D-DAY+153 2027年5月下旬 内密の医療要請
* AM 10:00
ウクライナから帰ってきた次の日の朝、N君とT先生が早速p.adminの所にやってきた
T先生:
「執行官殿、ニュースは見ましたか?」
T先生が言うのは、イギリスチャールズ国王、ガン再発で緊急入院のニュースの事に違いない
このニュースは昨日寝る前にはS子に知らせたけど、向こう側が連絡してくるまであえて無視するように決めた
p.admin:
「ああ、見たよ…しかし我々も疲れたので、イギリス側の要請が来るまでだんまりのつもりだが」
N君:
「一昨日のキーウのイギリス大使の様子からも、本件の交渉をしたいと思われたので、連絡はすぐ来ると思います。早急に準備した方が…」
p.admin:
「スチャールズ国王陛下、そして皇后陛下の若返り治療は承諾したけど、もしかしたらガンは自国の医療機関に信頼すると思う…たぶん」
N君:
「朱雀様、それは…あまりにも希望的観測です、私の推測では間違いなく要請が来ます」
その時、S子も話を参加してきた
S子:
「イギリスは本来、フランス国交締結の後ですけどね…この様子じゃフランスの国交締結を引き延ばすしかありません」
* 「内密」の緊急要請
まさにその時、ウクライナのキーウにいるOka大使からホログラム通信が入りました
Oka大使:
「朱雀様、先ほど駐キーウイギリス大使が来訪しまして…チャールズ国王陛下の病気の件で楽園島の助けを内密に求めてきました」
S子:
「ほら、私が昨夜の言った通りでしょう」
p.adminは、治療自体は既定路線であると認識しつつも、その実行方法について考えを巡らせます
p.admin:
「マジかよ…まあ誰か一人がバッキンガム宮に行き、医療ベイをネイビーゲーザーからワープ転送して治療指導の話ですね…」
S子:
「旦那様、その『指導』が出来るのは私と、R子とW子しかいない事を忘れないでほしいね」
実際、ネイビーゲーザーの医療室でポルポ・カラマリの医療カリキュラム研修を受けたのは、妻の3人のみでした
p.admin自身でも、その時間帯は指揮官教育を受けたため、異星医療に関しては妻たちの方が詳しい
もちろん、医療ベイは異星タブレットを通してざっくりとした指示でも通るが、
その場合は、異星AIで自動的に最適な治療法を決めるので、細かい調整は難しい
Oka大使は、続いてイギリス側の要求の核心を伝えました
Oka先生:
「話に続きはございます、イギリスの要望はあくまで『内密』で治療してもらいたいなので、輸送機やネイビーゲーザーでの移動は控えてほしいと懇願された」
p.admin:
「つまり、ワープでバッキンガム宮の屋上に密入国しろでも言ってるのか?イギリス側は」
Oka先生:
「イギリスのメディアは我々楽園島からの協力を予想し、バッキンガム宮の屋上を24時間体勢で監視しているようで…今イギリス側はより隠密な場所を探しているようです…イギリス大使の推測ではおそらく中庭の一角かと」
Oka大使からの状況説明中に、T先生のスマホに着信音が鳴り響きました
因みに楽園島は、日本と国交樹立後、ADDIの基地局が5局設置されたので日本のSIMカードなら電話ができるようになった
日本から楽園島まで海底ケーブルでつなぐ話も出ていたが、現在は日本⇔楽園島両側が固定式の異星量子通信端末経由でネットワークを構築している
T先生は暫く電話でやり取りをした後に、改まって発言した
T先生:
「執行官殿、ただいま駐日英国大使館からイギリス大使や、チャールズ国王陛下を実際に診療に当たった医者さんがつくばの楽園島大使館にアポなしで訪問してきたのようです…朱雀様はどうなさいますか?」
イギリス側の行動は、ウクライナの夜10時にOka大使へ、そして日本の早朝6時にT先生の元へアポなしで突撃するという、異例の強硬さを示していました
p.admin:
「どうすると言われても…会う方が良いですか?つくばで」
N君:
「朱雀様、向こうはお願いする立場なので、実際に会った方が良いでしょう。彼らがここまで急ぐ理由を直接確認すべきです」
