D-DAY +90 2027年4月上旬 ピンハネ対策とAzureの国籍放棄
#### 『日本との実務者会議 青ヶ島沖海底金脈共同採掘計画』
楽園島の安定した運営資金を獲得するため、p.adminはアルファ提督から貸出してくれた「物質分解装置」の活用を決めた
「物質分解装置」の運用のため、日本の海底金鉱脈に試験的に採掘についてp.adminとS子は日本政府側と交渉することとなった
これらの交渉は、国交締結時点ですべて「発効」するので、p.adminはあえて台湾に気づかれないように水面下で交渉を進めた
なお、T先生やH先生は各国との国交交渉で忙殺されていて、会議の交渉はS子に全面的に任せるとT先生に言われた
補足:
物質分解装置は、合金や岩盤などから7N程度の純度で各物質を分離できるポルポ・カラマリ文明の技術で作れた装置で仕組みは不明、エネルギー源はドローンと同じく反水素リアクターを使われている。廃棄物(不要素材)を処理するために楽園島より南の6時方向の海上プラットフォームに設置している
S子(楽園島経済産業総括官):
「所で、貴国日本の青ヶ島沖の海底に金脈を発見できたと研究結果がありましたね、そこは楽園島と共同開発は如何でしょうか?」
経済産業大臣:
「S子様はよくご存じで、そこは将来的にかなり有望ですが金鉱脈が海底に存在するので、採掘のコストが高く技術的なコストダウン化を模索しています」
S子:
「楽園島のドローンやテクノロジーで、鉱脈の切り出し、運搬や金成分の析出は容易い事です、検討して貰えませんか?」
経済産業大臣:
「それなら是非協力させていただきます…が」
「ところで、採掘金の分配比例として如何ほどとお考えていますが」
S子:
「採掘、運搬、析出は全部楽園島が行うので私的には日本1/3、楽園島2/3と言いたいですが、朱雀様(p.admin)が恐らく半分ずつと言うのだろう」
p.admin:
「いや、私はなにも言いませんよ、もともと日本領土の資源だから、そこは最大限配慮することは考えていますけれども」
経済産業大臣:
「左様ですが…では50%ずつで、貴国が負担したコスト分は日本国が実費で支払うで如何でしょうか?」
p.admin:
「コストと言われても計算は難しいけど、代わりに何ですが、日本へ渡す金に少しだけ『使い道の制限』を設けるでは如何でしょうか?」
経済産業大臣:
「その『制限』を詳しく教えて貰えませんか?」
p.adminが提出した制限は
1.採掘金の売却または抵当で獲得した円、米ドル等資産は、日本政府による直接費用支出(公務員給料、食糧備蓄、工具や機械、税金減免、委託料、工事費…等)に限られ、利息支払いや再投資を禁じる
2.工事や事業を受託する企業は基本的に再委託は禁止、専門分野でや無得なく外部委託する場合は管理費として上限を5%とした上に、再々委託(孫請け以降)は禁止
3.受託企業が日本政府の事業関連で直接雇用した人員の給料は、日本政府は受託企業に介さずに直接規定額で支払う事
4.日本政府は国営企業や国営工場を経営し、すべての工事、経費や人件費を使う事が望ましい
経済産業大臣:
「朱雀様…これは…我が国の内政への干渉だと思われますが…」
p.admin:
「では金の採掘の件は白紙に戻りましょう、我々は公海で別の鉱脈を探すまでです」
経済産業大臣:
「それはお待ちください!我が国では今までの官民構造がありまして、すぐに変えられる物ではありません!」
p.admin:
「だから、採掘金は御用商社によって『中抜き』や『ピンハネ』はやめろ、と言ってるんですよ!」
「例えば福島第一原発の除染作業員一人あたりの人件費予算と本当に貰った給料の差はご存じ?」
経済産業大臣:
(次官や幹部と情報交換しながら)
「危険手当を含めると一日最大は3万5000円程度と認識していますが、現場作業員が貰った給料は我々が把握していません」
p.admin:
「では代わりに答えましょうか?日当は1万円です、私が前の処理水除去作業で直接に聞きました、しかも複数人からです!」
