D-DAY+137 2027年8月上旬 成り行きの台湾帰省 その3:電撃結婚式の下準備
p.adminは実家は台北市のやや郊外にある一戸建で
屋内の広さも100坪程度があって、台北ではかなり富裕層の住まいでした
実家はそこまでお金持ちではないが、
p.adminの母は銀行を35年間も勤めだベテランの投資専門家で、
母は手腕を発揮して本業の儲けより多い資産を形成できた為であった
台湾実家で昼食を済ませて、H先生とN君に明日の予定を簡単に打合せした後
H先生も基隆の実家に戻り、
N君は連絡役の為p.adminの実家に引き続き滞在したが、p.adminプライベートの時間は極力干渉しないように気を配った
p.adminの妻達(W子R子S子)が一斉に集まり、
p.adminのお母さん(以降、P母)が彼女達に大切にしてきた真珠のネックレスをR子とS子に与えた
P母:
「W子は結婚の時(20年前)あげたから今回はもう良いよね?さあR子もS子は来て頂戴」
R子:
「お義母さん、ありがとうございます」
S子:
「まだ正式入籍してないが、お義母さんありがとうございます」
P母のこの「真珠のネックレス」をあげる行為は、ある意味、「息子の嫁として認め、家族の一員になる」という暗黙の了解と解釈できる
P母:
「あら式はいつどこで挙げるかしら?」
S子:
「はい、旦那様の意向もありますが、台湾で披露宴を挙げる予定です、時間はまだ決まってないが…その内に」
P母:
「ちなみにS子の実家はどこなの?」
S子:
「実家はここから近いです、MRTの科技大楼駅の近くですから車ですと10分程」
「披露宴はまだ決まってないが台北市内のホテルの宴会場で行う予定です、W子R子もこれで良いですよね?」
W子:
「あなたの結婚式だから、彼とS子がよければ私は意見はないよ」
「ただもう一度ウェディングドレス着るはもう御免ね、3回も着てもう疲れたから普通の服で行くよ。これからも晩餐会等で沢山ドレス着ないといけないし…」
W子は2007年でp.adminと結婚する時、2027年の楽園島の即席結婚式の時と、京都貴船神社の即興神前式の時を含めて、
既にウェディングドレス2回、結婚式向けの色打掛の着物を1回着てました
R子:
「私もW子とS子が良いなら私も大丈夫よ、W子と同じく普通の洋服で行くよ」
S子:
「W子、R子ありがとうございます」
p.admin:
「S子、やや急ですが、今回の帰省中で結婚式を済ませますか?次回の帰省はいつかになるのも分からないし、まだどこかに敵対している奴が現れてくるかもしれないから」
本当はp.adminの提案は「やや急」ではなく、常識人から見れば「無茶苦茶なレベル」ですが
p.adminの最近の経験から、結婚式は「行き成り行われる」ものという変な価値観が定着しそうです
S子はもちろん驚きましたが、一番欲しがる承認欲求は目の前に実現できるチャンスがぶら下がり、
彼女が自らが見逃す選択肢はそもそもなかった
S子:
「分かった!直ぐお母さんに連絡します、ホテルの予約はN君の力を借りるけど良い?」
p.admin:
「良いよ、その辺N君は有能だから彼に頼ってください、それとS子これを実家に持ってくれ、使い方はわかるよね?」
p.adminは固定式のシールド発生装置をS子に渡した
S子はW子とR子と一緒にネイビーゲーザーでポルポ・カラマリの士官教育を受けた為、使い方は分かるはず
S子:
「(頷く)大丈夫よ、では行ってきますね!晩御飯までは戻るから…もし遅れたら先に食べてね!」
p.admin:
「私が付いて行かなくて大丈夫ですか?」
S子:
「こっちだけでやる事がいっぱいだから、あなたは招待する人のリストや連絡をお願いしてね」
p.admin:
「分かった」
S子は直ぐN君を連れて、一旦台北市大安区の実家に戻った