p.adminは、「礼儀を重視しているはずのイギリス人なら、これはあまりにも失礼じゃないか?」と心で疑問を抱きました
しかし、国王の命がかかっている以上、外交上の慣例を破ってでも「今すぐ」接触しなければならないという、イギリス側の究極の焦りを感じ取りました
p.admin:
「仕方ないね、しかし治療は全部S子に任せては忙しすぎるじゃないでしょうか?」
S子:
「今回は私が対応する方が妥当と思います、報酬の話もあるからね」
p.adminはS子の意見を受け入れ、W子とR子に伝えた
p.admin:
「分かった、ではW子とR子はここに休んでおいて、私とS子がつくばに行ってきます」
R子:
「旦那様、いってらっしゃいませ」
W子:
「夜は戻る?それても私たちがつくばの家に行く?」
p.admin:
「まだ状況は読めないから、途中で連絡します」
W子:
「分かった、無理しないでね」
W子とR子に見送られ、p.adminとS子、T先生、そしてN君はワープゲートを経由してつくばの楽園島大使館へと移動しました。日本時間は空が明るくなったばかりの早朝6時でした
#### つくば大使館 - 命を懸けた交渉
p.admin、S子、T先生、N君がワープゲートでつくばの楽園島大使館に到着すると、そこには駐日イギリス大使と、チャールズ国王の治療にあたっているイギリスの王室専属医師が、アポなし訪問の非礼を詫びるように立っていました
* イギリス大使との面会と病状の開示
会議室で。イギリス大使は終始、丁寧で切迫した態度でした。
イギリス大使:
「朱雀陛下、この度は早朝にもかかわらず、急な訪問をお許しください。重ねて国王陛下の病状が逼迫していることをお詫び申し上げます。そして、この件は『内密』でお願い申し上げます」
p.admin(朱雀 椿):
「大使閣下。国王陛下の体調が最優先です。内密の要請、承知しました。早速ですが、陛下の病状を伺いましょう」
国王の主治医である老年の医師は、マナーは守りつつも、どこか異星医療という未知の技術への不信感を隠しきれていませんでした
王室専属医師:
「朱雀陛下。国王陛下は、非ホジキンリンパ腫、B細胞リンパ腫と診断されています。初期は低悪性度でしたが、現在、急速に悪化し中悪性度に移行したと見ています。ステージは3b。既にリンパ系を通じて体の三ヶ所で検出されています。現代医療では、厳しい治療と長期の寛解維持が必要な段階です」
* 異星医療への不信感と限定的な要請
医師は、チャールズ国王の治療にポルポ・カラマリの技術を導入することには同意しましたが、それはあくまで限定的なものであってほしいという意図を明確にしました
王室専属医師:
「我々が貴国、いえ、楽園島に要請するのは、治療の『核』となる部分のみです。例えば、貴国の技術が本当に優れているのであれば、CAR-T細胞療法のように、国王陛下の免疫システムにがん細胞の情報を登録し、がんを攻撃するよう教育していただきたい」
王室専属医師:
「その後は、我々イギリスの医療機関で、化学療法や経過観察を行うことができます。貴国の医療ベイは、免疫細胞にがん細胞の特徴を登録を施すだけで十分ではないでしょうか? 全身の細胞をいじるような不確定な治療は、伝統ある王室の健康管理としては受け入れられません」
つまり、医師は、ポルポ・カラマリの技術を「高性能な免疫療法ブーストツール」としてのみ利用し、残りの治療の主導権はイギリス医療側が握りたいと主張したのです
* S子の反論:再発の危険性
この主張に対し、S子が、ポルポ・カラマリの研修で得た「がんの根本原因」に関する知識を基に、強く反論しました
S子:
「医師、あなたの認識は、『ガンは免疫で排除できる異常細胞』という、地球の限定的な視点に留まっています。ポルポ・カラマリの医療では、『ガンは細胞分裂の設計図が壊れかけが原因』と見ています」
S子:
「遺伝情報の大本(例えば遺伝子テロメア)が損傷した結果、細胞が異常な増殖を繰り返す。免疫を強化しても、設計図が壊れたままなら、間違いなく再発します。私たちの若返り治療は、その壊れかけの設計図そのもの(遺伝子)を修復し、細胞を再生させることです。そうでなければ、完全な根治は不可能です」
S子の説明は、異星の医療理論に基づいた根本的な治療法の必要性を示すものでしたが、医師はS子が正式な医師免許を持っていないことを知り、彼女の反論を一蹴しました
王室専属医師:
「(慇懃無礼な態度で)妃殿下。貴女の熱意は理解できますが、我々は医学博士として、科学的なエビデンスに基づき治療を行います。『壊れかけの設計図』などという抽象的な概念は、受け入れられません。貴国の技術の全貌が不透明な以上、我々は最小限のリスクでの治療を求めます」
* 証拠としての「上皇様」
S子の異星医療の専門家としての主張が、地球の医師免許の壁によって退けられるという皮肉な事態に、p.adminは顔をしかめました。S子は、これ以上の議論は時間の無駄だと判断しました
S子:
「分かりました。私の説明では不十分のようですね。では、実際に治療を受けられた方の証言をお聞きいただければ納得されるでしょう」
S子は、すぐに日本にいるK子様に連絡を取りました。
S子: 「K子様?朝早く申し訳ございません。今、イギリスの医師が異星医療の安全性に疑念を持っています。上皇様を治療された際の侍医の方に、異星医療のプロセスが、地球の医療にどれだけ貢献できるか、直接説明していただく必要が出てきました」
S子の連絡により、この後すぐに、先日若返り治療を受けた現場を立会いした宮内庁の侍医が、異星医療の最大の成功例として、イギリスの医師に対し最終的な説得を行うための準備に入ることとなりました
* AM 8:00
イギリスの王室専属医師が異星医療への不信感を露わにしたその時、つくばの楽園島大使館に新たな来訪者が来ました
東京赤坂の仙洞御所からK子様と緊急で派遣された上皇様の侍医が到着したのです
K子様とS子は、結婚式や上皇様の治療を通して友人感覚で連絡を取り合っており、その緊迫した状況を理解していました
* 皇室の証言と「若返り治療」の開示
侍医は、宮内庁大夫から情報開示の許可を得ていることをイギリス大使と医師に明示した後、上皇様ご夫妻の治療の客観的な事実を、丁寧な英語で説明しました
上皇様付侍医:
「大使閣下、ドクター。私たちは、日本の天皇家の前例として、上皇様、上皇后様への治療の実態を報告します。この治療は、さや妃殿下の監督のもと、過去3週間で3回実施され、およそ1年半分の生物学的年齢の若返りに成功しています」
上皇様付侍医:
「治療後、ご夫妻の健康状態は目覚ましい改善を示しています。特に、我々が定期的に行った粘膜の採取や細胞観察の結果、細胞分裂が年齢を遡る形で活性化する傾向を確認しました。これは単なる免疫ブーストではなく、根本的な細胞修復が行われた証拠です」
上皇様付侍医:
「最も重要な点として、上皇様が抱えておられた心筋虚血(心臓の血管が狭くなる)症状の改善の兆しが確認されています。これは、細胞レベルでの血管組織の修復を示唆しており、現代医療の範疇を超えています」
* イギリス医師の全面降伏
侍医による、日本の国家元首経験者の具体的な医学的改善に関する生々しく、かつ客観的な証言は、科学的根拠を重視する王室専属医師の不信感を打ち砕きました。医師は、S子の抽象的な「設計図の修復」という説明には懐疑的でしたが、「心筋虚血の改善」という明白な臨床結果の前には、反論の余地がありませんでした
イギリス王室専属医師は顔色を変え、眼鏡を拭きながら
王室専属医師(顔色を変え、眼鏡を拭きながら): 「……これは、にわかには信じがたいデータです。心筋虚血の改善は、現代医学においては血管移植か、それ以上の奇跡を意味します。つまり、貴国の異星医療は、我々が認識していた『免疫ブースト』のレベルではなく……『細胞の再構築』を可能にしている、と理解してよろしいか?」
