DAY 1YR+283 2026/12下旬 傍観者 (アメリカ本会議まで5日)
米軍から楽園島への軍事侵攻や台湾への軍事圧力がが明白である今、p.adminは大きく動きの方向変更を決めた
・楽園島役職を全員招集した(楽園島のR子は遠隔ホログラムで参加)
・日本外務省経由で、「海上自衛隊と意見交換したい」と申し出したが、返答を待っている
p.admin:
「KATOさん、IWAさん、OZAさん、NEXCO INOさん、米軍は本気で我々とやり合うようだ、君たちの家族まで巻き込んで本当に申し訳ないが日本はもはや安全ではない」
「恐らく米軍の大型タンカー船数隻は現在楽園島に向けて航行中、米軍第七艦隊の空母二隻はそれぞれ違う方向から台湾に接近していることがわかった」
「私が君達と接触する情報は既に米側に漏れたと思うので、家族とともに一時楽園島へ避難してください、T先生もS子の家族も一緒に避難してほしい」
「正直もう本会議のところじゃない、一応形として月面基地から重力ミラーを用いてで本会議に参加するように調整する」
(その後、p.adminは本会議まで10日から7日までの間の出来事をメンバーに説明した)
p.admin:
「R子さん、米軍から楽園島へ攻撃が近い将来始まる、万全を期して直ぐ住民を避難させてほしい、地下避難所は既にドローンに命令して建設中で24時間以内に完成する」
R子:
「分かった、W子さんと楽園島の皆さんはも私が責任持って守ります!」
OZAさん(元土木研究所技官):
「p.admin殿、その避難所の建設についてですが、もしかしたら私が手伝う事があるかもしれないので何時でも声をかけてください」
p.admin:
「OZAさんに頼んだ!私は近いうちに月面基地に行き戦闘を指揮する、明らかに罠と思うが本会議には重力ミラーを通して参加する」
「楽園島は近日、エネルギー反射パネルによって強固な形で守られます、この環境では重力ミラーは利用できないだからだ、重力ミラーが使えるのは月面基地しかない」
※重力ミラーの補足
両側のドローン経由の重力場操作で、ローカルの一部の物理反応と実像が遠隔地に反映されるホログラムの上位技術、
ただし、ローカルまたは遠隔地のでシールドが張られた場合は二重重力場操作の為不安定となる
都市規模のシールドなら利用可能ですが、小規模の防護用シールドなら干渉し合う可能性あって使えない
また、量子通信ではなくローカルと遠隔地を直接に繋ぐ重力パス操作の為、両側を繋ぐ直線上大きな障害物が存在しないのが前提
重力ミラーの制限により、本会議で重力ミラーで参加する場合はp.adminは月面基地から利用するのが条件
(月面基地から日本アメリカ大使館まで障害物がない)
p.admin:
「今回の反撃は殺傷リスクがあるため、H先生はEUへ通知してほしい、ただ交渉は応じなくてEU側に事情を説明するだけで良い、台湾政府にも米軍の接近を知らせてくれ」
H先生:
「承知しました!先生にまかせなさい!」
***
内部メンバー会議二時間後、日本外務省から返答あり
「自衛隊は現時点でp.admin殿との意見交換は不適切」と会談を断れました
T先生:
「日本政府はどちらが勝つという決着がつくまで傍観を選びましたね、残念ながら…」
p.admin:
「予想内の事だ、米軍はプランABCあるなら、私はプランFまで作ります、白昼灯籠との二の名は伊達じゃないことを思い知らせよ!」
さらに1時間後、日本外務省から
「協議済の福島第一原子力発電所の処理水および燃料棒の除去は近日中早急に行ってほしい」との通達が来た
T先生:
「外務省の狸おやじめ、自衛隊の協力を断りながら自分に利益のある部分だけは直ぐ手元に収めたいなんて!」
p.admin:
「構わないよ、どうせ処理水と燃料棒の除去はちょうど世界への絶好のパフォーマンスになるでしょうだら大きくやりましょう」
さらに、接近した米軍に対してp.adminは臨時情報収集チームを立ち上げた
IWAさん、KATOさんとINOさんはドローンによる情報収集結果(地球型ホログラムで常時表示)を3シフトで24時間体制で監視することとなった
彼らの専門領域を無視した責務でp.adminはかなり申し訳なく感じたが、彼らは特に反感も無く快く受け入れた
***
会議室に重い空気が流れる中、p.adminは新しく加わったメンバーたちに深く頭を下げた。
p.admin:
「KATOさん、IWAさん、OZAさん、NEXCO INOさん。本来、あなた方にはその卓越した専門知識を活かして、より良い世界を築くための仕事をお願いするつもりでした。しかし、私の個人的な不始末で、米軍との対立は避けられない状況になってしまった」
p.adminの言葉は、謝罪の念と、彼らを危険に巻き込んでしまったことへの深い自責の念に満ちていた
p.admin:
「あなた方には、それぞれの家族とともに楽園島に避難していただきたい。そして…この戦争が始まるかもしれない時期に、本来の専門とは違う、極めて危険な情報監視という任務を負わせることになります。本当に申し訳ない」
