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地球の管理者:異星文明に選ばれた元研究者  作者: azureimf
恒星間航行級フリゲート艦「ネイビーゲーザー」 準司令 篇
54/120

D-DAY+5 2026/12 年末年始 p.adminの「給料」

楽園島に戻った次の日

p.adminは楽園島の中央広場で道外演説を行い

島の避難民に戦争に巻き込まれたことを謝罪し、または避難活動への協力に感謝を述べた

楽園島を一通り見て回った後、異星文明と通信するためのホログラムホールに入った


### 『異星文明との会談』


p.admin:

「とりあえず今は緊迫な危険がなくなったが色々世界情勢が変わり過ぎた、今回はいくつかの交渉事と私自身の『給料』を請求しにきた」


ポルポ・カラマリ:

「『給料』を定義する明確な説明を求む」


p.admin:

「字面通りに『給料』、つまり君ら異星文明のコーディネーターを勤め、今まで背負ったリスクと費やした労働の代償、私だけではなく目的を遂行するために幹部らも一生懸命頑張った、その分の給料は俺が支払わなければならない。よって、その大本の『私の給料と楽園島の運営資金』がほしい」


ポルポ・カラマリ:

「我々が地球通貨の模造および貴金属の採掘は特殊な場合を除きルールとして不適切と判断」


p.admin:

「なら、君らの宇宙船の乗員や司令官は何の報酬もなくずっと働いているのか?」


ポルポ・カラマリ:

「我々ポルポ・カラマリ人は全体なる調和と共にも地球人と同じく個の幸福を追求する」


p.admin:

「人類としての個の幸福は、家族に安定な生活を提供するリソース、豊かな環境や文化的な生活や体験、これは理解していますか?」


ポルポ・カラマリ:

「理解します、ポルポ・カラマリ人との相違点もあるが共通項が多いと認識」


ポルポ・カラマリ:

「我々は長期間宇宙航行のため、金属素材は一定量保有しているが、非当番の乗員らには休息や文化的なアセットを与えている」


p.admin:

「人類社会ではこれらを達成、提供するのは通貨をで使わなければならない場面が多く、単なる食糧と物資では難しい、何とかなりませんか?」


ポルポ・カラマリ:

「では、君に物質分解装置を貸出を認める、ドローンによる地球や小惑星の鉱脈等を切り出せて投入すれば、人類社会における価値のある金属を始め、地球由来の鉱物及び金属や成分の分離や析出も可能」


ポルポ・カラマリ:

「また、君の私的目的によるドローンの利用や医療ベイの利用は認める、例えば君の『給料』として、対象者を問わずに若返りの『権限』を与えよう」


p.admin:

「これはうれしいですが金儲けのためには使いたくないね、幹部らや対象者の褒美として充てる予定です」


p.admin:

「もう一つ重大な議題があります、君らポルポ・カラマリ人は太陽系でいつまで留まりますか?数年後介入をやめドローンを撤収すると言われると楽園島が報復され、月面基地も維持できなくなる」


ポルポ・カラマリ:

「我々は200年周期で有人惑星文明間を駐在する事が一般的なルールです、君の今までの働きを鑑み、我らの総意で君にポルポカラマリ第9艦隊の准司令階級『deputy commander』を与えます」


ポルポ・カラマリ:

「准司令昇進と伴い、10000機のドローンや乗員1000人クラスの恒星航行可能なフリゲート艦『ネイビゲーザー』の生涯管理権限を与えます」


ポルポ・カラマリ:

「ただし君は艦長教育は受けてないので、実際に艦長に就任する場合はポルカラ母星で5年間の士官・指揮官・操縦士教育を受ける必要はあり、それまでは代理艦長や我らモンカラ乗員20人を置きます」

「なお、士官教育と一部の指揮官は我々艦隊内でも実施可能で、満足に受講できた場合は2年の正規教育カリキュラムの免除になります」


p.admin:

「それでも3年間も異星で学生生活かよ、「今」は無理ですからね、フリゲート艦はしばらく代理艦長の方にお願いします、アメリカに戦力さを見せつけるのに最高でしょうね、ちなみに人類がそのフリゲートの乗員になることは可能でしょうか?」


ポルポ・カラマリ:

「可能です、人類クルー対象者を選定すれば艦隊で教育することが可能、なお、フリゲート艦の運用は准司令の君に任せます」



#### 「若返り」の権力


p.adminはポルポ・カラマリ文明との交渉で、「準司令」や大型宇宙船一隻の指揮権を得た十ともに、私的目的でドローンや医療ベイを利用することを許された、この中に、病気じゃなくても特定対象を「若返り」するポルポ・カラマリの先進医療技術も含まれる