「楽園島が絡む開発案件はもう『知らぬ存ぜぬ』で通しませんよ、『3万5000円を日本政府が直接に現場作業者に支払いなさい』という意味合いの制限です」
経済産業大臣:
「それだと受託企業は大きく反発すると予想されますが…」
p.admin:
「なら、その企業達は楽園島絡みのお金も開発案はすべて貰えないね、どうぞこのまま『官民関係』を好きなように維持してくださいね」
K総理はp.adminと経済産業大臣の応酬を静観しつつ、タイミングよく発言した
K総理:
「良いではないか?経産大臣、この機会に構造改革を進めましょうよ!」
「これは本来我々自分がしなければいけない事なのに、朱雀殿がその土台を作ってもらえた、言わば絶好のチャンスだ!」
経済産業大臣:
「総理!これは…」
K総理:
「まさか君は自身の天下り先でも考えているのか?」
経済産業大臣:
「いいえ、そのような事は決してなく」
K総理:
「では採掘金の使い道制限は楽園島のリクエスト通りにしましょう!朱雀殿もこれでよろしいでしょうか?」
p.admin:
「はい、これでよろしくお願いいたします」
経済産業大臣:
「承知…しました…」
以降、青ヶ島沖海底金鉱脈の採掘はさらに具体的に決まった
1.楽園島の採掘分の金は、一ヶ月の市場平均の売値で、最大年間100トンまでを日本政府が買い取れます
2.楽園島が採掘金を用いて1oz、10ozの金貨を発行し、額面として日本円1.5万円、15万円と交換でき、日本国内での流通や紙幣代わりの利用もできます
3.楽園島の基軸通貨は当面、日本円を使う事となりますが備蓄金による金本位制度を採用
4.金採掘の副産物の他のレアアースや鉱物は、日本が積極的に買い取るように努力する
#### 『Azureの台湾国籍放棄』
p.admin:
「ところで、台湾政府はAzure(p.adminの本名)の台湾国籍を使って取らぬ狸の皮算用を打算しているようで、私と妻のW子、R子は国籍を放棄したいですが日本政府は協力してもらえますか?」
外務大臣:
「朱雀様、お安い御用です、ちなみに『Azureとして』はどの国籍にしたいとお考えでしょうか?」
補足:日本側の都合で、p.adminの本名Azureは、p.admin(朱雀 椿)とは別人として日本政府が声明していた
p.admin:
「本当は楽園島国籍が一番良いが、台湾政府が未だに楽園島を承認しないので名義上は無国籍難民にします」
外務大臣:
「では、Azureや奥様のW子様の永住者身分から、特別永住者に変更いたします。R子奥様にも同様に特別永住者を付与します」
p.admin:
「恩に着る」
その後、p.admin一行は外務大臣と同行して東京の台湾大使館(旧:台北駐日経済文化代表処)に行き、
台湾のS大使と面会して国籍放棄の意向を説明した
***
S大使:
「これは困ります!Azure殿は台湾人なのでそう容易くと国籍放棄は認めません!」
外務大臣:
「貴国のルールでは、国民が自らの選択で国籍を放棄できますよね、今でも台湾国籍を諦めて我が日本国に帰化する人も多くおられますが?」
S大使:
「それはそうですが…そもそもAzure殿が台湾国籍を放棄したら何の国籍に帰化するとお考えですか?台湾政府は『楽園島』を承認しませんよ!」
外務大臣:
「日本政府はAzure殿及びにW子、R子さんに、特別永住者ビザを発行致しました。これは実質的な国民待遇で我が国でも現在特別永住者ビザ持ちの無国籍者は多数います」
S大使:
「とにかく、私の一存では決められません…本国に持ち帰って協議しないと、私は台湾の国益を守らないといけない立場なのでご容赦ください!」
p.admin:
「今時私に怒らせると台湾には国益になるのかな?楽園島の国交締結国の中でまもなくワープゲートを用いた人員、資材の輸送ネットワークができますよ、台湾は参加できなくて残念ね」
S大使:
「それは…」
p.admin:
「それとも台湾政府は楽園島ないし月面基地の所有権を主張したいとでもお考えですか?そうであれば今この瞬間台湾政府は敵として見ないといけませんね」
「今のD与党政権は本当に安泰でしょうか?もう一回青空国会をやってみたかったね」
補足:
もう半分は公開の秘密ですが、p.adminや楽園島は「ネイビーゲーザー」の存在は公表していません、関空や成田空港に離着陸した輸送機はあくまで一時登録した「楽園島の元首機」と見られるので、その所有権を示す証拠にもなりません
輸送機を「釣り上げた」時には「ネイビーゲーザー」は成田空港の上空11kmに出現しましたが、p.adminは「あれは我楽園島の宇宙船だ!」も言いませんでした
そもそも、「ネイビーゲーザー」の所有権はポルカラ本星で、ポルポ・カラマリ第九船団のアルファ提督がp.adminを、「ネイビーゲーザーの司令官」として任命しただけの事です
S大使:
「私は本国の意向すべてを推し量ることはできません、確かにAzureを利用して最大限の利益を得ようとして連中はいますが、現在のSHO代理総統は違います…」
p.admin:
「なら国籍放棄の件、SHO代理総統に伝えて貰いますね、同時に台湾政府が拒否した場合のデメリットも説明してください」
S大使:
「残念ですが、承知しました」
凡そ一週間後、Azure(p.admin, 朱雀椿)、とW子、R子の国籍放棄の証明が出されました
p.adminが急いで国籍放棄を行う一番の原因は「金鉱脈の採掘への配慮」
金鉱脈は台湾人Azureの「海外収入」と見なされると莫大な税金がかかり、台湾政府が漁夫の利を得るに違いない
よって台湾政府は金鉱脈の採掘を知らない今で、国籍放棄を早めると決めた
台湾SN議員や経済部長の陰謀は、R子をはじめ、p.adminも薄々感じたが具体的な内容は知らなかった
Azure台湾国籍放棄のニュースが日本、台湾で流されると、台湾独立派から大きく批判された
SHO代理総統は声明で「楽園島への統治で必要性は理解しますが、残念です」、しかし経済部長や他の閣僚の中で大きく反発していた
台湾独立派の民間団体は「台湾への裏切りだ!」「外患罪だ!やはりアメリカが言ってる事は正しい!」「戦闘用宇宙船を持つ時点で既に法律違反!」「こいつはやはり中国と同じ道を歩く犬、じゃなくて豚!」
Azureと妻のW子、R子台湾国籍喪失が確定し
日本と楽園島が正式に国交締結した後、日本の戸籍システムでAzureと妻たちは「国籍(地域):楽園島」と登録されました
背景の補足:
中国の民主化が進み(p.adminは習近平を「棺」に封じ、後任を改革派の胡錦濤の指定)、台湾進攻の可能性は大きく減少した
そしてアメリカが何度も楽園島に対して武力行使をしたことで
台湾社会全体はp.adminに対して、賛否両論の状態であった
台湾独立派はほぼ親米派で、中国の威脅がなくて歓迎だが、p.adminがアメリカへの反抗な姿勢には不満(例えばR子いとこの件)
さらに、台湾人アイデンティティを否定する姿勢に嫌悪感を持つ若い台湾独立派(通称:傍翼)がp.adminを批判の標的になった
D与党では行政側の上層部にも意見が分かれ、台湾の軍事力でどうあがいても楽園島の異星文明パワーに敵わないを理解しつつもp.adminを利用して台湾を強くすることは諦めない
たとえば元L総統はアメリカに信じ「真の台湾独立の為にp.adminを犠牲」と思ったけどSHO代理総統はそうではない
院長、部長クラスでもp.adminや楽園島に対する立場はバラバラ、台湾国軍では一番p.adminの力を知っており今まで意見を述べるのを避けていた
S大使は、かつて日本迎賓館の晩餐会でp.adminに台湾国章バッジの着用を求めても断れ、S大使自身は台湾独立の穏健派だが、p.adminとの直接衝突は避けたかった
#### 台湾総統府:国籍放棄を巡る大論争
台湾総統府の重厚な会議室。SHO代理総統を中心に、経済部長、外交部長、内政部長が向かい合い、激しい議論を交わしている。外交部(外務省)のS大使からの報告がもたらされた直後だった。
