理的な存在のテレポーテーションに進化してしまった」


*試験ワープ:一瞬の帰還


S子さや

「では、皆さま。試験ワープを実行します。R子、安全プロトコルの確認を」


R子も、ネイビーゲーザーにてポルポカラマリの士官教育を受けていた


R子:

「わかった。プロトコル確認、完了。ワープエリアに立ち入ります」


p.adminは、妻たちとOka先生に目を向けた


p.admin:

「さあ、行きましょう。瞬間帰宅です」


p.adminがまずワープマーカーの指定領域へ足を踏み入れた


るで古い電球がショートしたような、しかし無音の、極めて微細な空間の歪み

次の瞬間、一行はつくばの楽園島大使館の屋上に出現した


ワープ直後、Oka先生は思わず声が出た


Oka先生:「おお…!」


彼らが次に立っていたのは、つくばの楽園島大使館の屋上だった。空気はキーウの冷たさとは違う、慣れ親しんだ日本の初夏の匂いだった

Oka先生驚きと興奮で目を見開き、あたりを見回す


Oka先生:

「……つ、つくばだ!本当に一瞬だ!私の身体は、今、物理的にこのつくばに……!これは、移動ではない、実在の転送だ!」


Oka先生は研究者としての的好奇心を爆発させ、呆然とする


R子リコ

「やっぱりこの瞬間のワープは、何度やってもすごい!これで、通勤時間の概念なんて、先生にはもうありませんね」


S子さや

「Oka先生、お疲れ様でした。ワープ成功です。この技術が、今日から先生の仕事と生活を守ります」


Ze大統領の未来への期待キーウの屋上には、Ze大統領とウクライナ側職員が残っていた

Ze大統領自身もつくばの楽園島大使館にワープしてもいいですが、

楽園島と日本政府の協定により、大使館のワープゲートはp.admin家族や楽園島幹部に限られる

Ze大統領はこの微妙の行政ルールの制限を理解して、試験ワープへの参加を遠慮した


p.adminは、すぐに異星ドローンを通じて、遠隔でZe大統領と通信を繋いだ


p.admin:

「ワープテスト成功です、Ze大統領。これでキーウ大使館とつくばのワープ回線が開通しました」


Ze大統領(キーウの屋上で、マーカーを指差しながら):

「見事だ、兄弟!我々の時代が始まった!そして、このワープゲートは、やがて西ヨーロッパにも繋がるのだろう?」


Ze大統領が強く拳を握りしめる


Ze大統領:

「我々のウクライナ人が、ロンドンやパリへ、もはや飛行機ではなく、『瞬間』で移動できる未来を、私は見ている!これで我々は、物理的にも、真のヨーロッパの一部となれるのだ!」


Ze大統領は、このワープゲートがもたらすウクライナの国際的な孤立の終焉と、未来への希望に、政治家としての最大の期待を込めた

なお、p.adminの大使館のワープゲートを一般民衆へ公開する気はないが、

例えばボルィースピリ国際空港からイギリス、パリやバンクーバーとつなぐワープ便の開設は、もともと画策している最中であった


p.admin一行はこれからはウクライナで行事を行うので、p.admin一行やOka先生はまたワープゲートで大使館の屋上に戻り、Ze大統領が興味津々でその様子を見ていた


#### ホテル インターコンチネンタル・キエフ (InterContinental Kyiv)


時間も夕方となり、初日の旅の疲れもあってp.adminはキーウの最高級のホテル「インターコンチネンタル・キエフ」で休憩することとなった


キーウの中心部、聖ミハイル黄金ドーム修道院などの歴史的建造物に近い、国際的な要人が常に利用するホテル。警備体制が最も強固で、広大な地下シェルターも完備しているため、p.admin一行(特に妻たち)の絶対的な安全を確保できる場所でした


部屋もp.adminの要望で全員が同じプライベートフロアに寝泊りできるPresidential Suiteを提供されていて、ネズミホテルのようなp.adminが妻たちが別部屋に分けられるような事は事前に防げた


なお、この日の晩御飯は晩餐会形式ではなく、楽園島関係者たちのみでビュッフェ形式行われた

ビュッフェは10人前ずつの少量提供でおおよそ10品目が並べていて、要望があればシェフが随時に調理し追加する形でした

Ze大統領ご夫妻もp.admin家族の休憩時間を考えて不参加、ウクライナ側は連絡の秘書官一人のみ残された


ビュッフェの献立は

・コンソメ仕立てのクリアなボルシチ

・ヴァレニキ:ジャガイモやチーズ、挽肉を詰めた水餃子風の料理

・キーウ風カツレツ:バターが詰まったチキンカツ。衣がサクサク

・オイスターとキャビア

・牛フィレ肉のロースト

・天ぷらと中華点心(焼売、ミニ中華まん、海老餃子等)

・海鮮パエリアや中華チャーハン

・シェフ特製のアジア風スープ:トムヤムクンみたいな何か


p.adminは基本的に何でも食べますが、献立をみてウクライナ側は十分に日本人幹部への配慮を示しているそうです…が

日本人幹部のT先生とOka先生は料理に対して不満はなく、実際料理自体は高級ホテルだけであって素材も調理も高レベルでした


p.admin:

「このライスはジャポニカ米ではなくタイのジャスミン米ですよね、不味くはないけど…チャーハンとパエリアは良いけど、丼ものだったらNGですね」


W子は、この料理の品揃えから、パエリアやトムヤムクン風スープを選び、他はほんの少しつまみ摘まみ程度しか食べてなかった


p.admin:

「W子は好みの料理はない?シェフに注文してみましょうか?R子とS子はどう?」


W子:

「なんとかなりますから…大丈夫」


W子はそう言うものの、日本でよくあるローストビーフでさえ、赤みが目立つという理由からあまり進みませんのようでした

p.adminの長年のカンからすると、W子にとって献立の料理の大半はNGかもしれない

ボルシチは豆スープだからNG、ヴァレニキはイタリア餃子は好きじゃないからNG

カツレツはギリOKだが多くは食べない、キャビアは彼女の好みじゃない(魚卵類すべて)

ローストビーフも赤みでNG、天ぷらと中華点心はギリOKだが本格じゃないから気が進まない

唯一トムヤムクンは彼女の好みのようで、パエリアと合わせて何とかご飯を進んでいた


R子:

「私は大丈夫です、料理は全部おいしいから」


S子:

「私も大丈夫よ、W子もこれはもう配慮ありきの物よ、慣れないとこれからはキツイよ」


p.adminはこの様子を見て、ウクライナ秘書官経由でホテルの係員を呼んでもらい

W子好みのタイ料理、ヤムウンセン、タイ風五目玉子焼き等数点をリクエストした

本当は出てきた料理はもう全員で食べきれない量なのに、p.admin勿体無い気持ちもありました


20分後、W子の為の料理が並べていた

W子はここからようやく箸を進むようになった


W子:

「ごめんね…私のわがままで」


S子:

「そうよ、これからはもっと厳しい献立だってあるよ、W子もはやくなれなさい」


p.admin:

「S子は…まるで悪役令嬢…あ、他意はないので雰囲気的に似ているだけ」


「悪役令嬢」というキーワードは、やはりS子にとっては地雷を踏んだのようだ


S子:

「あなた、許さないだから今夜は覚えておきなさい」


p.admin:

「はいはい、俺が悪かったよ」


晩ご飯タイムが終わり、幹部らは各自の部屋に戻った

この夜、p.adminはS子によってきつく「しつけ」られたようです(悲)

今回も9000字超えの2話分です

S子の「しつけ」を聞きたい人がいれば書きますが、どうでしょうか?(笑)

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