アンチエイジングや若返り治療では、遺伝子テロメアを修復や細胞の再生を助けるアミノ酸をコードする命令等、遺伝子改造なしで高レベルな再生医療技術をもっている

「若返り」は医療ベイにて週一回の非侵襲治療を受け、一週間で約「半年分」の若返り効果が得られる

つまり1日を経過したら約一ヶ月弱の若返り効果がある

細胞の再生やアンチエイジングはポルポカラマリの医療技術でもっと早く加速することもできるが、

身体に大きな負荷をかかる懸念から、安全性を担保できる閾値がこのくらいと異星タブレットによって告知された

また、体の細胞、血管や臓器全体を再活性化するので、皮膚、粘膜など「外見上」の変化は身体の内部より早いらしい

例えば2ヶ月間で約5年分の「若返り」をした場合は、外見では「10才以上」の若返り効果がみられるかもしれない

もちろん、個人差や生まれつきの体の素質にも影響される

若返りは概ね25歳まで身体状態を戻すのが限界、「17歳!」とか戻すのは無理のようで

やはり10代は特別ですよね


p.adminにとっては、角膜や目の細胞、血管と臓器(心臓、腎臓…など)が若返りによって機能が改善される事を期待している

彼はメタボな40台おっさんがみんな気になる高血圧やいろんな持病をもっていて、以前襲撃された時にポルポカラマリの医療ベイにいた一ヶ月間は自体幹細胞修復治療を受けたものの、完全ではなかった


p.adminは意を決して、妻のW子、そしてR子とS子、そしてT先生H先生をはじめとする幹部全員に若返り治療を受けさせることを決めた

「戻したい年齢」を各自が決めて、妻のW子、そしてR子とS子は「30歳」に戻すこととなった


#### 未来への贈り物


場所:楽園島 医療ベイが設置された医務室


p.adminは、若返り治療について説明するため、W子、R子、S子の三人、そしてT先生とH先生を医療ベイに招いた。部屋の中は清潔で、水晶の「棺」のように見えるポルポカラマリの文明の医療ベイが静かに稼働している。p.adminは、自分がポルポ・カラマリから与えられた「権限」と、その技術の詳細を説明した


p.admin:

「君たちに、僕からの…いや、僕たちからの、感謝の気持ちだ。この若返り治療を受けてほしい」


p.adminは、三人の顔を一人ずつ見つめた。W子は穏やかに微笑み、R子は少し戸惑った表情を浮かべ、S子は興奮を隠しきれない様子だった


p.admin:

「W子。僕が帰る場所を守ってくれて、ありがとう。僕は…君ともっと長く一緒にいたい。だから、どうか…受けてほしい」


W子:

「そんな大げさなことを。でも、あなたの隣にずっといるためなら、30歳まで若返るのを選びます」


W子は、迷いなく答えた

彼女にとって、若返りはp.adminと共に過ごす時間を増やすための、ただの手段だった


p.admin:

「R子。君は僕の最も信頼するパートナーだ。君の冷静な判断と献身がなければ、ここまで来られなかった。君にも若返り治療を受けてほしい。これは、君の努力に対する、ささやかな報酬だと思ってほしいんだ」


R子:

「Azureさん…ですが、私は…」


R子は、少し遠慮がちに言葉を選んだ。若返りという魅力的な言葉に心が揺れているのは確かだったが、報酬として受け取ることにためらいがあった


p.admin:

「いいんだ。君は僕の家族だ。家族が健康で、幸せに生きてくれることが、僕にとっての何よりの喜びなんだ。だから…お願いだ」


p.adminの真摯な眼差しに、R子の心は動いた。彼女は、静かに頷いた


R子:

「…わかりました。ありがとうございます、Azureさん。私も、30歳に戻していただきたいです」


その時、一通りの話を聞き終えたS子が、飛び上がってp.adminに詰め寄った


S子:

「Azure、私も若返り治療受けさせてよ!25歳!いや、20歳まで戻してほしい!」


S子の突拍子もない発言に、p.adminは苦笑した


p.admin:

「いや、無理だ。25歳が限界らしい。それに…君はまだ若いんだから、そこまで戻す必要はないだろう」


S子:

「そんなことない!R子と同じ30歳なんて言わないでよ!」


R子:

「S子、落ち着いて。無理に若返り治療を受ければ、体に負担がかかるとさっきAzureが言ったでしょう?」

「それに、私たちの任務はまだ終わっていない…冷静な判断ができる年齢でなければ、任務に支障が出るわ」


R子の冷静な諌めに、S子は不満そうに口を尖らせたが、最終的には引き下がった


S子:

「…わかったわ。じゃあ、30歳で。でも、絶対に忘れないでね!若返り治療、約束よ!」


こうして、p.adminは彼を支えてきた三人の女性たちに、未来への贈り物を手渡した


#### Riu先生とLee先生


Riu先生は月面基地医療ベイでの治療を受けて、家族に囲まれながら快方に向かうとのことです

H先生との協議で、87歳のRiu先生の生体年齢を60歳程度に若返りすることを合意した


おさらいですが

---

Riu先生は、p.adminの高専時代で敬重した先生で、お茶目な性格でありながら自分の信念は決して曲がれない正義な先生です

しかも台湾の威權体制時代から生きていた為政府に対して基本的に不信である。年の差があるが国家権力に対して反逆的な性格でp.adminと似ている面がある


Lee先生はp.adminが高専時代で憧れの女性教師で、優雅な所作と善良で優しい性格は多くの生徒から好かれた

H先生の話によるとLee先生は既に定年退職で現在は凡そ70代(聞くのが失礼な為、正確な年齢は不明)、子供は独立して孫もいなく今はリタイヤ生活を堪能し仕事はしてないらしい

---


H先生は78歳でT先生は80歳で、大使やp.adminの補佐仕事を遂行できるように生体年齢を55歳程度に回復させる事に合意した

Lee先生はp.adminの強い勧めで40歳まで若返りと決意した

若返りの治療は週一回で一時間程度で終わり、急激な身体変化を避けるため目標年齢まで若返りするには1年~2年間かかるそうです

Lee先生は既に年上の夫と死別し、子供も家庭を持ち別居しておりました


***


Lee先生は、p.adminの強い勧めで楽園島へ移り住み、若返り治療を受けることを決意した

治療を受ける前の日、二人は楽園島の緑豊かな庭園を散歩していた。夕日が海に沈み、穏やかな時間が流れている。


Lee先生:

「これからよろしくね、Azure君」


p.admin:

「いえ、こちらこそ。リタイヤ生活と思って気楽に過ごしてください。これからアメリカとの紛争がないように頑張りますから」


Lee先生:

「ふふ、ありがとう。でも、これから私は40歳に戻るのよ?Azure君より年下になるじゃない。もう先生って呼ぶのも変じゃないかしら?」


Lee先生は、p.adminの隣を歩きながら、茶目っ気たっぷりに言った。彼女の表情には、長い人生の経験からくる穏やかさと、これから始まる新しい人生への期待が入り混じっていた


p.admin:

「いいえ、先生は先生です。今までの人生経験は先生の方がずっと長い。それに、僕の知っている先生は、僕の憧れでしたから」


p.adminは、心の底からそう言った。彼の言葉に、Lee先生は少し驚き、そして嬉しそうに微笑んだ


Lee先生:

「憧れだなんて…Azure君らしいわね。でも、本当に不思議な気持ちだわ。また新しい人生を歩めるなんて。まるで、時間が巻き戻るみたい」


p.admin:

「いいえ、これは時間が巻き戻るわけではありません。これから先の未来に、先生が新しい選択をできるようになる、ただそれだけです。もし先生がもう一度、何かを学びたい、あるいは誰かと出会いたいと思っても、そのための時間がたくさん残されている。それが、僕が先生にプレゼントしたい『未来』です」


p.adminの言葉に、Lee先生の瞳が輝いた。彼女は、単に若返るのではなく、新しい人生の可能性を与えられたのだと理解した


Lee先生:

「ありがとう、Azure君。君は、本当に変わったわね。昔の君は、もっと大人しかったのに…。」


p.admin:

「そうかもしれませんね。僕も、先生のおかげで、少しだけ強くなれたのかもしれません」


### 『初めての給料と休息』


楽園島幹部や住民の日常生活の需要や文化活動を改善するために

楽園島⇔日本(つくば) 楽園島⇔台湾(台北) 楽園島⇔ウクライナ東部(オデーサや希望の都市間) 間のワープ定期便を開設した

日本や台湾間は朝出発夜帰りの毎日の日帰り便、ウクライナは週一回の定期便となった

帰省する一般住民は一時金として、年一回で5万ドル程度で支払われ、ウクライナ人や欧米系住民には5万ドル、日本人には500万円、台湾人には100万台湾ドルを与える

p.admin自身を含めた幹部らは給料制で一律年給2000万円+臨時賞与を決めた

各幹部のそれぞれの国の口座へ振り込んだ

以前はR子とS子に「金地金」を支払ったが、

楽園島は政治実体の体裁をとってから口座に振り込む事もできるようになった


これらを全部支払った後、日本S銀行の楽園島の政府口座に残金は400億円となった(元は1000億円)

また、金を稼げないとと嘆くp.adminでした


それに応じて、日本政府はつくば北部のヘリポートを改修し「国際ワープゲート」として運用を始めた

台湾では台北松山空港の一角をワープ用の送迎エリアとして開設し、出入国は通常の空港ビルを利用した


これで、ようやく楽園島の日常を取り戻す道筋を見えてきた

---

補足:

物質分解装置は、後ほど説明する予定だが、合金から7N程度の金属純度分離できるとみられるが仕組みは不明、廃棄物を処理するために海上プラットフォームに設置する予定

p.adminの「給料」としての若返り治療権力は

後に大きな波紋を引き起こします…

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