ちなみにR子の実家も台北市大安区にあってS子実家まで10分歩く距離で
p.admin実家からR子実家までは車5分、市営バスでも10分かからない程度の距離でした
P母:
「皆この辺の住んでいたよね、『親家母同士※』達が近くて楽ですよね」
親家母 = 女性から、子供の伴侶の母親への呼び方
p.admin:
「今の内にやるべきことをやるよ、ここ(台湾実家)でもシールド発生装置を設置するよ、これでドローンが上空に待機しなくでも家の周辺までを防御できる、さらに屋上にはワープゲートのマーカーを設置するよ、今はまだ稼働しないけどHan議長との会談やワープゲートに関わる台湾の国内法律が成立次第実家屋上のワープゲートを利用したい」
p.admin:
「お母さんの部屋に医療ベイも設置するよ、ちょっとスペース取るけどお母さんは少し我慢してね」
p.adminは三角のバッジをタッチして、ネイビーゲーザーで待機しているシグマ殿に連絡した
医療室の予備の医療ベイを一旦p.admin台湾実家の屋上までワープで搬送された
しかし屋上のままだと周囲にバレやすいので、W子R子が手伝ってお母さん寝室の掃き出し窓を外し、
p.adminはドローンに命令して重力操作で、約3Mx1Mの浴槽サイズの医療ベイをお母さん部屋に搬入し、部屋の一角に設置した
p.admin:
「お母さんはこれから若返り治療を受けて貰うね、何歳まで戻したい?流石に30歳とかは遠慮してね」
P母ももちろん若返り治療の事は知っていて、息子の立場を配慮してあえて口にしなかったが
p.adminは自分の母を若返り治療を受けさせるくらいは、正当な「お給料」の行使と認識しています
P母:
「年取ると夜もよく寝れないし体力もないから、45歳の時まで戻したいね」
p.admin:
「分かった、これから週一回この医療ベイの中で横になって1時間の若返り治療を受けてもらうね、治療の指導はR子にお願いできる?」
R子:
「分かった!お義母さん私が説明しますね」
若返り治療の説明と実施はR子に任せて、p.adminとW子は自分の部屋に戻った
* PM 3:00
p.admin:
「やっとこの部屋に戻れたね、ここも家なのに中々戻れなくて…」
台湾実家の私室は広く、パソコンやプリンター等を置く作業部屋の隣に、障子で仕切りされた和室風の寝室も隣接していた
p.adminにとって、この部屋は小学3年から20年近く生活した場所でもあった
彼は、未だに部屋に設置したサーバーやPC等を見て感慨深い
p.admin:
「招待客のリストだけど正直気が進まないね、同年代の友達は今は連絡を絶った状態ですし、招待できるのは信頼できる親戚と先生、同僚達しか思いつかない」
W子:
「友達だった人達には一切呼ばない事ですか?」
p.admin:
「正直5~10人位は信頼できると思いますね、私を裏切ってないし楽園島の役職も求めて来ない大人しく野心の無い人はいる、まあ本当は勇気はないだけかもしれないが」
p.admin:
「この人たちは一応声を掛けてみるね、W子はお義母さんお義父さん呼びますか?」
W子:
「S子が主役だから遠慮するね、着るドレスも伴娘※基準にするつもり」
伴娘:中華・欧米圏特有の結婚式文化
「花嫁の介添えをする未婚女性」と指すが、結婚式の中では「伴娘」は一般客よりも華やかなドレスを着る(短い白いドレスもOK)
W子は未婚ではないからドレスを伴娘に「準じる」と言っているだけ
p.adminはS子との結婚について、長年付き添った妻のW子にもう一度確認した
p.admin:
「君はこれで良いですか?S子は沢山助けて貰えたけど、大人しいR子と違ってS子は積極的で社交的だから、R子も彼女を最初はかなり警戒してた」
W子:
「それでもあなたは彼女が必要なんでしょう?S子なら、私の居場所をちゃんと守ってくれると思うから…」
