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D-DAY+159 2027年6月上旬 ダンスの練習と妻たちと夜のデート

* 楽園島 PM 15:00 日本時間 PM 12:00


sada先生との打ち合わせの後、イギリスとの国交締結はもはや秒読み段階となった

S子は早速デザイナーさんに連絡して式典出席用のドレスのアレンジをお願いした

さらに、デザイナーさんの紹介で社交ダンスの先生も決まりました

ダンスの先生は東京の繁華街でダンス教室を開いているので、今日もレッスンがある事から

デザイナーさんから、p.adminと妻たちに現地で見学する事を提案された


W子はダンスに興味はないらしいが、S子にそそのかれた

なお、p.admin自身は社交ダンスは興味がないよりも、苦手な感情を持っている


S子はW子に向かって、優しくも釘を刺すように


S子:

「W子は皇后だから、ずっと踊る訳ではないだけどせめて旦那様と一曲踊らないとイギリスの社交界から何か言われるかもよ」


W子は社交ダンスには全く興味がありませんでしたが、自分の立場を理解し、しぶしぶながら了承しました


W子:

「わかった…踊るのは一曲だけね、これが限界」


R子:

「社交ダンスですか?…解った、旦那様がお国賓の前に失礼しないように頑張ります!」


R子はp.adminを立てるため、努力する姿勢を見せました。しかし、p.adminの感想は複雑でした


p.admin:

「つまり俺は三曲以上踊らないといけないって事?勘弁してくれよ」


補足ですが、p.adminは「大勢の人の前で誰かと踊る」事が嫌がるだけで、自分で踊る事は別に抵抗感は持たない

昔はリズムゲームの踊り革命という音ゲーの元祖にハマった事もあって、音楽と共に四方向の矢印が上昇してラインに到達するタイミングに合わせて入力のフロアパネルを踏む事というゲーム

p.adminは上手までは言わないが彼の体形にしては人並以上ができる程度


ダンス教室には主に余裕がある商社系の会社員が参加するので、夕方以降が人が多い事から

p.adminと妻たちは人が少ない午後に見学する方が良いとS子に言われた


もちろん、p.adminの今の立場ではSPの護衛なしで東京の街で出歩くのはまずいらしく

N君経由で、日本政府に「最低限の護衛」をお願いした


p.admin一行は、まずワープゲートを通してつくば楽園島大使館に移動した

そして、N君が運転する大使館の公用車で東京まで移動する

日本政府との連携なのが、高速道路の常磐道に乗る直前でサイレンを鳴らす茨城県警のパトカー3台(前後2台、先導1台)に囲まれる体制で東京まで移動する事となった


p.admin:

「別に…パトカーに囲まれなくても良いと思いますね、私達はシールドあるし、パトカーは万が一ミサイルが飛んでくると逆に彼ら警察の命が危ない」


N君:

「それはおっしゃる通りですが、朱雀様。日本政府の体面もありますので……昨日の御所への移動時には、もっと目立たない覆面パトカーが前後に付いておりましたが、今回は我々楽園島がメインの行動で移動時間が長いため、目立つ形での警護となりました。」


p.admin:

「毎回こうして大げさに『最重要VIPだ!』とアピールされると、来るのもプレッシャーになるね。今後は日本政府に『護衛は覆面パトカーでお願いします』と伝えて」


N君:

「承知いたしました」


途中、パトカー達は何回が入れ替わり

約一時間後、車は首都高速都心環状線の宝町ICから降りて、直ぐ日本橋付近のとある商業ビルの前に止まった


N君:

「朱雀様、ダンス教室に到着しました。私はここで待機しますので何かございましたら何時でも連絡してください」


p.adminは車が止まった場所に目をやり、思わずに口を開いた


p.admin:

「え?ここで車を止めるのは…路上駐車違反にならない?」


p.adminはかつて東京で運転する際、交通規則、特に路上駐車には細心の注意を払っていたため、この行為に強い違和感を覚えました


N君:

