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D-DAY+154 2027年5月下旬 サイドストーリー:M子一家の来日とビザ申請

サイドストーリーなので、読まなくても本編への理解は妨げません

日本時間D-DAY+154、p.adminとS子がイギリスでチャールズ国王陛下の治療に進めている中、

フランス大使就任予定のW子の親友M子(台湾人)が、小学生の息子と夫を連れて、「公用」ビザ申請のために飛行機で成田空港に到着しました

夫はM子の提示した「公務に干渉しないつくばでの生活基盤を協力して整える」という条件を渋々受け入れ、同行が許されました


おさらいですが

台湾は現在ではワープゲートの開設が未定で、M子一家がつくばに住むのはフランス大使館から日帰り通勤が出来るから

台湾生まれ育ちのM子にとってはフランスも日本のつくばも同じく海外ですが、食文化や日常生活などはやはり日本の方が台湾に近い

しかも筑波宇宙港経由で台北の松山空港までにもワープのチャーター便がありますから

それでも日本⇔フランス間の時差8時間は無視できないので、実務的には週末につくばに戻れるくらいの運用になる

だからこそ、子供の世話の為にM子の夫も同行している


W子かおりは事前にM子の来日を知らされており、朝早くにワープゲートでつくばの楽園島大使館へ移動しました

T先生(日本楽園島大使)は事情を察し、すぐに外務省と連携を取りました


T先生(大使館内、電話にて): 「(外務省職員へ)ええ、フランス大使着任予定のM子氏とそのご家族です。東京駅でW子皇后と合流しますので、公務車と護衛をそちらへ向かわせます。迅速な入国審査とビザ発給をお願いします」


公務車には、N君(楽園島外交参事官・秘書官)が同乗し、W子と共に東京へと向かいました


* 東京駅での合流と昼食 (PM 12:30)


正午過ぎ、東京駅丸の内側で、M子一家とW子は無事に合流しました

N君の調整により、昼食は東京駅構内にある高級レストランの個室で取ることになりました


席に着き、M子の夫はW子に対し、敬意を払うどころか露骨に不機嫌な態度を取り続けました


(会話は中国語で行われているが、日本語で表記)


W子は笑顔で、M子の手を握りながら挨拶した


W子かおり:

「M子!久しぶりね。まさかこんな形で再会するなんて。息子さん、大きくなったわね!」


M子は少し疲れた顔だが、W子を見て安堵の表情に変わった


M子:

「かおり!来てくれてありがとう。本当に助かったわ。ええ、この子はもうすぐ小学生になるの。ね、ご挨拶して」


W子とM子は高校時代からの知り合いなので、お互いに言葉は丁寧だが敬語は使わない


M子の息子もW子にお辞儀して


M子の息子:

「こんにちは」


W子かおり:

「ご主人も長旅お疲れ様でした。つくばでの生活、何か希望があったらN君に遠慮なく言ってね」


M子の夫はW子に視線を合わせず、明らかに不機嫌そうに発言


M子の夫:

「……どうも。希望なんてありませんよ。妻の仕事の邪魔をしないよう、大人しくしているだけですから」


M子の夫の態度に、M子はすぐに注意を促しました


M子:

「あなた!かおりは皇后よ!態度を改めなさい!」


M子の夫は舌打ちし、M子を無視して


M子の夫:

「皇后だろうが何だろうが、俺の意見は変わらない。あんな独裁者が作った箱庭に住むなんて、冗談じゃない」


W子は、M子の夫の「独裁者」「箱庭」という言葉に一瞬難しい顔になったが、本来の目的を思い出しすぐに冷静さを取り戻しました


W子:

「M子、大丈夫よ。気にしないで。彼にも彼なりの考えがあるでしょうから。それにしても、お昼はゆっくり楽しんでね。息子さん、好きなものをたくさん頼んでいいわよ」


N君(参事官):

「旦那様の警備と生活管理は、つくば到着後、すぐに大使館の専属職員が引き継ぎます。ご安心ください、M子大使」


* 親友同士の会話(昼食後)


息子がN君と一緒にデザートを選んでいる間に、W子とM子は内密に会話を交わしました

M子は心配そうな表情でW子に話しかけた


M子:

「かおり、本当にごめんなさいね。私の提案で大使の仕事を受けてしまったけれど……夫がこんな調子で。つくばでの生活、本当に大丈夫かしら?」


W子かおり:

「大丈夫よ、M子。あの時、ウクライナで『あなたならフランス大使を任せられる』と話したでしょ?あなたは、私たちが信頼する優秀な人材だわ。彼のことは気にしなくていい。公務に干渉しないのが条件なんだから、彼がそれを破ったら、私だけじゃなくAzure(p.admin)が容赦なく対処するわ」


