D-DAY+150 2027年5月下旬 ウクライナ国交締結 その6 除染作業開始
ウクライナ軍は緊急でチェルノブイリより西60kmの草原地帯を整備して、半径3kmの特別動物収容エリアを緊急開設した、リスやウサギなの草食小動物用のエリアと、イノシシやヤギなどの家畜サイズの動物を収容するエリアと、鳥を収容する鳥舎をプレハブで急造した。また、首都キーウ動物園から飼育係20人も現地に緊急派遣した
小動物の収容は事前に行うべきので、p.adminは異星ドローン約1万機を派遣し、チェルノブイリ除染エリア内で見つけた動物達は動物収容エリアにワープで移動させた
しかしなら、虫レベルの生物は、捜索、収容しきれず、このまま投棄する運命になってしまう
異星ドローンによりチェルノブイリ現地の動物達を収容する最中に、3名の人間の姿も発見しました
p.adminは緊急にウクライナ側に質問した所、
ウクライナ発電所の責任者Aから「現地の作業者は全員30km圏外まで撤退されており、ドローンが捜査しているエリアの中にはウクライナ関係者は居ない」と伝えられた
異星ドローンからの映像からも、着ていた服と装備からは3人はどうみても左翼活動家に見えるので
とりあえずウクライナ政府側に連絡を入れて、3人例の動物収容エリアにワープで移動させ、後にウクライナ警備隊に逮捕された
本件についてZe大統領は「立ち入り禁止エリアに侵入した左翼活動家を厳罰する」とp.adminらに謝った
p.admin自身は厳罰かどうかはともかく、作業開始後にエリアに居る人間は確実にいのちを落とすだろうと、見つかってよかったと心から思った
#### 命がけの「抗議」
チェルノブイリ立ち入り禁止区域。異星ドローンによる動物の捜索・ワープ移動作業が最終段階を迎える中、約1万機のドローンネットワークが、立ち入り禁止区域の中心近くで、3名の人間を発見した
p.adminの指示により、3人はドローンの重力操作フィールドで拘束され、緊急開設された特別動物収容エリアの一角へ瞬時にワープ移動された。
ワープ移動のショックから立ち直れない3名の前に、ウクライナ国家警備隊の隊員が怒りの形相で駆けつけた。彼らの後ろには、この未曾有の作業を警備するために集められた部隊が控えている
逮捕された3人は、環境保護を訴えるヨーロッパの左翼団体に所属する活動家と見られ、明らかに「デモ活動」を目的とした装備と服装をしていた
警備隊隊長は顔を紅潮させ、ウクライナ語で怒鳴る
警備隊隊長:
「貴様ら!何をしている!ここは立ち入り禁止区域だ!何のために侵入した!?すぐに身分を明かせ!」
眼鏡をかけた若い男、活動家Aは恐怖を押し殺し、英語で叫ぶ
活動家A:
「私たちは、チェルノブイリの記憶の抹消に抗議する! ここは人類が過ちを犯した場所であり、その痕跡を地球上から消し去ることは、歴史への冒涜だ!これは、p.adminという名の異星技術を持った独裁者による、環境テロだ!」
女性の活動家Bはカメラを警備隊に向けて話した
活動家B:
「私たちは、『赤い森』の生態系を守るために来た!突然変異した生物も、この地で生きる権利がある!それを太陽に投棄するなど、命の尊厳を無視した傲慢な行為だ!朱雀は悪魔だ!」
彼らは、異星技術による除染作業という現実を前に、自らの「正義」に固執していた。彼らにとって、p.adminの計画は、「自然なプロセス」と「歴史的教訓」を暴力的に破壊する行為に見えていた
警備隊隊長は、活動家の「環境テロ」という言葉を聞き、激しく怒りを爆発させた
彼は活動家Aの襟首を掴み、スマホの翻訳アプリを通して怒鳴る
警備隊隊長:
「黙れ!お前たちは『歴史の冒涜』だと? お前たちの『歴史』と『生態系』は、毎日、放射能で命を削られている私の家族の命より重いのか!?」
警備隊隊長:
「お前たちが見ているのは、人類の過ちの記念碑ではない!これは時限爆弾だ!お前たちは命がけの抗議をしているつもりだろうが、お前たちがいようがいまいが、我々の作業は2時間後に始まるんだ!もしドローンに見つかっていなければ、お前たちは今頃、地層ごと宇宙の塵になっていたんだぞ!」