「朱雀様はご心配なく、日本側の了解もありますし、我々は公務なので、外交特権は適用されます」


N君の説明を聞いたp.adminは、何となく納得はしましたが、特権があるとはいえ、見た目では違反になりそうな行為に未だに違和感を覚えるのでした


車のことをN君に任せ、p.adminとW子、R子、S子の四人は、商業ビルの最上階、18Fにあるダンス教室へと向かいました


#### 予期せぬレッスン


* 日本時間 PM 14:00 東京日本橋のダンス教室


日本橋の商業ビル、18階。エレベーターの扉が開くと、そこには洗練された空間が広がっていました

ダンス教室の責任者であるAya氏(50代、エレガントな女性)と3名のインストラクターが、p.admin一行を出迎えました


Aya氏は優雅に一礼して


Aya氏:

「朱雀陛下、かおり皇后陛下、リコ妃殿下、さや妃殿下。本日はわたくしのダンス教室にお越しいただき、光栄でございます」


ガラス貼りの入り口を抜けると、広々としたダンスホールが現れました

p.adminは昔親戚が通っていたバレエ教室を思い出しましたが、今日はあくまで「見学」のつもりで気楽に構えていました


しかし、Aya氏はp.adminの前に立ち、ニッコリと微笑みました


Aya氏:

「百聞は一見に如かず、と言います。まずは体を動かしてみましょうか。陛下はこちらへ」


p.adminは困惑した


p.admin(朱雀 椿):

「え? 今日は見学だけでは……?」


S子はp.adminの背中を押して


S子さや:

「往生際が悪いわよ。イギリスの晩餐会まで時間がないんだから、今日から特訓よ」


なし崩し的にレッスンが始まりました

Aya氏がp.adminの指導に当たり、W子、R子、S子にもそれぞれ専属の先生がつきました


* ワルツの苦戦と「音ゲー」の弊害


レッスンは、イギリスやフランスの晩餐会で必須となるワルツの基礎から始まりました

しかし、実際に音楽に合わせて先生と組んでみると、p.adminの動きはぎこちないものでした


p.adminは足元を見つめながら愚痴った


p.admin:

「音楽のリズムがゆっくり過ぎて……どのタイミングで踏んで、どこへ移動すべきかが曖昧だ。それに、先生の足を踏まないように動きを見ないといけないから、前なんて向けないよ」


Aya氏はp.adminの姿勢を正しながら


Aya氏:

「陛下、下を向いてはいけません。視線は常にパートナー越しに遠くを見るのです。それに……陛下の足の踏み方は、『踏む』というより『叩く』に近いですわね。重心移動も大げさすぎます」


1時間ほど練習し、ステップのタイミングは何とか掴めてきましたが、Aya先生はp.adminの独特な癖に首を傾げました

休憩時間の座学中、Aya先生が核心を突く質問をしました。


Aya氏:

「失礼ですが陛下、以前に何かしらのダンスを学んだことがございますか? 足を動かすのに、非常に強い癖がおありのようで……」


p.adminは観念し、正直に告白しました


p.admin:

「ダンスというか……昔、『踊り革命』という音ゲーにハマっていましてね。音楽と共に四方向の矢印が上昇して、ラインに到達するタイミングに合わせてパネルを踏むゲームなんですが……」


Aya先生がピンときていない様子だったため、p.adminはノートPCを開き、YouTubeで「踊り革命」のプレイ動画を再生しました

画面の中では、高速で流れる矢印に合わせて、プレイヤーがバタバタと激しくステップを踏んでいました


Aya氏は動画を見て納得したように発言した


Aya氏:

「ああ……なるほど。だから、ああいう『スタンプ』するような踏み方になってしまうのですね。この動きなら……陛下にはサンバがお似合いかもしれませんわ」


しかし、イギリスの晩餐会でサンバの曲を流すのはイレギュラーなので、晩餐会対策ならワルツが基本と聞かされた

S子は苦笑いして話した


S子さや:

「Aya先生、イギリスの公式晩餐会でサンバを踊るわけにはいきませんから……」


p.admin:

「結局、俺のゲーマーとしての経験が仇になったってことか……」


p.adminは、長年染みついた「音ゲーのステップ」を「優雅なワルツ」に矯正するため、さらなる苦労を強いられることになりました


一方、妻たちの様子も様々でした

W子: p.admin同様に苦戦中で、動きが硬く、ロボットのようでした

R子: そこそこ順応しており、持ち前のリズム感で無難にこなしていました

S子: 一番得意で、既に先生と優雅にステップを踏んでいました


日本時間の午後6時前。ようやく今日のレッスンが終了しました

8割の時間は立ちっぱなしでの練習だったため、p.adminの足は棒のようになっていました


一行がビルを出て、N君が待機している公用車に戻ると、p.adminはシートに深く沈み込みました

N君は運転席からp.adminに声をかけた


N君:

「お疲れ様でした、朱雀様。いかがでしたか?」


p.adminはげっそりとして


p.admin:

「……見学だけじゃなかったのかよ。マジで疲れた。もう逃げたい……」


S子さや:

「何言ってるの。来週も予約入れたからね。サンバのステップが出なくなるまで特訓よ」


W子も小声で


W子かおり:

「私も……もう足が痛い……。」


華やかな外交の舞台裏には、地味で過酷な特訓があることを、p.adminとW子は身をもって知ったのでした


#### 懐かしい故郷の味


3時間のレッスンでp.adminは疲れたが、それ以上にお腹が空いた

日本の夕方6時でいうと、楽園島では深夜10時だった

そしてp.adminと妻たちは、昼ごはんから何も食べていない

本当はレッスン中にもp.adminが自覚したですが、まじめのレッスンの中に「ご飯食べたい」は言い出せなかった


N君は車で待機中、楽園島との時差と晩ご飯の時間を意識してくれたので

彼は、早速近くのレストランを予約したらしいが…


p.admin:

「日本橋だと、近くに台湾発のショッピングモール『マコトライフスクエア』があるではないか? その中にちょっとお洒落な台湾料理レストランがあると覚えているんだが……。N君が別のレストランを予約したなら、今日は諦めるけど……」


N君:

「朱雀様、ご安心ください。晩ご飯を予約したレストランは、正に『マコトライフスクエア』内の台湾料理レストランになります」


流石に有能なN君、実はp.adminは最近はイギリスの洋食をいっぱい食べたせいで、アジアフードに恋しくなっている

R子もそれを察して手作りで時々作ってくれたが、イギリス患者や応援チームへの対応でR子自身も忙しいから、凝った物は作る余裕はない

『マコトライフスクエア』内の台湾料理レストランなら、台湾の宴会レベルの料理を出せる本格的な所なので、簡単に台湾に帰れないp.adminにとってはご馳走に見える


p.admin:

「あそこはさすがに地下駐車場があるので、路駐しないできちんと駐車場に止めてから一緒に食べましょう」


N君:

「承知いたしました。朱雀様と奥方様方を先に降りていただき、駐車できた次第合流させていただきます」


車が動き出すと、待機していた警視庁のパトカーも連動して動き出しました


p.admin:

「え? 警察は私たちの目的地は知らないでしょう? どうやって先導するんだ?」


N君:

「朱雀様と奥方様がダンス教室で滞在している時に、既に先方(警察)とスケジュールを共有しておりますのでご心配なく」


車は5分ほどで商業施設の地下駐車場に入りました。N君は車寄せではなく、エレベーターの直ぐ隣にあるVIP用駐車スペースに車を止めました

エレベーターで2Fに上がると、目の前に目当ての台湾料理レストランがありました


p.admin:

「この場所取りは……さすがに考えたね。以前、一般人として来た時は、大人しくここから離れた安い都営駐車場に停めて歩いてきたもんだ。こうしたささやかな所でも、普通の人とは違うんだな」


レストランに入るなり、支配人らしき50代の男性が一行を一番奥の個室まで案内した

椅子に座ったばかりのp.adminは急いでメニューを開き、あまりの空腹でとりあえず何かを適当に注文しようとした時にN君が制止しました


N君: 「朱雀様、既にレストランのおすすめコースを予約しておりました。奥方様の苦手な食材も予め伝えてあります。もしコースの後にまた何かお召し上がりたい物があれば、その時は改めてご注文いたしましょうか?」


p.admin:

「そうか…ご親切にありがとう…」


しかし、N君は有能とは言え、メニューの中にp.adminが一番食べたい「ソールフード」まで当てるかのは不明、

高級そうな料理ばかりだと、この店のレベルだと美味しいに決まっているが、p.adminにとって一番食べたいのは素朴な故郷の味かもしれない


座ってから5分後、料理は次々と運ばれてきた


東坡肉(トンポーロー、中華風角煮)、カニ入り麻婆豆腐、カキ炒め、台湾揚げ出し豆腐、イカとバジルの三杯ソース炒め、空芯菜炒め…など

そして、四神湯(薬膳豚モツスープ)という、p.adminが心の中で渇望していたスープも登場しました

高級すぎず、しかし台湾料理のツボを押さえた完璧なチョイスでした。p.adminと妻たちは夢中で箸を進めました


そしてコースの締めとして出されたのは、二種類の主食でした

p.adminとR子の前には「ルーローハン(魯肉飯)」 W子とS子の前には「台湾焼きビーフン」

p.adminはスプーンを止め、感嘆と疑念が入り混じった声で


p.admin:

「……このルーローハンは一番食べたかったな。しかし、よく分かったな、W子はルーローハンより焼きビーフンが好きだという事」


W子もビーフンを美味しそうに食べながら


W子かおり:

「ん、美味しい。私、こっちの方がさっぱりしてて好きなのよね」


しかも、妻たちにはそれぞれの好みがあって、例えばW子はルーローハンよりも焼きビーフンが好きと思われる、R子はおそらくルーローハン派だがS子は…p.adminも知らない

しかし「締め」として焼きビーフンとルーローハンが同時に出した事は、シェフか支配人あらかじめp.adminと妻の好みを何かしらの方法で調べたかもしれない


p.adminはN君を見ました


p.admin:

「N君、これは君の指示か? それとも店の配慮か?」


N君:

「以前の食事や、過去のSNS等の公開情報から、皆様のお好みを分析し、店側に指定いたしました」


p.adminは背筋に少し冷たいものを感じました。親切なおもてなしの反面、これは「完全に調査されている」という証でもあります

CIAやFBIと対峙してきた彼にとって、あまりに完璧すぎる情報は、逆に怖さを感じる要素でした


p.admin(内心):

(これくらいの情報なら、俺の昔のブログやSNSを掘れば出てくるか……しかし、この気配りの細かさは、逆に隙がなくて怖いな。まあ、今は素直に美味いものを楽しむか)


親切なおもてなしの反面は個人情報の洩れ、これは、彼の慎重さと「人間不信」の証かもしれない


食事はおおよそ一時間半くらいで掛かった

10品目のコースですが、料理の量は丁度良いくらいなので、N君を含む5人は満腹まで頂いて、残る料理もほとんどなかった


満腹になった一行は、閉店まで残り30分のショッピングモールへ繰り出しました

p.adminと妻たちは急いで店内に巡り、W子は文具、R子は台湾発の工芸品、S子はアクセサリー等を見ていた

p.adminは妻たちが個別行動の間に、モール内の台湾お土産ショップで自分好みの食材を大量に買っておいた

閉店の音楽が流れる中、それぞれの戦利品を手にした一行は駐車場に戻りました


p.adminは車に乗り込み、満足げに


p.admin:

「ああ、食った食った。ダンスの疲れも吹っ飛んだよ。N君、完璧な手配をありがとう」


N君:

「恐縮です。では、つくばへ戻ります」


再びパトカーに先導され、p.admin一行は夜の首都高を走り抜け、つくばの楽園島大使館へと戻っていきました


#### PM 21:00 つくばの家


つくばに戻った一行に、p.adminは「もう遅いし、今夜はつくばの家に泊まりませんか?」と提案した

前回つくばの家に戻ったのは、もうS子と結婚する前の事で凡そ一ヶ月前の事した

一ヶ月開けた事で、そろそろ中の様子を確認して色々掃除しないといけない

ここの家に帰ろうと思えばいつでも帰れるが、常に仕事や何処からの要請に追われて、結局中々帰れませんでした


p.admin:

「もう遅いし、今夜はここ、つくばの家に泊まりませんか? 前に戻ったのはS子と結婚前だから、もう一ヶ月も空けてしまった。中の様子も確認したいし」


S子さや:

「そうね。私も賛成。今日はヒールで踊りっぱなしだったから、もうこれ以上移動したくないわ」


W子かおり:

「私も、久しぶりに自分の家の布団で寝たいかも」


p.adminの提案にW子とS子は賛成だが、R子は少し難色を示した


R子:

「しかし……イギリスからの要治療患者さんがまだたくさんいますし、朝の配膳もあります。イギリスのワープゲートを開くにも、幹部がその場で監視しないといけません……」


楽園島の毎日の朝7時、イギリスから一日分の機内食パックやスープやパン等をバッキンガム宮殿からワープゲートを通して楽園島に搬送する仕事がある

今まではR子が毎日早起きして、搬送の現場を監視していた


p.admin:

「そこは…Lee先生にお願いしてみてはどうですか?楽園島はもう深夜1時なのでちょっと失礼ですが…」


N君:

「リコ夫人、ご心配なく。今日の時点で、皆様が東京かつくばに泊まる可能性があることは、楽園島待機中のH大使やLeeさん、他の幹部たちに伝えております」


R子:

「そうですか…でもやはり内政は私の責務なので、ここ(つくば)に泊まるなら、AM3:00から楽園島に戻らないといけない」


日本時間のAM 3:00は楽園島時間のAM 7:00、イギリスから当日三食分の機内食パックをワープで楽園島に転送する時間だ

もしこの時間で大使館のワープゲートを通して楽園島に戻ろうとすると、N君にも大使館の職員にも逆に迷惑だ

p.adminは事情を鑑みて、今日はつくばの家泊まるのを諦めようとする時に


R子がスマホを取り出し、ハッとしてちょっと驚いた表情で話した


R子リコ:

「あ……本当だ。Lee先生からメッセージが……2時間前に届いていて気付かなかったわ」


R子はスマホの画面をp.adminに見せました

そこには、Lee先生からの温かい言葉がありました


Lee先生(メッセージ):

『R子さんと皆は、今日はゆっくり休んでおいて。朝の機内食搬送と配膳の指揮は私がやります。仕事のことは心配しないで』


p.admin:

「よかったね……先生たちには本当に助けられる」


R子は申し訳なさそうに、しかしホッとして表情で


R子:

「Lee先生に本当に申し訳ない……後でしっかりお礼を言わないと」


恐らくLee先生は楽園の夜11時(日本時間夜7時)頃にp.admin達はもう戻らないだろうと見て、R子にメッセージを送ったかもしれない

Lee先生の細やかな気配りに、p.adminもR子も救われました。昔から気配り屋だったp.adminですが、内政の実務と配慮に関しては、Lee先生が一枚上手でした


R子の仕事の問題もクリアできて

N君は「私は大使館の当直室で休みますので」と言い残して去り、ここもN君に申し訳なさを感じている

p.adminたち4人は隣の自宅へと入りました


p.admin家に入って、前回離れた時と比べて変化はなかった

空気も24時間換気システムを使っているおかげでそれほど淀んでなかった

W子は先にバスルームに行って確認した所、カビも汚れもない事を見て安心したようでした


もう六月でつくばの夜もそこまで寒くなく、皆は風呂ではなく順番にシャワーを浴びる事になった

日本時間はまだ夜10時前でしたが、明日の楽園島での仕事を考えて、4人は早めに就寝した

以前妻たちが全員ここに泊まった時と同じ、W子は寝室、R子はp.adminの昔の仕事部屋、S子は1Fリビング隣の和室に泊まった

今日は誰の番とかは明確に決まってなかったが(順番通りならW子の番)


p.adminは、順番通りW子の寝室へ向かうつもりでした。しかし、W子は優しくp.adminを押し返しました


W子かおり:

「あなた。今日はR子が一番精神的に大変だったと思うわ。Lee先生が代わってくれたとはいえ、責任感の強い子だから気にしているはず……今夜は、R子の傍に居てあげて」


p.admin:

「W子……ありがとう。お言葉に甘えるよ」


p.adminはW子に感謝のキスをし、自分の元仕事部屋へと向かいました

ノックをして部屋に入ると、R子は既に布団に入っていました


R子は驚いて起き上がり


R子リコ:

「旦那様? 今日はW子の所に行くと思った……」


p.adminは布団に入り込みながら


p.admin:

「行ったけど、追い出されたよ。『R子は大変だから傍に居てあげて』ってさ」


R子は嬉しそうに微笑んだ


R子:

「ふふ……W子には敵わないなぁ……」


p.admin:

「気にしなくていい。Lee先生も休めと言ってくれているんだ。明日に備えてしっかり寝よう」


R子:

「はい……明日も早いですから、もうおやすみしますね」


p.adminはR子を抱き寄せました。ダンスレッスンの足の疲れと、一日の緊張が解け、二人はすぐに深い眠りにつきました

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