p.admin:
「そうですか、私も最初は彼女とは『個性が似ていて同族嫌悪で合わない』と思ったが実際接しているとそうでもないね」
「私は内向でも外向でもなく、あくまで中性なので彼女は活動力は俺以上のは明らかですからね」
W子:
「中性ってよく言うね、ここまでやってきたくせに」
p.admin:
「あくまでS子との比較ですよ、…ただ、ケジメというか、決心というか、今の仕事に関しては私は彼女に負けてないと思うからね…」
「私は必要であれば、沢山の人の命を奪う事も決断しなければならない立場ですから…」
W子:
「私はこのような場面であまりできる事少なくてごめんね…」
p.admin:
「本当は、『力』は自分の理想を実現すると共に、大きい代償も付いてくると思い知らされたね…」
「あ、もうリストの話をすっかり忘れてた、手取り早く作ろう」
W子:
「高校でS子と同期の女の友達も数人声を掛けますよ」
「S子も呼べるかもしれないからダブりはないか後で彼女と確認するよ…言っとくけど呼んだ子達を狙ってはいけないよ」
p.admin:
「分かってるよ、もう嫁3人で俺もいっぱいいっぱいなんだから」
その後、p.adminは親戚10人程、友達5人程の招待リストを作った所、S子からホログラムで連絡してきた
楽園島幹部はアメリカや当地政府の監視を防ぐため、幹部間の通信は基本ホログラムを使っている
ホログラム通信はドローンを通して行う他、司令官用三角バッジ、家族指輪、異星パスワードなども可能
S子:
「あなた、結婚式場は家近くのホワドプラザホテルって良い?一応五つ星ホテルでそこの中庭のビュッフェレストランを使おうと思った」
ホワドプラザホテル:
台北市の東区エリアに近くの老舗の五つ星ホテル、昔(30年前)は中庭ビュッフェのカフェタイムは500元程度で凄くお得
特筆すべきのは中庭ビュッフェは20Fの天井までの吹き抜けがあって、晴れた日はすごく開放感があってp.adminはその雰囲気が結構好き
p.admin:
「いいよ、そこは近いし土地勘もあるから、確かにあそこに中庭にちょっとした高台のステージがありますね、万が一を考えてそこならシールドも展開しやすい」
S子:
「そう!私も思ったの、結婚式はステージで行われてW子R子もそこに居れば何があったら対応しやすいと思った」
S子の実家もホワドプラザホテルの近所なので、やはり彼女も詳しかった
p.admin:
「ならこれ以上良い場所はないね、いきなり予約は大丈夫なの?」
S子:
「明後日の夜なら大丈夫だってN君がホテル側と交渉してくれたよ。午後のカフェが終わってからすぐ片付け同じくビュッフェ形式の披露宴なら手間が掛からないらしい」
何だかんだ、p.adminとS子の結婚式は明後日の夜に決まる事になった
p.admin:
「そうか、では君に任せるよ、所でウェディングドレスは? 私も一旦あの白いスーツを取りに行かないと」
S子:
「それは心配しなくて良いよ、いつものデザイナーさんにお願いしたの、既製品の新品ドレスを急遽カスタマイズして作ってくれるらしい」
「前回あなたの着物を作ったこともあるから、あらかじめあなたのサイズのスーツも作ってあるよ、彼女は明日のワープ便で物を持って台北に来てもらうね」
S子:
「って、W子とR子のドレスはどうするの?」
W子:
「昔買った結婚式参加用のドレスがあるので、それを着て行くよ」
S子:
「そんなのダメですよ、W子は王妃ですから格式品位を保たないと、R子のドレスに合わせて既にデザイナーにお願いしたから夜で一度打ち合わせしますね」
W子:
「ええ…めんどうくさいけど…一応分かったよ、R子にも伝っておくね」
p.admin:
「やろうとした事は全てS子はやってくれて助かった!」
ドレスや披露宴の日程の話が終わる途端に
S子のホログラムの隣に、N君のホログラムが出現しました
