DAY 1YR+271 2026/12下旬、クリスマス前 実務者会議 DAY1
お待たせしました、今回はS子が主役です
土日は毎日更新したいが、平日だと無理かもしれない…
p.adminの呼びかけに応じて、S子はその日の内に急遽、銀行の上司に1週間の臨時休暇を申請した
当日の深夜、台北松山空港AM1:00発AM4:30羽田空港着のいわゆる「レッド・アイ・フライト」に乗って東京へ飛び立った
もちろん、異星ドローンのワープ転送を使えば台北⇔東京は一瞬ですが、
万が一メディアに報道されて、S子の台湾出国記録がない事をp.adminを敵視した勢力などが告発すると、S子「密出国」となりれっきとした犯罪になる
だから律儀に飛行機を乗って東京へ移動する双方の記録を「手続き的に」残す必要がある
p.adminは日本政府側に通知し、S子の到着便の時刻や外交官付随人員としての扱いや周辺警護をお願いした
そして、当日の早朝4:30…S子が入国審査を通って到着ロビーに到着した際に、大勢のメディアに囲まれた
p.adminはホテルで寝ぼけながらドローンの中継を通してその様子を見てた
p.admin:
「やはり日本政府に何かを言うと筒抜けのようにメディアに流されますね、アメリカ参議官の件もそうだし、これから少し脅し入れて注意しないと…」
* 羽田空港第3ターミナル到着ロビー *
メディアA:
「S子さん、何か一言をお願いします!」
メディアB:
「S子さんは楽園島の経済産業総括官となりますが、台湾T銀行の仕事はどうなりますか?」
メディアC:
「p.adminと曖昧な関係であるとネットで言われてますが、何か言う事はないですか?」
流石にp.adminとの関係がメディアに言及されるを見て、S子はその場で反論した
S子:
「楽園島の経済産業総括官のSと申します、この肩書はボランティア的な性質なので銀行の内部規程には違反しません」
「p.admin執行官は尊敬していますが、彼の妻のW子は私の長年の親友なので、W子の許しなしで身分を超える事は一切致しません」
メディアC:
「S子さんの発言では、妻Wさんの許しがあるとp.adminと愛人関係にもなれるという事ですか?」
S子:
「ノーコメントです、会談会場まで急ぐのでこれで失礼します」
S子は記者達に返事した後に、日本外務省が用意した黒塗りの公務車に乗り込んで会談場所へ直行した
なお、S子と日本記者との応酬は全て日本語を使ってます
S子は大学で第二外国語を日本語に選び、卒業時は日本語能力試験N3を取っていた
楽園島幹部になってから日本語を猛勉強し、国立大学経済学部卒の学力もなり今はN2よりやや上の日本語力が持ち合わせています
彼女のカバンに入った異星タブレットのアシストコンピューターの助けもあって、記者達の発言は彼女しか見えない画面で投影され
彼女の脳波をリアルタイムで計測して返事に使える言葉の候補もずらりと並べています
* 帝国ホテルの客室内 *
p.admin:
「S子の回答は旨いな、ボランティアと言いつつも『給料』については何も言わないのは上手、ギリギリ嘘はついてないもんね」
* AM10:00 内閣府特別会議室 日本楽園島実務者会議 DAY1
S子:
「待った?首都高は朝が物凄く渋滞してますね、ぎりぎり間に合った!」
p.admin:
「急に呼んでてごめんね、やはり実務者会議だとS子も居る方が大事だと思った、家族の安全は私に任せて」
S子:
「これ台湾に帰ったら大騒ぎになるでしょうね…ははは、ともかく日本との会談は私に任せなさい!」
***
p.admin、T先生、H先生、S子と秘書2人(T先生教え子)が楽園島代表として参加し日本政府側との実務者会議が始まった、
日本政府の参加者は、この日では官房長官、経産大臣、環境大臣や農林水産大臣やその次官たちとなっていた
なお、p.adminは「王」を名乗りたくない為、楽園島幹部との協議で「執行官(enforcer/enforcement officer)」と決めた
当日の討論の末以下の事項を合意した
1.p.adminは福島第一原子力発電所のメルトダウン原子炉および処理水の処理を請負、日本政府は無税で1000億円/年を10年間p.adminに支払う、その為日本の大手MSB銀行に、楽園島名義の外国政府口座を急遽作ることになった
2.楽園島は「政治実体」として日本政府が認め、国交締結の準備段階に入る、Azureのつくばの住居の隣にある商業用地(約2500平方メートル)を日本政府が買取し、建設したうちに楽園島の大使館として楽園島側に供与する、大使はT先生に任命する
3.モスクワ日本大使館からの情報で、モスクワで暴動が続き日本政府によるの邦人保護は困難。それに応じてp.adminはドローン5機をモスクワ日本大使館に派遣し、日本大使館を中心としてシールドの展開権限を一時的に駐モスクワ日本大使に付与した。誰を保護するかという裁量は日本大使に任せ、食料の搬入と医薬品提供、緊急医療支援も約束した
4.日本外務省ルートの情報で、ロシア各自治州および元ソ連共和国は独立運動は勃発、平和的な住民投票による独立なら支持するとp.adminは日本政府に見解を述べた
***
S子:
「福島第一原発の廃炉予算は日本政府試算で8兆円でしょう、うちらに全部投げつけた上に1000億円しかくれないのは流石に見くびりすぎない?」
経産大臣:
「日本だけで福島第一の廃炉や処理水排出で試算40年がかかります、その中で人件費、工事費やインフレを計算するとどうしても予算がかさみます…楽園島のp.admin執行官の能力を拝見させて頂いた所、容易く解決できる見込みがあると研究機関から報告が挙がってきております
