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DAY 1YR 2026/3上旬 DAPRAや反重力砲弾

このエピソードの後半の会話は大幅に修正したが、シナリオ自体は変更されていません

p.adminが全世界の核兵器を没収し、楽園島やシェルターの運営に尽力して凡そ半年が経った

表面上ではp.adminが「異星文明のパワー」を示した事で各国が強く出ず、情勢を静観する事を徹するが

水面下では各国がp.adminが使った異星技術に察知されないように色々準備していた


特にアメリカは1947年からUFOの残骸を回収して国を挙げてUFOの構造について解明し続けて

奇しくもアメリカがその後の1950年代に、レーザー、光ファイバー等を始めとする様々な新しいテクノロジーが発明された

本当はこれらがUFOの残骸を解析して得られた「検証結果」を再現した物に過ぎないと、UFO研究家達に疑われていた


レーザーや光ファイバー等は当時の人類の技術レベルで十分に再現できた

2025年現在は誰も疑問を持つ事なく広く使われているが


UFOの最大の謎である「反重力リフター」は1990年代まで研究結果は芳しくなかった

当時、UFOを追尾したアメリカ空軍のパイロット達の証言によりUFOがまるで重力法則を無視した機動を行い、さらに迎撃しようとするとEMPらしい反撃を受け電子計器が一時失効してしまう