N君:
「申し訳ございませんが少し代わります、朱雀様、招待客について少しお伺いしたいですが?」
p.admin:
「何でしょうか?」
N君:
「関係上、明日面会予定のHan議長や駐台日本大使や関係者を招待すべきだと思いますが、外交マナーとしてSHO代理総統にも誘う方がですけど、朱雀様はどうお考えですか?」
p.adminはSHO代理総統はそこまで嫌い訳ではないが、L外交部長を始めとするD与党の上層部に対して良いイメージは持ってなかった
p.admin:
「正直微妙な所ですね、結婚は『夫婦間の事でプライベートの意向を最優先すべき』と私が以前から思ってましたから、政治関係者は正直呼びたくないですね」
N君:
「しかし、S子夫人と朱雀様の関係者に招待状を出すと、いずれ台湾政府側にばれますが…」
p.admin:
「ではこうしよう、SHO代理総統に一応結婚式の事を連絡するけど、『プライベートな行事なのでSHO代理総統を含む政府関係者の参加を控えるように』と伝えましょう」
N君:
「承知しました、ではこのように調整します」
S子:
「私は別に気にしないよ、Han議長が来ても台北市長が来ても大丈夫よ…ただあの女(SHO代理総統)は気に入らないから呼ばないでね」
p.admin:
「ではS子に最終調整をお願いしますね、ただ政治関係者が結婚式でご高説を述べるとかは無しね、俺が一番嫌いなパターンなので」
S子:
「分かった、W子と共通の同窓と友達なども調整しますね、何人か幹事として働いて貰うと交渉できたけど、彼女達にもあなたの意向を伝えますね」
p.admin:
「幹事って結婚式の運営ですね、給料を出しますか?」
S子:
「そんなの大丈夫ですよ、みんなもあなたの役に立てる事を嬉しいと言ってるよ」
p.admin:
「なんだが無料は実は一番高いというフラグも感じますが、君に任せますよ」
S子:
「ありがとう、では一旦切りますね!」
S子とN君のホログラムが消えて、嵐のように去っていった
p.admin:
「ほら、俺が言った通り、S子は俺以上行動力あるよね」
W子:
「行動力ありすぎて、付いて行けないくらいね」
p.adminのちょっとした提案が実り、
明後日の夜に台北のホワドプラザホテルでS子との結婚式を行う事となった
あのホテルは、台北生まれ育ちのp.adminにとって結構親しかった場所で、
子供の時何度も親にビュッフェやレストランに連れて貰えた
p.adminは招待する親戚と友達をリストを作り上げ、絶対に信頼できる親戚10人や友達5人を招待しようとした
さらにそれぞれの家族帯同も認めた
P母に任せると、もっと多くの親戚や素性が怪しい人を呼ぶと思ったから、p.adminは先手を打った
物語中、身内だけの会話の場合は「日本語」を準じます
気の利いた読者は、「R子S子が日本語が得意として、P母はなぜ日本語喋れるの?」と思うでしょう?
それは、物語中数少ないの都合主義かもしれないね(笑)
もっとも、p.admin一家は全員台湾出身なので、プライベートは中国語の方が自然
ただそれだと、中国語のラノベとなり、誰も見てくれないでしょう(笑)
だから物語中の会話は、読者にストレスを与えない、かつリアルを兼ねた「都合主義下のリアル」として表現しようと思います
外交の場において言語や通訳に対する描写や、N君の立ち位置にも関係していますので
さすがにHan議長とJ市長が流暢な日本語をしゃべり出すとおかしいので、
主要外部キャラが登場する時には中国語だったり英語だったりをしゃべります
翻訳は付きますのでご安心ください
あと最近はまあ、最大の見せ場であった「アメリカ決戦」のようなドラマティックな演出がないから
読者からの反応が若干薄いと感じますが
物語としてはしばらくまったり進行とさせていただきます