経済部長: 「総統、いけません!Azureの国籍放棄を認めるわけにはいかない!彼は台湾人であり、楽園島と月面基地は彼の功績によって築かれた。国際法上、その所有権は台湾政府に帰属すると主張できます!彼はあくまで民間の管理者であり、その資産は国家のものです!」
経済部長は机を叩き、興奮した様子で声を荒げた。彼の目は、楽園島がもたらすであろう莫大な富と技術に眩んでいるかのようだった
外交部長: 「経済部長、冷静になりなさい!あなたの主張は、台湾を孤立させるだけだ。日本、カナダ、そしてEU諸国は、楽園島と国交を結ぼうとしている。彼らは楽園島を主権国家として認めようとしているのだ。我々が今、所有権を主張すれば、彼らとの関係を悪化させ、国際社会から孤立する。それはまるで、以前のように中国全土の領有権を主張して、世界から笑われた時のように…」
外交部長は疲れた顔で諭す。彼の懸念は、国際社会における台湾の地位の脆弱さだった
内政部長: 「外交部長の言う通りだ。そもそも、法的な証明が難しい。あの巨大な宇宙船は、どうやって法的にAzureの所有物と証明できるか?楽園島も月面基地も同様だ。彼と協力している異星人が、『これ全部我々の財産だ』と言い出したら、どう抗弁する?現時点では、彼らの協力あっての楽園島だ。所有権を主張することは、我々の足元を崩す自殺行為に等しい」
内政部長は現実的な見地から、経済部長の主張の危険性を指摘した
3人の議論を聞きながら、SHO代理総統は静かに目を閉じていた。彼女は、経済部長の欲望も、外交部長の懸念も、内政部長の現実的な分析も、すべて理解していた。しかし、彼女の脳裏には、K総理との会談で得た情報が蘇っていた。日本政府が、台湾政府を飛び越えてp.adminとの関係を強固にし、彼の「正当性」の価値観に合わせて国のシステムを変えようとしているという事実
SHO代理総統は、ゆっくりと目を開け、決断を下した
SHO代理総統: 「…議論は終わりだ。結論を出す。私は、Azureの国籍放棄を認めます」
経済部長は驚愕し、立ち上がった
経済部長: 「総統!なぜです!これは国家の利益を…」
SHO代理総統: 「これ以上の議論は無駄だ。我々が所有権を主張したところで、彼が我々を信用し、協力してくれる可能性はゼロだ。彼はすでに我々の思惑を見抜いている。今、我々がすべきは、彼を敵に回すことではない。彼の信頼を失わないように、静かに見守ることだ。彼は我々の想像を超えた存在だ。力ずくで抑え込もうとすれば、いずれ我々が滅ぼされる。これは、台湾という国を守るための決断だ」
経済部長は唇を噛み締め、悔しそうに席に戻った。その日のうちに、AzureとW子、R子の国籍放棄が正式に認められた
#### SHO代理総統の執務室:SN議員の激昂
夜、SHO代理総統の執務室に、予期せぬ客が訪れた
D与党のSN議員だった。彼は怒りに顔を紅潮させ、ドアを乱暴に開けた
SN議員: 「どうしてだ、総統!なぜ我々の計画を潰した!彼は台湾の裏切り者だ!なぜ、あんな男の要求を呑んだ!」
SHO代理総統: 「SN議員、落ち着きなさい。君の気持ちはわかる。だが、あれは私の最終的な決断だ」
SN議員: 「このままでは、我々は何も得られない!反重力技術も、ワープ技術も、すべてだ!中国の脅威がなくなった今、我々がアジアで覇権を握る唯一のチャンスだったのに!」
SHO代理総統: 「それは君の勝手な思い込みだ。彼は誰にも所有権を譲らない。それは、彼と日本政府と協議で明らかになったはずだ。そして、彼は我々の思惑を知っていた。S大使の報告を聞いていながら、それでも無理な要求を続けた君の陰謀こそが、彼を怒らせ、国籍放棄に追い込んだのだ」
SN議員: 「くそ…!それでもだ!彼は台湾人だぞ!我々の法に従わせるべきだ!」
SHO代理総統: 「彼の法は、我々の法よりも遥かに厳格で、揺るぎない。彼は『自分のルール』で生きている。私には、彼を敵に回すという選択肢はなかった。君は、彼が日本政府にしたことを忘れたのか?横田空域をわずか数日で取り返した男だぞ。我々の主張が正しくないと判断すれば、彼は台湾をも容赦なく罰するだろう。台湾という国を、そして台湾国民を守るために、私は彼を自由にした。これは、屈服ではなく、新たな時代の始まりなのだ」