S子:
「容易いだから安く叩き買いなの?これは日本政府のやり方ですが、中取りができないからと言っていきなり末端価格になるのは感心しないね」
官房長官:
「S子様お言葉が重すぎます、1000億円は日本政府の歳出で他の政策に影響しない範囲ギリギリです、おっしゃる通り1000億円では事業の規模と考えれば金額が低いのは重々承知していますが、では10年間、1000億円を貴国政府に支払うことはどうでしょうか?それだったら我が国の財政は保ちます」
S子:
「あれおかしいね、現状貴国政府は福島第一原発に掛かる予算は多岐で多額であり、それ全部なくなるに予算は沢山残るでは?」
官房長官:
「それは…協力会社や機関にも色々事情がありまして…」
S子:
「まあ良いでしょう、1兆円で私たちも沢山避難民やシェルターの面倒を見れる、ただ楽園島はピンハネされないし助長する事もないを覚えてね!」
官房長官:
「承知いたしました」
* 会議後 *
p.admin:
「S子が来てくれて良かったね、私だったら総額1000億円で鵜呑みしてしまうかもしれないね」
S子:
「Azureは甘すぎるよ、取れるところから取らないと将来反故されたらたまったもんじゃないよ」
* 帝国ホテルのp.admin客室内
会議が終わり、p.adminはホログラムを用いてウクライナ政府に「モスクワが動乱になりそうだから、ウクライナ軍がモスクワの治安維持をしてほしい」と要請した、Ze大統領は二言無く承諾してくれた
さらに、ロシア全域に向けて「平和的な住民投票による独立なら尊重する、その投票にあらゆる勢力が武力行使で阻止する場合、我々は介入する」と一方的に通達した
疲れ果てたp.adminは、ベッドの周りに2メートルの重力シールドを展開し、熟睡した
#### サブストーリー:S子の「身バレ」や葛藤(AI+修正)
余談、S子は平日中では台湾国営大手T銀行の平の銀行員であるため、今回の急遽会議参加は一週間の有休を無理矢理に上司に申請した
だが正式に楽園島経済産業長官として日本と台湾のニュースで報じられたら上司と同僚は混乱した、台湾政府会もこの関係を利用して何かを画策している
* 有給申請時の様子 *
S子:「部長、急な話で申し訳ありません。1週間、有給をいただけませんか…。個人的な事情で、どうしても日本に行かなければならなくて」
部長:「S子、急すぎるよ!何か事情があるなら話してくれ。仕事の調整もあるんだから…」
S子:「本当に急な話で…親しい知人の頼みなんです。詳細は言えませんが、大事な用事なのでお願いします」
部長は渋々了承「わかった、1週間だな!仕事の引き継ぎをしっかりやってくれよ」と念を押した
そしてS子が東京へ飛び立った次の日の朝、S子が「楽園島の経済産業総括官」としてニュースで大きく報道された
ニュース報道後のT銀行内の混乱:実務者会議のニュースが流れる。テレビで「楽園島経済産業長官 S子が日本政府と交渉」と報道され、T銀行の同僚たちが騒然
同僚A:「え、S子って…あのS子?楽園島の長官って何!?普通の銀行員じゃなかったの?」
同僚B:「部長、知ってました?S子がp.adminと一緒に日本で会議してるって…。」
部長:「何!?S子が…長官?聞いてないぞ!『親しい知人の頼み』って、こんな大事な話だったのか…」
部長がS子に連絡を試みるが、会議中で応答なし。T銀行内では「S子は何者だ?」と混乱が広がる。
会議後の帝国ホテルで、S子がp.adminに銀行の件について相談してきた
S子:「Azure、私の銀行の上司から何度も着信が…ニュースで『楽園島長官』って報じられたから、きっと混乱してるわ。平社員が急に長官なんて…。」
p.admin:「S子、迷惑をかけたな。だが、君の知識の交渉の手腕が必要だった、台湾政府には私かH先生が説明しておくよ」
T銀行ではS子の「長官就任」が話題になった
上司が「なぜ事前に知らせなかったのか」と困惑するがS子の能力を再評価「彼女には隠れたコネがあったのか」と噂が広まる
台湾世論は「S子が楽園島長官」との報道で驚き、一部が「平社員から長官なんて、p.adminとの繋がりがすごい」と感嘆するが、保守層は「台湾人として国のために働くべき」と不満
前のp.adminのバッジ着用拒否問題と絡め「p.adminは台湾を軽視している」との批判が再燃した
ただ、台湾政府はS子の長官就任を「楽園島との関係強化」のチャンスと捉え、水面下で動きを活発化
外交部が「S子を通じて楽園島との技術協力を深めたい」と声明した
経済部が「S子に楽園島の先進技術の導入を仲介してほしい」と期待するが、p.adminは現時点で台湾に対して技術の供与はしないと決めたので意味は無かった
S子の存在が、台湾の若年層に「楽園島との協力」の魅力をアピールされ「楽園島でp.adminと働くなんて夢のよう」と国際的なキャリアを志向する若者が増加した
一方で、保守層の不満が政府に圧力をかけ「台湾の利益を最優先に」との声が高まり、S子への期待と批判が交錯した
台湾でS子の話題が続いていると、やがてT銀行での立場が変化した
上司が「S子を昇進させるべき」と検討するが、S子自身は「経済産業総括官としての責任が重い」とプレッシャーを感じる
台湾政府からの期待が高まり、S子が「楽園島と台湾の仲介役」として重要な役割を担う事を期待されるが
ただ、S子自身にとって台湾の国益はどうでもよくて、ただp.adminの元で能力や影響力を発揮したいと期待していた