UFOの高速機動は

1.瞬時加速と減速

2.超高速の直角移動

3.水中から空中への瞬時移動


等が録画と証言で認められた

NASAの研究者は「これは反重力しか実現できない動き」と結論付けた


その後、UFO残骸のリアクター(と思われる部品)の中に未知の元素を発見した

それは後に元素記号115の「モスコビウム」と呼ばれた物であった

人間の手のひらに収めるくらいの三角形の金属板でをUFOリアクターの中から発見し

NASAの科学者はこれを反重力リフターの「鍵」とする仮説を立てた


115号元素の金属板に、当時のNASAの研究者は様々な研究を行った

・色んな種類の放射線を照射したり放射線物質を隣に置いたり

・直流電流を流したり、交流電源の周波数を変えたり

・マイクロ波や他の電波、光やレーザーを照射したり


しかし1990年までは、あまり実用的な研究成果が得られなかった

やがて2020年代となり、ニュートラルネットワークで素粒子物理学レベルの元素解析が進み、

前述の総当たりした実験から、高性能センサーから詳しいデータが得られた


2022年で、アメリカは初めてUFO残骸の115号元素金属板を用いて、初歩的な反重力効果が得られた

特定の角速度のスピン電流を流すと、金属板の表面に向けてに反重力フィールドを生成する事を成功した


異星由来の115号元素(の高次同位体)の数はかなり限られいるが

モスコビウム(115号元素)の製造技術が2003でロシアの研究者によって確立され、一番の安定同位体でも半減期は0.8秒しかなかった

しかも反重力効果は異星由来の金属板より弱く、与える電力のワット数に対する反重力のエネルギー効率は0.1~0.3倍しかなかった


***


アメリカがp.adminが利用している異星文明のテクノロジーに対抗すべく、NASAとDARPAは大急ぎで反重力技術を応用化に急いだ

物語中の2025年現在、アメリカは既に半減期10分間、反重力のエネルギー効率0.3倍の115高次同位体の製造を成功した


DARPAがNASAの研究成果を応用し、反重力砲弾を試験開発できた

しかし人類(アメリカ)が製造した115高次同位体を使った反重力砲弾を用いた試験では思うように威力がなく

仕方なくエリア51のUFO残骸から取り出した金属板(元素記号115高次同位体)を小さく切り出し、砲弾の先端に組んだ

設定距離に近づくと瞬間的に115高次同位体にスピン電流を流し弾頭前方に重力場を生成する仕組みを組まれた


反重力砲弾が最終的に約20発を試験生産された

一発だけの試験では、理屈は知らないがエネルギー効率は驚異の300倍超えであった

つまりスピン電流の総ワット数の300倍を超えた破壊エネルギーをもらたした

それは異星金属板の崩壊によるエネルギー爆発なのか、もしくはE=MC^2のような質量とエネルギーの等価によるものなのか

NASAとDARPAは今でも研究し続けている


砲弾の残骸から回収された異星金属板がボロボロとなり、

欠片を融合して再利用しようとしたが、異星金属板は既に反重力の効果が完全に失われた


***


そして平和な日常のある日

アメリカのステルスと思われるズムウォルト級ミサイル駆逐艦が、楽園島の月の無い深夜を乗じて周辺海域まで接近した

警告も宣戦布告なしまま、駆逐艦が楽園島の一番高い行政ビルに向けて反重力砲弾を3発、発射した


砲弾が発射された後、燃料電池と制御回路により大きなスピン電流を異星金属板に流し、弾頭前方に吸い込まれるように重力フィールドを生成した

砲弾は初速度800m/sより急激に加速し、楽園島の重力シールド表面に到達した時に既に10km/sまで加速された


反重力砲弾と重力シールドという二つの反重力フィールド同士が衝撃した事で、

次元嵐を引き起こし、縦方向の重力竜巻が生成されてしまった

違う原理や現象によって生成された重力フィールドがお互いをスピンさせながら干渉し合い

上下方向に強いねじれるエネルギーが爆発し、楽園島シールド境界付近の海底プレートを損傷させた

それに伴い、局所ですが震度6の表層地震を引き起こした

幸い楽園島は当初、海底火山のない地域を選んだので、表層地震以外は何も起こらなかった

楽園島自体も建設時地震を想定したので、島全体を支える無数の柱がダンパーとして作用した結果

島は体感的に震度2未満のゆっくりとした揺れしか感じなかった


発砲音と大きな地鳴りで、p.adminと隣に寝ていた妻のW子がほぼ同時に起きた


W子:

「地震!?ここでも地震あるの?」


p.admin:

「地震だけどどうも怪しい、最初に三つの発砲音みたいな音もある…ここは恐らく安全と思いますが、いつでも避難できる準備をしてくれ!」


W子:

「分かった!あなたも気を付けて…」


p.adminは直ぐ異星ドローンに命じて状況把握に走り、アメリカ駆逐艦の位置とリアルタイムの映像を把握していた


なぜ事前に異星ドローンや異星文明から駆逐艦の接近について警告されなかった事を思うかもしれないが

それは単純に、「p.adminはそう命令しなかった」に過ぎなかった

命令、もしくは指示を出さない限り異星ドローンは何もしない

逆に、ドローンに「周辺500km範囲脅威になる艦船や飛行機を音を鳴らし知らせて、異星タブレットにも詳細情報を表示するように」のように命じれば

今回みたいの事態は事前に防げる

つまりp.adminの落ち度があり、異星ドローンをうまく利用できなかった事で起因すした事件とも言える


p.adminは状況把握と対策の為、島の中心部にある行政ビルに移動した

楽園島滞在中の政策提言コミュニティのメンバー達数人も音で起きて行政ビルに集まった


メンバー(同学A):

「どうした!?ニュージーランドでも地震あるのか?」


メンバー(同学B):

「最初に三つの発砲音らしい音がしたので、まさか外国の海軍による演習?」


p.admin:

「どっちも一部正しいけど、残念ながら米軍が我々に向けて発砲した、詳細は把握中ですがどうやら普通の砲弾じゃないらしい」

「先ほどドローンの偵察情報によるとシールドは無傷だが、重力嵐が起きてしまい海底プレートに損傷させ地震を起こしてしまった」


メンバー(同学A):

「アメリカと戦争するのか!?あなたは頑としてアメリカと交渉しないからいずれこうなると思ったんだ!」


p.admin:

「そうならないように頑張ってきたが、どうやらアメリカは自分の覇権の為に強く出たらしい」

「なおA君は交渉と言ったが、私の判断では無意味で家族が人質に取られアメリカ飼い殺しされる未来しか思いつかない」

「避難民も不安になるかもしれないので、言いたい事は後にしてくれ!」


結成されたばかりの政策提言コミュニティのメンバー達も、勿論異星ドローンの利用権限を希望してきたが

p.adminは

「異星文明ポルポカラマリから権限を与えたのは俺だけだから、残念ながら全ての運用は私が独自で責任を負わないといけない」

と言い、彼らの要求を断った


また地震を体験した事がない避難民も多数いたので皆が家から出て島中央の広場に集まってきた


p.admin:

「皆さん落ち着いてください、先ほど周辺海域に震度6の浅い地震が発生したが、楽園島の構造もシールドも無事です」

「この島には外からの攻撃も自然災害にも十分に対策しておりますのでご安心ください!」


最初の発砲音についてやはり憶測を呼びますが、

p.adminの説明で何とか避難民を宥め、暫くしたら各自の部屋に戻っていきました


***


アメリカの反重力砲弾発射事件の凡そ2時間後

何かの兆候を察知しただろうか、異星文明は異星タブレットを通してp.adminに通知した


異星文明(タブレット経由):

「人類文明の暴走を防ぐ為、他異星文明由来のエレメント115高次同位体を回収する」を通達された


10分後、ドローンから「回収完了」との通達が来たが、詳細内容はp.adminに知らされてなかった

反重力砲弾を発射したアメリカの駆逐艦も何かされた様子で、急遽楽園島周辺海域から離れた

駆逐艦が島から500kmを離れた時点でドローンによる監視をやめた


自室に戻ったp.adminは自分のやり方について反省した

・飴だけを与えて鞭がない状態では、アメリカを始めとする反対勢力は「何をやっても罰されない」でリスク0と思い、新しいおもちゃ(武器)を作ってまた攻めてくるに違いない