SHO代理総統の言葉に、SN議員は言葉を失った。彼の目には、欲望に目が眩んだ自分と、国家の未来を冷静に見据えた総統の姿が対照的に映し出されていた。しかし、彼の怒りは収まらなかった。彼は、SHO代理総統の決断が、自分たちの権力と利益を奪うものだと確信していたからだ。彼は無言で部屋を出て行った。SHO代理総統は、その背中を静かに見送った。彼女は、この決断がD与党の内部に深い亀裂を生むことを知っていた
#### 台湾独立派の集会:裏切られた理想
台北の大安森林公園で、台湾独立派の民間団体による緊急集会が開かれていた。参加者たちは、台湾独立運動を象徴する緑色の旗を振り、怒りに満ちたプラカードを掲げている。演壇には、SN議員と繋がりのある若手リーダーたちが立っていた
若手リーダーA: 「同志たちよ!たった今、信じられないニュースが飛び込んできた!p.admin、いや、Azureは、我々台湾独立派の長年の夢を、自ら打ち砕いた!彼は台湾の国籍を放棄し、無国籍となった!これは我々への裏切りだ!」
集会場のあちこちから、「裏切り者!」「許せない!」という怒号が飛ぶ
若手リーダーB: 「思い出せ!我々は長年、中国という専制主義に抗ってきた!そして今、中国の脅威が薄れ、台湾の未来が輝き始めたこの時、Azureは我々のアイデンティティを捨てた!彼は、中国が言う『一個の中国』を、別の形で肯定したのだ!」
参加者C: 「Azureは中国の犬だ!中国と同じ道を歩む豚だ!」
若手リーダーA: 「違う!彼は中国の犬ではない!彼は誰の支配も受けない傲慢な豚だ!アメリカが彼を『パワハラ野郎』と呼んだが、それは正しい!彼は我々が信じる民主主義の価値観を一切尊重しない!台湾人が、法律も国際社会のルールも無視して、自分勝手に振る舞うなど、あってはならないことだ!」
彼らの怒りは、p.adminの行動が、彼らの築き上げてきた理想を根底から揺るがしたことにある。台湾独立派にとって、独立とは単に中国から分離するだけでなく、「台湾価値」という価値観を共有することだった。しかし、p.adminは彼らの信じる価値観を軽蔑し、独自のルールで動いた
若手リーダーB: 「我々は、彼を国際法廷に引きずり出す!『戦闘用宇宙船を保有する時点で、彼は国際法に違反している!』と訴え、彼の不法な活動を世界に暴く!そして、台湾政府に彼の国籍を強制的に取り戻させ、彼のすべての功績を台湾に帰属させるのだ!」
彼らは、感情的な怒りだけでなく、法的な手段でp.adminを追及しようと決意していた。彼らが信じる「正当性」は、p.adminのそれとは全く異なり、国際法と民主主義の原則に基づいていた
集会に隠れるように参加していたSN議員は、若者たちの熱狂的な叫びを聞きながら、静かに拳を握りしめていた。SHO代理総統の決断によって、彼がp.adminから直接利益を得る計画は頓挫した。しかし、彼の怒りは、若者たちのエネルギーと結びつき、新たな政治的権力へと姿を変えようとしていた。彼にとって、p.adminはもはや利用できる道具ではなく、打倒すべき敵となっていたのだ
本日投稿二回目です
前半は中抜きの話、後半からは台湾政治の紛争です
この物語は台湾政治のいざこざを皮肉するために書いたわけではないが、
主人公が台湾出身である以上どうしても描写の必要性が出てきます
「敵」はアメリカのような典型的な力尽しの悪役から、平和でありながら陰湿な、嫌がらせ的なものに切り替わります
p.adminは「異星の力」で屈服させるでは「独裁者」という口実に陥り、完全に無視すると「国際法」的には弱い状態に成りかねない
でからp.adminも慎重に対応しないといけなくなる
なお、これら傍翼団体の背後には、やはりアメリカ政府からのサポートを受けていた