隊長は、活動家たちの非現実的な主張と、自国が負ってきた命の重さとの間の乖離に耐えられなかった。
警備隊隊長:
「我々が命を懸けて守りたいのは、跡地ではない!そこで暮らす人々の未来だ!お前たちの『傲慢なテロ行為』で、数万人を救う作業を遅らせてたまるか!」
警備隊は即座に3名を拘束し、厳重な警備の元、特別エリアから離れた場所へと連行した
***
事件の首尾を知ったZe大統領は、怒りを抑えきれない様子で、秘書官に命じた
Ze大統領:
「立ち入り禁止エリアへの侵入は、我が国の国家安全保障に対する重大な脅威だ。特に作業を妨害しようとした意図は看過できない。活動家3名に対し、現行法で可能な最大限の厳罰を適用すると、直ちに国内外に声明を出せ」
p.admin(朱雀 椿): 「Ze大統領。厳罰は、あなたの国の裁定です。私は、彼らの命が助かったこと、そして作業が遅れることがなかったことに、ただ感謝します」
#### 除染作業行動開始 ネイビーゲイザーにて
p.admin一行は輸送機で現地に行くではなく、輸送機で一旦キーウボルィースピリ国際空港停駐中のネイビーゲーザーに戻り、艦内から除染作業の指示を出す体制を取ることになった
この未曾有の惑星レベルの大工程については、ヘリでの視察ももはや安全ではなくなった
安全を確保する為
Ze大統領一行(外交部長、陸軍総司令、原子力発電所責任者A、そして秘書官2人)はp.adminと一緒にネイビーゲーザーに乗り込んだ
ちなみに、楽園島幹部以外の人類がネイビーゲーザーに搭乗したのは、今回は初めてです
一行を乗せた輸送機はネイビーゲーザーのハンガーに着陸し、ハンガーの出入口からは地上から200メートルの高さでボルィースピリ国際空港周辺の景色を一望できた
p.admin:
「Ze大統領、恒星航行級フリゲート艦ネイビーゲーザーへようこそ」
そして、目の前にポルポ・カラマリ人(見た目は二足歩行のタコ、身長160cm程度)のシグマ副艦長やオメガ艦長もZe大統領殿一行に挨拶した
オメガ艦長:
「ウクライナのZe大統領殿、ネイビーゲーザー艦長のオメガです、ポルポ・カラマリ人としてあなた達を歓迎します」
Ze大統領は驚きを隠せないが、すぐにプロの笑顔を取り戻す
Ze大統領:
「オメガ艦長、光栄です。ポルポ・カラマリの皆様にお目にかかれるとは。貴艦隊の力は、今日、我々の国と世界を救うことになります」
陸軍総司令(小声で外交部長に):
「(ロシアは)こんな化物と戦っていたのか……。常識が通用しない」
シグマ副艦長:
「輸送機内でもう何回も顔を合わせていたので、私は艦内の案内役を務めさせていただきます」
ブリッジへの移動中、一行は艦内移動用の独特なシステムに直面する
艦内の移動は歩きも出来ますが、壁際にある青と緑光を放つバーに手を触れると、体全体が浮かびながら早歩きの速度で右側通行で移動されます
原子力発電所責任者Aは壁際の青いバーに触れた自分の体が浮き上がるのを見て、驚いた
原子力発電所責任者A:
「な、なんだこれは!? 浮いている!? まるで、SF映画の中に入り込んだようだ!」
シグマ副艦長(翻訳マシーンを通して):
「これは艦内の効率的な移動システムです。重力場を操作し、エネルギーを使わずに迅速な移動を可能にします。慣れると快適ですよ」
Ze大統領はこの仕組みに少し驚いたが、直ぐ順応できた
Ze大統領(試しながら、楽しそうに):
「素晴らしい! これがワープ便の基盤技術か。ウクライナの地下鉄にも導入したいものだ……しかし、歩く必要がないとは、人類の進歩は何だったのか」
外交部長:
「大統領、これは『進歩』ではなく、『跳躍』です。我々が今、目の当たりにしているのは、人類の歴史を置き去りにした未来です」
***
一行がブリッジに到着すると、その開放的な設計と静かな効率性に、再び圧倒された
巨大な窓から広がる空の景色と、静かに作業するポルポカラマリ人スタッフが、「地球の常識が通用しない場所」であることを示していた。