M子は複雑な感情を滲ませて、返事した


M子:

「……ありがとう。でもね、かおり。彼は私にとって、単なる邪魔者ではないの。長年の情があるわ。彼がこんなに荒れてしまったのは、私の昇進と、『楽園島の幹部』という立場のせいでもある」


W子かおり:

「M子……あなたは優しいわね。でも、あなたはフランス大使なのよ。もう彼一人の感情に縛られるべきじゃない。公私の区別はしっかりとつける。これが、外交官としての最低限のラインよ」


* 入国管理局へ (PM 13:30)


公務車に乗り込む際も、M子の夫は露骨に不満そうな態度でしたが、今回はW子もM子も冷静に対応しました


W子かおり:

「入管で公用ビザの手続きを終えたら、つくばへ直行よ。日本政府が用意した大使公邸は完璧に整っているわ。新しい生活を始めましょう」


W子はM子を力強く励まし、公務車は東京入国管理局へと静かに向かいました

W子は、親友の大使としてのキャリアを全力でサポートすると同時に、家庭内の火種となりかねないM子の夫の動向に、最大限の警戒を続ける決意を新たにしたのでした


* 入国管理局での出迎え


午後2時頃、W子一行を乗せた公務車が、品川にある東京入国管理局に到着しました。駐車場では、東京入国管理局長と、現任の外務省次官がW子を出迎えるために既に待機していました


前任者がp.adminの不興を買って更迭された経緯があるため、現任の次官は、国交締結国「楽園島」の「皇后(W子)」に対して、最大限の敬意を払っていました

外務省次官が車から降りたW子に対して深く一礼して


外務省次官:

「かおり皇后陛下、ようこそお越しくださいました。外務省次官のHでございます。M子新フランス大使閣下のご着任、心より歓迎申し上げます」


入国管理局長:

「皇后陛下、この度はM子大使の迅速なビザ発行のため、我々が最大限の便宜を図らせていただきます」


W子は丁寧に応じ、M子一家を紹介しました。M子一家は一般の申請者とは違い、すぐに落ち着いた個室に案内されました


* p.adminの委任状


個室に落ち着くと、N君(外交参事官)がW子の代わりに、ビザ申請の件を詳細に説明し、発行手続きが直ちに行われることになりました


N君(外交参事官):

「局長、M子大使はフランス大使着任に伴う『公用』ビザを申請いたします。こちらが大使の地位を証明する書類一式です」


W子は、夫p.adminが書いた特別な「委任状」を申請資料に添えて提出しました

そこには、「同盟国元首としてM子のフランス大使地位を証明する」という内容が記されていました


W子かおり:

「局長、こちらは主人からの委任状です。M子の地位は楽園島政府が保証いたします」


局長は委任状を恭しく受け取りましたが、丁寧にW子に返しました


入国管理局長:

「かおり皇后陛下。陛下の言葉だけで十分にございます。外務省からの確約もいただいておりますので、正式な書類は形式的なものです」


* M子夫の不満噴出


手続きは迅速に進められ、M子には期限の定めない「公用」ビザが発行されました

M子の息子には、規則により最大期限である5年間の家族滞在ビザが発行されました

そして、M子本人の強い要望により、夫に対しては1年ごとの更新が必要な家族滞在ビザが発行されることが告げられました


M子夫は自分のビザの期限を聞いて、突然中国語で声を荒げる


M子夫:

「ちょっと待て!どうして俺だけ1年更新なんだ!?家族なんだから、5年出すのが普通じゃないのか!?」


M子は夫を厳しい目つきで睨みつけ、中国語で夫に警告する


M子:

「不満なら、貴方のビザ申請を取り消すわ。 そもそも、あなたのビザは私の身分と連帯して出したものよ。私の仕事に干渉しないと約束したはずでしょう」


その言葉を聞いたM子の夫は、W子たちの前で公然と怒りを爆発させるわけにはいかないと理解し、大人しくなりました

しかし、その表情は極めて不機嫌で、悔しさが滲んでいました


外務省次官はこの場の緊張を察し、冷静に補足する


外務省次官:

「M子大使のご判断、承知いたしました。ご主人のビザは、つくばでの大使公邸での生活状況を確認の上、問題がなければ毎年更新される運びとなります」


ビザ発行後、W子たちは外務省と入国管理局の責任者に深々と感謝を伝え、再び公務車に乗り込み、ワープゲートのあるつくばへと向かいました

M子は、公私にわたる最大の難題を、力強くコントロールし始めたのでした


* PM 16:00 つくば大使館での波乱


東京での手続きを終えたW子、N君、そしてM子一家は、公務車でつくばの楽園島大使館へと向かいました

M子は大使館でT先生(日本楽園島大使)に挨拶をしました


M子:

「T先生、本日はお世話になりました。迅速なビザ手続きを手伝いして頂き、感謝します」


T先生:

「M子大使、ようこそつくばへ。早速ですが、ウクライナのOka大使が待っています。大使実習のために、私と一緒にワープゲートで移動しましょう」


T先生とM子は大使館の屋上にあるワープゲートへ移動しました。ウクライナ時間はちょうど午前9時過ぎ

M子はT先生の同伴で、楽園島駐ウクライナ大使のOka先生と顔合わせと簡単な挨拶を済ませました。T先生とOka先生がつくばT大学の同僚教員だったこともあり、話はスムーズに進みました


* M子夫の憤りと大使館職員の視線


M子がウクライナへ移動している間、大使館職員A(M子一家の案内役)が、M子夫にワープゲートの利用規約について説明しました


大使館職員A:

「(英語で)旦那様、セキュリティプロトコルのため、ワープゲートの利用は現在、重要な任務関係者と指定された外交職員に限定されています。ご家族の方は、現時点では単独での利用は許可されておりません」


この言葉を聞いたM子夫は、再び憤りを爆発させました


M子夫:

「なんだと!?俺は!俺は妻に飼われた犬か!? 外出も自由にできないというのか!」


M子夫の甲高い怒声がつくば大使館内に響き渡りました

W子は、その声を聞いても完全にスルーし、書類の確認を続けていました

N君や他の大使館職員らは、M子夫を不審で、厄介な人物という目つきで見ていました


* PM 17:00 公務員宿舎への移動と不満の噴出


しばらくしてT先生とM子がワープゲートから戻りました

M子夫は、妻が異国間を自由に移動する姿を見て、さらに不機嫌になりました


大使館職員Aが、日本政府が提供する公務員宿舎へM子一家を案内しました

宿舎はマンションの3LDKタイプで、内部は90平米と広く、つくば駅まで徒歩15分、大使館まで徒歩10分の便利な場所にあります


大使館職員A:

「(英語で)こちらが公務員宿舎です。広々としており、駅と大使館の中間に位置し便利です」


M子夫は部屋を見回し、不満を露骨にチクった


M子夫:「(中国語で)ふん。つくばは台北と比べて、どんだけ田舎なんだよ。街に活気がない」


M子は夫の不平を完全に無視し、大使館職員Aと英語で生活インフラについて話し始めました


M子:

「(英語で)ありがとうございます。ゴミの出し方のルールを説明していただけますか?全て正しく分別したいので。それから、ガスや電気の手続きについてもお願いします」


M子夫は、M子が大使館職員と流暢な英語で話し、自分が英語自体が得意ではないため会話に入れない状況に置かれていることを感じ、

妻の優位性が浮き彫りになるこの状況に不快感を露骨に表し、壁にもたれかかって腕組みをしていました


* イPM 17:30 ンターナショナルスクール訪問


夕方5時半、大使館職員Aの案内で、M子一家は歩いて5分のインターナショナルスクールを訪れました

そこでM子の息子は担任になる先生と顔合わせと挨拶を行いました


M子息子は練習した簡単な英語で先生に挨拶した


M子息子:

「Hello. My name is Tom(M子息子の英語名). Nice to meet you」


担任教師は笑顔で、英語で返事した


担任教師:

「That was excellent, Tom! Your English is great. We're happy to have you.」


息子が褒められたことだけはM子夫も満足そうでしたが、その喜びも長くは続きませんでした

夜、大使館職員Aが、W子からの伝言を伝えました


大使館職員A:

「(英語で)M子大使、かおり様(W子)が、ご家族を夕食にご招待したいとのことです。」


M子夫はM子が答える前に、口を挟み返事した


M子夫:

「嫌だ!We don't like to eat with Kaori!」


M子夫は極度の不機嫌で、W子との食事を拒絶しました

M子は夫の態度を謝罪し、仕方なく近くの家庭料理屋で質素な夕食を済ませました

大使としてのM子の新しい生活は、公務の期待と夫の私的な反発という二つの大きな課題を抱えて始まったのです


W子は大使館職員Aから事情を聴いた時には眉をひそめ、M子のこれからの生活はうまくいけるかどうかを心配し始めた


このエピソードは、M子夫からp.adminや楽園島への嫌悪感を安直描写になっているかを心配していた

しかし男はプライドで生きる生き物なので、物語中のM子夫のような男は、実際に数人くらい実際に知っています

それでも家庭内もしくは身内しかいない場では顕著になるので、お客様がいるケースだと大抵マナーを守ってくれるかもしれない

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