彼は再び頭を下げ、顔を上げることができなかった
最初に口を開いたのは、KATOさんだった。
KATOさん:
「p.admin君、頭を上げなさい。我々がここにいるのは、君に頼まれたからだけではない。君の目指す世界に、私たちも共感したからだ。それに、私たちは君が築こうとしている『楽園』を、この目で見てみたいと願っている。だから、どうか気にしないでくれたまえ」
次にIWAさんが続いた。
IWAさん:
「Azure君、君は自分一人がすべての責任を負うべきだと思っているのかもしれない。だが、それは違う。私たちは、君の力になりたいと心から願っている。情報監視という任務、喜んで引き受けさせてもらう。君の戦いを、私たちは傍観しない」
OZAさんは、いつもと変わらぬ穏やかな口調で語りかけた
OZAさん:
「p.admin殿、あなたは我々の才能と人格を信じて声をかけてくれた。ならば、我々もあなたの信念を信じます。正しいことのためなら、私がすべきことは何でもする。それに、私が手塩にかけて育てた技術が、こんな形で世界を救うことになるとは…むしろ光栄に思います」
最後に、NEXCO INOさんがp.adminの肩に手を置いた
NEXCO INOさん:
「おいおい、そんな顔をするなよ、p.admin。俺は、日本社会のしがらみを無視して、正しいことを貫く君の姿に惚れたんだ。それに、情報監視なんて、俺たちNEXCO社員にとっては日常茶飯事みたいなもんだ。それに、この世でこんなに面白いことに関われるなんて、これ以上の幸せはないだろ?」
p.adminは、新しい仲間たちの温かい言葉に、込み上げてくるものを感じた。彼は、孤独な戦いではないことを改めて実感し、感謝の言葉を口にした
p.admin:
「皆さん…本当に、ありがとう。あなた方がいてくれて、本当に良かった」
彼らの言葉は、p.adminの心に深く響き、来るべき戦いに向かうための新たな勇気となった
#### 外務省内部会議: 傍観者たちの駆け引き
場所:外務省幹部会議室
外務省次官は、p.adminからの緊急要請が記された書類を、テーブルに広げた
外務省次官:
「p.admin殿から、海上自衛隊との意見交換を求められました。どうやら、アメリカとの間で軍事的な衝突が避けられないと判断しているようです。我々としては、どのように対応すべきか」
会議室には重い沈黙が流れた
皆、p. adminという存在の重要性と、アメリカとの関係悪化というリスクを天秤にかけていた
外務省幹部A:
「p.admin殿の要請に応じるのは、あまりに危険すぎます。米軍との直接的な対立を招くことになりかねない。アメリカはまだ世界最大の軍事大国であり、彼らの怒りを買うのは得策ではありません」
外務省幹部B:
「しかし、p.admin殿の技術力は計り知れません。もし彼を敵に回せば、日本全体の安全保障が脅かされる。すでに核兵器は無力化され、米軍の軍事力も相対的に低下している。我々はp.admin殿と良好な関係を築くべきです」
外務省次官:
「意見は分かれるだろうが、我々が選択すべきは『傍観』だ。どちらが勝つかわからない戦いに、日本が不用意に介入すべきではない。自衛隊の協力は、米軍へのメッセージになる。それは避けなければならない」
外務省幹部A:
「では、p.admin殿にはどう答えるのですか?ただ拒否するだけでは、彼の心証を損なうばかりです」
外務省次官は、机に置かれた別の書類に目をやった。それは、福島第一原発の処理水問題に関する資料だった
外務省次官:
「p.admin殿は、過去に福島第一原発の燃料棒と処理水を瞬時に除去できると述べていましたね。我々が、自衛隊の協力を拒否したとしても、彼の技術は依然として魅力的だ」
外務省幹部B:
「…なるほど。軍事的な協力は拒否するが、彼の技術力は高く評価しているというメッセージを伝える。同時に、我々が抱える喫緊の問題の解決を依頼すれば、彼も無下には断らないだろう」
外務省次官:
「その通りだ。p.admin殿は、人類全体の利益を優先する人物だ。原発の問題は、日本の安全だけでなく、国際社会全体の問題でもある。彼も『大義』のために動くだろう。そして、その『大義』を利用させてもらう。彼が我が国に敵意を抱かないように、慎重に言葉を選んで伝えるのだ」
最終的に、会議は、「自衛隊の協力を拒否し、代わりに福島第一原発の作業を急がせる」という結論でまとまった
それは、日本政府がp.adminという存在を、軍事的な同盟相手ではなく、自国の問題を解決してくれる「便利な道具」と見なしていることを明確に示していた
外務省次官:
「日本は、決してどちらの側にもつかない。我々は、最終的に勝利した側に最も早く歩み寄れるように、中立を維持する。そして、この状況を最大限に利用するのだ」
その言葉は、勝者への追従を是とする、したたかな日本の外交姿勢を如実に物語っていた