オメガ艦長が離陸を告げる
オメガ艦長:
「では、本艦はこれより離陸作業に入ります」
シグマ副艦長は、翻訳マシーンを通してボルィースピリ国際空港の管制塔と交信し、離陸許可はすぐ降りた
ネイビーゲーザーは静かに空港の上空へと浮かび上がり、高さ1000Mに到達した時点でランディングギアは収納された
そこから、時速600KMという通常の航空機並みの速度でチェルノブイリへと向かう
Ze大統領ブリッジの窓から地上を見下ろし、感動と感慨を込めて発言した
Ze大統領:
「静かだ……こんな巨大な船が、まるで空気のように動いている。これこそが、真の技術力だ」
陸軍総司令は自身の制服の勲章を見つめながら
陸軍総司令:
「我々がこれまで誇りにしてきた兵器や戦略は、この艦の前では、子供のおもちゃにも等しい。F-16の護衛を不要にしたわけか」
***
p.adminやZe大統領一行が乗った「ネイビーゲーザー」がチェルノブイリの周辺空域に到達した途端、オメガ艦長はアルファ提督に連絡した
オメガ艦長(ポルポ・カラマリ語で、翻訳されない):
「提督、本艦は所定場所に到着しました、他の任務艦も移動をどうぞ」
ポルポカラマリ艦隊から、母艦ポルポ・カラマリ・スター・クルーザーの他に、ネイビーゲーザーと同型艦共3隻、重力牽引艦1隻がワープで次々とチェルノブイリの上空で出現した
ネイビーゲーザーと同型艦は周辺の構造物の解体や移動、土壌の圧縮を行い、重力牽引艦は母艦の約1/2の牽引能力を持ち、石棺や原子炉以外の物を宇宙に持ち上げる
異星艦隊の出現は、既にウクライナ政府側に事前に告知しましたので騒ぎは発生してないが
NATOと、EU諸国米軍基地からも噂を聞きつけ離陸した早期警戒機からは、異星艦隊の母艦、長さ3kmを超える「ポルポ・カラマリ・スター・クルーザー」の存在に圧倒された
* 同時刻:NATO・早期警戒機
噂を聞きつけ、ポーランドやルーマニアの米軍基地から緊急離陸していたNATOの早期警戒管制機(AWACS)と、
その護衛に当たっていたF-16戦闘機のパイロットたちは、その光景をレーダーと肉眼で捉えた瞬間、凍りついた
F-16パイロット(イーグル3): 「管制!管制!これは何だ!?レーダーが異常な読みを示している!我々の高度のはるか上空に、巨大な構造物が出現した!…いや、構造物という次元じゃない!街だ!空飛ぶ街が、一瞬で現れた!」
AWACS管制官:
「落ち着け、イーグル3! 映像分析で目標のサイズを3,000メートル以上と読み取っている!これは、事前にウクライナ政府から報告があった『楽園島の増援』か!?…いや、このサイズは報告にない!」
AWACS指揮官焦燥に満ちた声で全域の飛行機に通達した
AWACS指揮官: 「全機に通達!目標に接近するな!あの超巨大艦は、我々の知るいかなる物理法則も超越している!あの楽園島の『ネイビーゲーザー』ですら、あの母艦の子機のように見えるぞ!」
パイロットたちは、全長500mのネイビーゲーザーでさえ驚愕に値したのに、その6倍の長さを持つ母艦が、何の準備もなく空中に静止しているという事実に、圧倒的な無力感を覚えた
* 同時刻:米軍欧州軍(EUCOM)指揮部
ドイツ・シュトゥットガルトにある米軍欧州軍(EUCOM)の指揮本部では、チェルノブイリ上空の映像とデータを見て、騒然となっていた
EUCOM司令官(階級:ジェネラル)は顔色を変えた
EUCOM司令官:
「信じられん……これが『ポルポカラマリ人』の母艦か!なぜウクライナは、この母艦の投入を我々に伝えなかった!?全長3キロ!あの艦の武器一つで、EUのNATO基地など一瞬で消し飛ぶぞ!」
情報将校:
「司令官、ウクライナ側は『楽園島艦隊による完全除染』としか報告していませんでしたが、母艦の投入は、外交的に極秘事項だった可能性があります。これは、ウクライナと楽園島の間の『真の力の関係』を、我々に突きつける行為です!」
政治顧問:
「ジェネラル、これは極めて危険なシグナルです。ドイツが国交を棚上げした直後に、この母艦をEUの玄関口に出現させた!これは、p.adminからの無言の警告です。『我々の力は、お前たちNATOの総力を遥かに超える』と!」
指揮官たちの間に広がったのは、ロシアの脅威に対する緊張感ではなく、楽園島という新しい存在の、計り知れない力への畏怖だった。彼らは、p.adminがチェルノブイリの除染を通じて、地球規模での力の再編を、誰にも止めることなく行おうとしていることを、痛感させられた
EUCOM司令官:
「至急、ペンタゴンとホワイトハウスに連絡しろ!『我々が相手にしているのは、一国の指導者ではない。惑星のルールを変える存在だ』と伝えろ!そして、全軍に緊急通達!如何なる挑発行為も厳禁だ!」
チェルノブイリの上空は、人類史上、最も静かで、最も強大な異星の軍事力が集結した場所となった。そして、地上の汚染は、この超常的な力によって、間もなく歴史から消し去られようとしていた
#### 天空の城
ポルポカラマリ艦隊の主力艦5隻もチェルノブイリ上空に留まり、総責任者であるp.adminの号令を待っているようで
アルファ提督とポルポ・カラマリ第9艦隊は全力で協力してくれるが、この行動はあくまでp.adminの決断に委ねるという意思表明でもあった
p.admin:
「Ze大統領、異星ドローンによる最終チェックも行いますが、念の為にもう一度確認します。もうチェルノブイリ30km圏内は誰もいないですよね?」
Ze大統領:
「はい、今朝関係部署の報告で、すべての人員は今凡そチェルノブイリ原発から凡そ40km以上に離れた所に撤退しました、数少ない周辺の村に住む住民も、強制的に避難させました」
原子力発電所責任者A:
「チェルノブイリ原発につなぐ電力ネットワークも停止していた、高圧送電塔を除去しても構いません!」
p.admin:
「では、除染作業プロセス開始を宣言します、オメガ艦長、艦隊に通達せよ」
オメガ艦長:
「(翻訳マシーン、英語で)承知しました」
1.まず異星ドローン約1万機が、発電所の「石棺」や周辺の原子炉を囲む水路を掘るように、重力操作で20㎥の土ブロックを掘り出し、高さ100Mまでゆっくり持ち上げて、そのうちにワープ1で中継地点の月軌道まで搬送した。
なお、放射線を含む土ブロックが宇宙空間で分解しないように、重力圧縮で密度8倍の10㎥まで固めている
掘り出した後の穴にも、ある程度重力操作で壁を固めていながら、そこからさらに20㎥を深く掘り出し、そして前の作業を繰り返している
一度掘り出した境界線はまるで城の水堀みたいに、持ち上げられる「境界線」を上空からはっきりと見えています
1万機の異星ドローンが協同作業の結果、約20分後、発電所を囲む「掘り」が深さ100Mまで達しました
異星タブレットの報告:
「周辺地下100M地点の平均放射線量、地球基準に換算すると0.06μSv/h、背景値と有意差なし」
p.admin:
「(ポルポ・カラマリ語)アルファ提督、作業を開始してください」
母艦ポルポ・カラマリ・スター・クルーザーの反重力リアクターがフルパワーで稼働し、ネイビーゲイザーから「石棺」へ視界は重力の影響で一部歪んで見えます
重力シールドは、やや薄い楕円形のキャンディーみたいな形で直径2.5KM、地下100M高さ200Mの重力シールドを展開し、チェルノブイリ原子力発電所全体を包む
なお、母艦の反重力リアクターがフルパワー運転のせいか、エンジン周りに沢山放射線状の青い光が見えてくる
さらに、一行はネイビーゲイザーの艦内に居ても、今まで殆ど無音だったのに若干の高域のノイズも聞こえてきた
次の瞬間、「掘り」が囲まれた石棺を含む発電所構造物全体は、ゆっくりと上昇していく…ドローンの中継映像から見て、本当にゆっくりとした上昇で1メートル/秒くらいの速度あるかどうかくらいでした
発電所基地が100メートル、200メートルと上昇していくにつれ、Ze大統領一行の表情に、畏怖から安堵へと変化が現れた
凡そ10分後、100Mまでの地層を含めて、発電所基地が500Mまで上昇してくると、物凄く壮観かつ異様な光景に見えた
