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地球の管理者:異星文明に選ばれた元研究者  作者: azureimf
恒星間航行級フリゲート艦「ネイビーゲーザー」 準司令 篇
80/120

D-DAY+135 2027年5月上旬まで サイドストーリー:変わって行く世の中1

サイドストーリーですが、楽園島の世界観を築くための布石なので時間がある方は一読してください

また、活動報告にも書いておりましたので、良かったらそちらもどうぞ読んでいただければ

#### 『楽園島宇宙港の建設』


楽園島の東側に4km x 3km規模の宇宙港の建設が始まった

宇宙港には輸送機やネイビーゲーザーの着陸施設や、もっと規模の大きいポルポ・カラマリ・スター・クルーザーの寄港も想定されています

それに合わせて、ポルポ・カラマリ乗員用の休養施設や、地球航空機用の滑走路や空港施設等も合わせて建設される


飛行機用の空港や滑走路建設はNEXCO職員のINOさんに担当させ、宇宙港はアルファ提督が派遣したポルポ・カラマリスタッフ達がロボットと一緒に工事を行う事になった

大雑把に4km x 3kmと言ったが、ポルポカラマリ艦隊中の中に全長3kmを超える一番大型の「ポルポ・カラマリ・スター・クルーザー」を離着陸するため、

周辺海域にも海面下工事がロボットやドローンによって行われた


宇宙港はて単なる巨大海上プラットフォームではなく、ポルポ・カラマリの技術による建設された海上&海中都市でもあった

ポルポ・カラマリの乗員達が宇宙港建設の為に楽園島に駐在し、現地の避難民と一定の交流もあった


航空機用の滑走路では基礎工事については、INOさんがNEXCO東北支社から応援を呼び、仙台空港の協力も得られた

成田国際空港株式会社(NAA)からも協力の申し出があったが、FAAによるネイビーゲーザー輸送機の立ち入り検査事件の時に成田空港の無策から、p.adminから断った


#### 宇宙港建設現場:人類と異星技術の邂逅


NEXCO INOさん、元土木研究所技師OZAさん、NEXCO東北支社の道路舗装工事チーム(人類飛行機の滑走路工事)、や仙台空港からの派遣チーム一行は総計100人以上が、

楽園島で異星ドローンのサポートを受けながら工事を行い、楽園島空港の完成を目指した

管制塔は、仙台空港のアドバイスの元に異星ドローンが海上プラットフォームの予備資材を使って建設した

飛行機誘導用の計器、発信設備などは仙台空港が淘汰された「お古」を楽園島が買い取り、流用した


建設現場:海上プラットフォーム(2027年4月下旬)


楽園島の東側海域に建設された巨大な海上プラットフォーム。ポルポ・カラマリのドローンとロボットが静かに超高速で作業を進める一方で、滑走路の基礎部分では、NEXCOの制服を着た日本人のチームが、慣れた手つきで舗装工事の最終調整を行っている。


ポルポ・カラマリの乗員たちは、避難民の住居棟近くにある自分たちの休養施設で、地球の紅茶を飲みながら、この様子を奇妙な眼差しで見ている。


* 人類のプロフェッショナリズム


滑走路の端、ポルポ・カラマリのスタッフが基礎資材を自動で積み上げる「宇宙港」エリアと、「空港」エリアの境界付近。INOさん(NEXCO)、OZAさん(元土木研究所)、そして東北支社のリーダー(リョウ)が、滑走路の最終測定結果を確認している


リョウ(東北支社リーダー):

「INOさん、アプローチ方向の最終勾配、誤差はコンマゼロゼロレベルで収まりました。異星文明の基礎工事の上に、人間の手による最高の舗装が乗ったって感じですね」


INO(NEXCO):

「素晴らしい。リョウさんチームの技術には頭が下がります。しかし、異星のドローンが敷いたこの基礎、本当に狂いがない。我々が測量する手間がほとんどなかった」


OZA(元土研):

「(滑走路の表面を触りながら)この舗装の密度と耐久性は、ポルポ・カラマリの技術支援で配合した特殊アスファルトのおかげですね。日本の耐震基準どころか、ネイビーゲーザーの超重量にも耐えられる。INOさん、これで『楽園島空港』は地球で最も頑丈な滑走路ですよ」


リョウ:

「それにしても、管制塔が数日で組み上がったのには笑いました。仙台空港から持ち込んだ中古の計器が、あの異星の資材とシームレスに繋がるんですからね」


* 管制塔内:技術の融合


管制塔の簡素だが機能的な内部。ポルポ・カラマリ製の金属製プレハブ資材で構成されているが、内部の計器類は仙台空港から持ち込まれた、使い慣れた機材が並んでいるポルポ・カラマリのスタッフ(ポロ)が、日本語の技術書を読みながら、仙台空港からの派遣スタッフと調整を行っている


フジタ(仙台空港派遣):

「ポロさん、このDME(距離測定装置)の信号、問題なく異星の電力系統に乗せられましたか?古い設備なんで、ノイズが心配で…」


ポロ(ポルポ・カラマリ技術者):

「(頭部を頷かせながら)問題ありません、フジタさん。我々の『共鳴フィルタリング技術』を使えば、信号の劣化は光速で補正されます。人類の機材は信頼性が高い。ただ、貴方たちの機材はなぜ、これほどまでに重いのですか?」


フジタ:

「はは、それが人類の技術です。冗長性と物理的な強度で安心を買うんです。まぁ、お古とはいえ、この誘導計器のおかげで、私たちも慣れたやり方で管制ができます」


* アルファ提督の巡視


管制塔の窓から滑走路を見下ろすアルファ提督と、p.admin、そしてN君


アルファ提督:

「...驚くべき速さです。わずか二ヶ月でこれだけの基礎が完成した。私の艦隊のドローンとロボットの力ですが、この『地球航空機用滑走路』の部分は、貴方たち人類の細かな作業があってこそです」


p.admin:

「提督、彼らは日本の土木のプロフェッショナルです。INOさんたちは、『日本の空港は、世界一安全で定時性が高い』というプライドを持って作業しています。我々の技術(異星のテクノロジー)で基盤を作るだけでなく、彼らの『経験と知恵』を活かすのが、最も早い道だと知っています」


N君:

「(無線で現場チームに労いの言葉を送りながら)INOさんからは、成田空港ではなく、仙台空港を選んだ判断は正しかったと聞いています。実務を重んじる姿勢は、プロの証です」


p.admin:

「そうです。過去のミスを許さない。しかし、現在の実力は評価する。それが、楽園島の基本的なルールですから」


アルファ提督は、滑走路の舗装に手をかけて感心したように頷いた


アルファ提督:「この空港は、人類の技術の『地道な完璧さ』と、我々の技術の『圧倒的な効率』が、初めて手を取り合った場所となるでしょう」


***


ポルポ・カラマリ技術やドローン、ロボットのおかげで、楽園島空港や宇宙港の基礎工事は二ヶ月で終わった

滑走路は海上プラットフォームの4KMの長さを目一杯使い3800Mの長さまで確保し、ボーイング747やエアバス A380も着陸できるように配慮した

また、空港エリアに装備された「重力場発生装置による制動補助」は、天候や飛行機パイロット操作ミスによる万が一の事故を防げるように用意した


#### 『青ヶ島沖の海底に金鉱脈の採掘と楽園島金貨』


楽園島の東方面の海上プラットフォームは宇宙港建設の為に撤去され、日本の青ヶ島沖にドローンによって再設置された

採掘作業は、p.adminにスカウトされた元土木研究所の技師のOZAさんが担当した、これまでOZAさんは専門違いのCICを一時手伝った


2027年5月上旬、日本資源エネルギー庁の監視の下に、金鉱脈の試採掘が行われた

金鉱脈は、ドローンの重力操作によって海底プレートから辺長2m体積8㎥の原石ブロックを切り出し、

エネルギー庁調査員の許可の元で、楽園島に設置された物質分解装置を使って物質成分を分解した

サンプルでは50ppmの金、20ppmのエレクトラムや石英、硫黄と少量の銅が析出された

約20トンの原石ブロックから約1.1kgの金を得られた


OZAさんは析出された金サンプル550グラムと他の金属サンプルを、日本の資源エネルギー庁の監視員に渡して、日本に持ち帰ることになった

日本の鉱業や大学は楽園島の物質分解装置に対して物凄く興味を持って原理の説明を求められたが

OZAさんは「ポルポ・カラマリ文明の協定により、内部構造や析出方法は秘密」を丁重に断った


二週間後

資源エネルギー庁から大規模採掘の許可が下りて、一日当たり2000トンの採掘&析出を行う事となり、

一ヶ月間約3000kgの金や約1200kgエレクトラムが産出された

毎月の月末に採掘した金やエレクトラムの半分を日本政府に渡すように協議した


楽園島の方も金や石英を用いて楽園島金貨を量産し、一ヶ月で10oz楽園島金貨を約5000枚を製造した

これにより、楽園島幹部や職員の給料は10oz楽園島金貨で支払うこととなった


10oz楽園島金貨は偽造不可能のクリスタル同位体のケース付きで、協定により10oz金貨一枚は15万日本円の法定通貨価値があるが

日本市場では金の価値よりも高く引取していた、一時質屋は100万円買取と打ち出したが、今は30万円程度で引き取りされていた

日本の大手銀行は楽園島金貨の預金プランを提供し、金貨を日本円として預金すれば年利10%を10年間保証するというプランもあった


因みに楽園島の幹部や職員の給料体系は以下の通りであった


幹部(p.adminを含む) 総額2000万円/年、月10oz金貨10枚 + 1oz金貨11枚 + 臨時ボーナス

職員(フルタイム、月160時間基準) 総額1400万円/年、月10oz金貨7枚 + 1oz金貨8枚 + 臨時ボーナス

職員(リモート/現地、月100時間基準) 総額1000万円/年、月10oz金貨5枚 + 1oz金貨6枚 + 臨時ボーナス

避難民(18歳以上住民) 総額540万円/年、月10oz金貨3枚

避難民(18歳以下住民、家族と同居の場合) 総額180万円/年、月10oz金貨1枚

避難民(18歳以下住民、家族と別居の場合) 総額360万円/年、月10oz金貨2枚


これら基本的には金貨で支払うが、必要であれば日本円での振込や100ドル札の現物支給も認めた

p.adminや幹部以外の全員は、金貨での現物支給を選んだ

税金は現時点で存在しない


避難民も必要の時に楽園島の活動や作業に参加するが、強制力はない

避難民は一年中半分以上に楽園島で滞在しないと「給料」は貰えない、楽園島は幹部らが認めた人以外に新たに避難民を受け入れることもない

楽園島現時点では人口約10000人であった事から、よって現時点で楽園島の人事予算は凡そ年間500億円未満である


楽園島金貨量産と伴い、アメリカは「楽園島金貨を携行しアメリカ合衆国に入国する人は金貨を没収する上に入国拒否」を声明した

さらにFRBや銀行、先物市場にも干渉したが、EU金融界から楽園島金貨管制の要請を正式に断った

サイドストーリー「変わって行く世の中」は、あと2回くらい投稿する予定です

p.adminや妻たちがせっかくの休みを享受しているときにも、たくさんの人が裏で楽園島を支えています

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