S子: 「その通りです、ドクター。壊れた『設計図』を直すのが、私たちの治療の本質です。国王陛下のリンパ腫の治療に必要なのは、免疫細胞の教育だけではなく、リンパ系全体の細胞の再活性化と、がんの原因となった根本的な遺伝子の修復です。」
王室専属医師:
「……承知いたしました」
医師は、会議室にいる全員に向かって、深く頭を下げました
王室専属医師: 「大使閣下、朱雀陛下、妃殿下。私の浅はかな知識で、貴国の偉大な技術を疑ったことをお詫びします。国王陛下の命を最優先し、我々イギリス王室の医療チームは、ポルポ・カラマリの異星医療を、全面的に受け入れ、治療の主導権をさや妃殿下に委ねることを決意します」
* 最終確認
長年の英王室の医師が国家の威信とプライドを捨てて全面的に協力を決意した瞬間、p.adminは交渉の主導権を完全に握りました
p.admin(朱雀 椿):
「ドクター、ありがとうございます。これで話が早くなります。改めて確認します。治療は『内密』で。ワープ転送場所はバッキンガム宮の中庭でよろしいですか?」
イギリス大使:
「はい、陛下。中庭の一角に、プレハブ小屋に異星医療ベイをワープ転送していただきたい。我々が全周囲を警護します。この件が公になることは、英王室の存立に関わるため、絶対の秘密を誓います」
p.adminは頷き、S子に指示を出しました。こうして、フランスとの外交を一旦棚上げし、チャールズ国王の命を救うという、世界を揺るがす極秘ミッションが、S子の指揮のもと、極秘裏に開始されることになったのです
#### イギリスへ
チャールズ国王の治療方針が決まり
イギリス側は出来る限り早めに治療を開始したいと懇願された、日本時間の本日の18時(イギリス朝9時)からワープでバッキンガム宮に行く事となった
p.adminとS子はもちろん、他の王室担当医師達に異星医療の信憑性を証明するため、イギリス側は今朝日本の侍医にも同行をお願いしてきた
侍医さんが内密にバッキンガム宮に行く事は、ポルポ・カラマリの技術を用いては簡単ですが法律の壁が高い
p.admin:
「純粋な疑問ですが、ワープで行き成りバッキンガム宮に行くと密入国にならないか?我々は日本と協定があったから楽園島からここに来るには問題ないけど」
イギリス大使:
「朱雀陛下にはご心配には及びません、陛下とさや妃殿下では外国王家の不可侵権が援用され、侍医殿では一時的な外交特権が付与されます、本件は直ぐ母国に連絡致します故、法的な問題は一切発生させません」
イギリス大使は、国王の命を救うため、国際法の拡大解釈をもって全てを合法化する意志を明確にしました
このやり取りを聞いていたK子様が、控えめながらも強い意志を持って発言しました
K子様:
「朱雀陛下、さや姉様。私もお二人に付いていきたいと思っておりますが……」
同行をお願いしてきた侍医は、日本の皇室のルールを重んじ、慎重な返答をしました
上皇様付侍医:
「K子様、本件に付きましてはお父様とお母様、そして大夫殿の理解を得てからにしていただかないと…」
K子様:
「侍医さん、存じております。幸い時間はまだあるので連絡と許可と取ってまいります。朱雀様とさや姉様もよろしいでしょうか?」
p.adminは、K子様の海外留学経験が持つ知識と、彼女の冷静沈着な人柄が外交的な場面で役立つと考え、同行を歓迎しました
p.admin:
「私は構わないよ、K子様はイギリス留学のご経験があるから、さやと私の足りないところに助けて頂けるかもしれないね」
K子様:
「朱雀様、お褒めのお言葉を頂き光栄に存じます。さや姉様もよろしいでしょうか?」
S子:
「いいですよ、チャールズ国王陛下の治療はカリキュラムの一環でポルポ・カラマリ異星医療への理解に役立つと思いますね」
S子は、これまで上皇様ご夫妻の治療を通して、M子様やK子様、そして侍医に異星医療の基礎を教えてきており、
今回の極秘ミッションが彼らにとって最高の現場研修になると考えていました
最終的には、S子が居なくても異星医療ベイを正しく操作できるように目指しています
K子様と侍医は、天皇家の許可を得るため、一時的に会議を離脱しました
上皇様付侍医:
「では、拙者とK子様は一旦失礼いたします、夕方5時あたりでまたここ楽園島大使館で集合することでよろしいでしょうか?」
p.admin:
「はい、ただ首都高はいつ渋滞になるかは読めないから、もし時間的に厳しい場合はワープで送迎することも可能です」
上皇様付侍医:
「朱雀陛下、お気遣いありがとうございます」
K子様と侍医は、p.admin一行とイギリス大使にお辞儀をした後に、東京に向けて急ぎ帰っていきました
p.adminとS子も、イギリスへの日帰りミッションではありますが、万が一の長期滞在に備えるため、一旦楽園島に戻って必要な荷造りを行うことになりました
この時、楽園島ではまだ朝食を終えたばかりの午前中でした
#### プリンセスの覚悟と母の懸念
つくばの楽園島大使館を後にしたK子様は、侍医と共にワープゲートを利用して東京の赤坂御用地内にあるA宮邸へと急ぎ戻りました
彼女の目的は、イギリスへの極秘ミッション同行について、両親であるH親王とK子お母様から正式な許可を得ることでした
場所は、A宮邸の静かな一室。H親王は静かに座り、K子お母様はやや緊張した面持ちで、K子様の話を聞いていました
K子様: 「父上、母上。大変緊急の要件でございます。本日夕方、朱雀陛下とさや妃殿下が、チャールズ国王陛下への異星医療による極秘治療のため、バッキンガム宮殿へワープで向かわれます。私もその場に、侍医の証言の補強と、外交的な助言のために同行させていただきたいのです」
H親王は、事態の重大性を理解し、腕を組みながら思案しました。しかし、K子お母様は、娘が危険な外交ミッションに深入りすることに、強い懸念を示しました
K子お母様はやや鋭い口調で反対した
K子お母様:
「あなたが行ってどうするの? あれは朱雀王家の極秘外交で、遊びではないのよ。国王陛下の治療への助言であれば、侍医さんにすべて任せなさい。あなたは日本の皇族としての立場をわきまえなさい」
K子様は毅然とした態度でお母様に説得を試みた
K子様:
「母上。私はただのオブザーバーとして行くわけではございません。朱雀陛下とさや姉様は、日本の儀礼には慣れましたが、イギリス王室の複雑な作法や、宮廷の機微にはまだ慣れていらっしゃらない」
K子様: 「私が居れば、両国の王室間の作法の面で、必ずやお二人の足りないところを補い、役に立つはずです。日本の皇室が、異星医療という新しい世界においても、国際的な貢献を果たす機会なのです」
K子お母様は、娘の以前とは違う強い眼差しを見て、何かを察したように言葉を詰まらせました
K子お母様:
「あなた、もしかしたら……朱雀王家の力に魅了され、彼らの仲間入りを望んでいるの?」
K子様は、その懸念を即座に否定しました
K子様:
「それはないよ、母上。私は日本の皇族としての立場を理解しています。ただ、さや姉様がウクライナや日本での外交、そして人類の危機への貢献で活躍されているのを見て、私もただ守られた環境にいるだけでなく、人類と世界のために、そういう風になりたいと思ったのです」
K子様のその純粋な使命感は、K子お母様の心を動かしました。王室外交の現場で、伝統と異星の力が融合する新たな局面を目の当たりにし、娘が「世界に貢献したい」と願っていることは、喜ばしいことであると理解したのです
K子お母様:
「……まあ、いいわ」
K子お母様は諦めたように、そして誇らしげに息を吐きました
K子お母様:
「分かりました。日本政府側には、私が公務として正式な同行を説明しますから。ただし、チャールズ国王陛下及びにイギリス王室の方々に決して失礼のないようにね。日本の皇族としての礼儀と品格を忘れてはなりませんよ」
H親王は初めて口を開き、優しく頷く
H親王:
「K子。さや妃殿下、そして朱雀陛下の助けになるのだぞ。気をつけて行きなさい」
K子様は両親に深く感謝し、許可を得て、再びつくばの楽園島大使館へ向かう準備を始めたのでした
p.adminは並のビジネスマナーが解る程度の一般人だったので、バッキンガム宮殿でやらかしてしまいそうです