まるで、天空の城
Ze大統領は言葉を失い、ただ画面を見つめる
Ze大統領:
「……これは、歴史書に、あるいは聖書に記されるべき光景だ。人類が犯した最大の過ちが、天空の城となって、地球から離れていく」
原子力発電所責任者Aもかつての職場が根こそぎ浮き上がるのを見て、涙ぐみながら口を開いた
原発責任者A:
「石棺が……石棺が、あのFCMの呪いが、本当に、地球を離れていくのか……。これが、終焉なのですね」
陸軍総司令:
「この重力操作技術は、戦略の次元を超えている。一国の軍事力どころか、惑星そのものの地形を書き換える力だ。これが、我々の真の同盟の力……」
がれきの落下を心配し
p.adminが即座に命令を出して、「天空の城」の下からの視点の映像を中継させると、落ちた土は全部重力シールドに包まれて、地表に落ちる事はなかった
英語とポルポカラマリ語を使い分け、p.adminは冷静に作業を指示していた
異星タブレットの報告:
「石棺直下100M地点の平均放射線量、地球基準に換算して0.18μSv/h、許容範囲以内」
p.admin英語でZe大統領に説明した
p.admin(朱雀 椿): 「土ブロックの搬送により、掘り出しの境界線での放射線レベルは、背景値と変わりありません。完全にクリーンな境界線ができています。これで、汚染のさらなる拡散リスクはなくりました」
Ze大統領:
「兄弟。貴方の提案は、最初はあまりに乱暴だと思ったが、最も絶対的で、最も安全な解決策だ。今になって理解した、完全な除染は我々が負い続けた呪いから、ついに解放される」
***
「天空の城」が地表より1000M上空到達した際、重力牽引艦がゆっくりと「天空の城」を包むシールドの下に潜り、保険の為の重力バリアを展開した
オメガ艦長(翻訳マシーン):
「『天空の城』、高度1000Mに到達しました。現在、母艦『スター・クルーザー』と共に加速し、月軌道へ向かいます」
Ze大統領ブリッジの窓から、遠ざかる巨大な影を見つめながら発言した
Ze大統領:
「月軌道へ……そして太陽へ……これで、ロシアの侵略、そしてソ連の過ち。二つの悪夢から、ウクライナは同時に解放された」
母艦ポルポ・カラマリ・スター・クルーザーも「天空の城」と共にゆっくり加速しながら上昇し、1時間後、月軌道まで到達したとオメガ艦長から報告された
そこからは、母艦ポルポ・カラマリ・スター・クルーザは重力シールドを解除し、代わりに重力牽引艦が後方から「押し出す」の重力場を生成し、ゆっくりと加速させながら「城」を太陽に向かわせるようです
これらの映像は肉眼ではなく、「ネイビーゲーザー」のホログラムディスプレイで、p.adminとZe大統領一行がじっくりと注目していた
アルファ提督:
「(ポルポ・カラマリ語)本艦の任務はこれにて完了しました、残りはフリゲート艦2隻と司令官殿のネイビーゲーザーに任せる」
p.admin:
「(ポルポ・カラマリ語)アルファ提督、ご協力感謝致しました!」
チェルノブイリ原子力発電所を掘り出した跡地を見ると、すっぽりと大きな窪ができてしまった
しかし、仕事はこれにて終わるではなく、赤い森の除染と、近隣の市街地「プリピャチ」の解体も残されている
原子力発電所責任者Aがp.adminに向かって深く一礼し
責任者A:
「これで、残りの赤い森とプリピャチの作業も、必ず成功すると確信しました。ありがとうございました、陛下」
これでチェルノブイリ原子力発電所の主要構造部と「石棺」が除去された
福島と違い、チェルノブイリの場合はこれが終わりではない、廃棄された町「プリピャチ」と「赤い森」の問題はまだ残されている
それでも後半戦を含め、チェルノブイリ関連の話はおそらく1話~2話程度で終わると思います
p.adminは何だかんだポルポ・カラマリ文明の力を「便利な土木工事道具」として使っていたが、
マンネリ化を防ぐために何か変化が起きるかもしれない(笑)
良ければブックマークや評価をいただけますと幸いです