・ただ、俺は罰を与える権力(できるできないパワーではく国際法的権限)はあるのか?国ですらないここと私は明らかに「持てない」、あるのは異星文明の支援だけ

・楽園島に避難している避難達も帰省する気持ちはもちろんある、月園島を終の棲家にするのは無理があり、社会文化的な「貧しさ」に当たる

・欧米の保守派エリートはもはや信仰のように「アメリカ覇権維持こそが真の長期利益」と思い(例えばCIA/FBIのエリート)、交渉しても上手く行かない

・国家、民族主義または宗教信仰は場合によって数十年単位の社会安定を維持するが、長期的には現在アメリカ保守派のように悪影響が出る、かと言ってリベラル派も完全に科学論理思考ではなく「被害者意識を振って我儘」な所も多い


p.adminは自分の無策を悔しみつつ、「鞭のない臆病すぎる行動」を反省して、中途半端なIQ向上案を諦めた

異性文明にとって人類の存続に関わる最大の威脅の核兵器を無くし、進行中の戦争も止めさせた

やるべきことはアメリカとやり合うではなく、既存の独裁政権にメスを入れて苦しんでいる人の救済はまだ「実益」に当たるとp.adminが考えた


#### 反重力砲弾襲撃の裏側:屈辱と次なる暗殺計画


場所: エリア51、地下バンカー

時期: 反重力砲弾攻撃と異星エレメント115回収の直後

主題: p.adminの技術的優位の確定と、アメリカの屈辱的な敗北、そして次なる対抗策


* 屈辱的な敗北と技術的絶望


会議は、アメリカが79年間追い続けたUFO技術の結晶(反重力砲弾)が、p.adminのシールドに全く通用しなかったという、屈辱的な現実に直面することから始まった


DARPA主任は激しく歯噛みした


DARPA主任:

「エリア51の79年間で得た反重力技術がこれだ!楽園島のシールドを叩いた結果はシールド無傷、海底地震という想定外の反作用だけ。しかも、異星文明に我々の全てのUFO由来エレメント115素材を奪われた!残ったのは効率0.3倍のゴミ同然のアメリカ製同位体だけだ。異星技術は我々のUFO研究を嘲笑っている!」


海軍作戦部長も、技術的な敗北を確認した


海軍作戦部長:

「反重力砲弾は設計通り10km/sまで加速したが、異星シールドとの干渉で重力嵐が発生した。シールドは無傷だ。我々はICBMやTHAADすら玩具にされる今、レーザー、マイクロ波攻撃やEMPパルス爆弾しかない」


今回の攻撃は、p.adminを屈服させるどころか、彼の背後にいる異星文明の権能を改めて証明し、アメリカの権力層に深い恐怖を植え付けた


NSA諜報部長:

「今回の攻撃は完全な裏目に出た。p.adminに屈服を強いる計算だったが、彼の背後にある異星文明はまるで我々を監視する『影の政府』だ。核没収で前提が崩れた情報戦は続行するが、次の手はアメリカ製115同位体の量産、効率を0.5倍に上げ、EMP弾も視野に入れる」


CIA副長官は、計画の失敗と主権侵害の事実を認めつつも、覇権維持の固い意志を強調した


CIA副長官:

「深夜攻撃は演習中の『誤射』と主張できる完璧なシナリオだったが、計画は水の泡だ。我々の手札が次々と没収されるのは核没収と同じ手口!保守派エリートは一致団結しなければ今度はアメリカが危ない。覇権はアメリカのもの、永遠にだ!」


* 最終手段の選択:「暗殺」と「新世界秩序」阻止


ペンタゴン参謀は、今回の事態を単なる攻撃失敗ではなく、p.adminによる「新世界秩序の樹立」という最終的な脅威と捉え、徹底抗戦を主張した


ペンタゴン戦略参謀:

「今回の攻撃は、シールドの限界を試し、恐怖を植え付け、所有権を奪うという3つの目的全てに失敗した。まるで異星文明が我々を子供扱いして『しつけ』しているようだ。理想主義者のp.adminは国際法を無視して6平方キロの島で新世界秩序を築く気だ」


参謀は、対抗策として非通常兵器の同時投入と暗殺計画の強化を命令した


ペンタゴン戦略参謀:

「次の計画は、アメリカ製エレメント115の量産と、EMP爆弾、レーザー、マイクロ波攻撃の同時進行だ。裏では、島を『テロ拠点』指定する国際交渉も進めよ。同時に、CIAは暗殺ルートを再構築し、潜入済みの工作員で彼の政策提言コミュニティを分断させろ。アメリカの覇権は世界の秩序の為にある、p.adminは跪くべきだ」

著者視点:

アメリカによる反重力砲弾の攻撃の主な目的は以下です

1.p.adminが使っている重力シールドを破壊まだは突破可能かをテスト

2.行政ビルに狙って発射するのは政治的計算済、深夜に行政ビルに人が居ない公算が大きく、建物の一部を破壊する事で犠牲者を出さないままにアメリカの実力を示し、p.adminに屈服させる算段

3.アメリカは楽園島の所有権を主張しており、周辺海域で演習する名目を利用し例え犠牲者が出ても「誤射、操作ミス」で片付ける


ポルポ・カラマリ文明はその後アメリカが持つUFO由来元素115を核没収の時のように強制回収し、残り16発の反重力砲弾も同様に回収された

ただ、アメリカ自ら製造した元素115同位体は現段階で脅威と見なされず放置されていた

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