複合魔法と魔力映写魔法 13
グレン様が星の飴をどうやって渡そうか考えている内に、ハニエル様が嬉しそうに手渡していた。星の飴を齧ってモグモグしているハチ精霊様は、胸がキュンキュンするくらい可愛い。
この光景を見ていたエドワード殿下が締めくくるように言った。
「グレンの髪の件も心配処は無くなったね。後はリーナ嬢がここに来ている理由付けかな」
いっその事、ハニエル様を師として見習いで来ている事にする?
もしくは、自分自身の何か面白そうな研究のヒントを頂きに来ているとか?
「卒業論文でハニエル様に師事を仰いでいるというのは如何でしょう?」
「うーん、理由付けにしては少し浅いかな。学院生活を数ヶ月しかしていないのに卒業論文というのもねぇ。内容によるけれど」
その言い回し、本当に王太子殿下に似ているなぁと思いつつ、心の中で相槌を打つ。普通はそう思いますよね。でも、私の立場から出来る事が1つあったりする。
「“騎士団の訓練”と称した事件以来、数日前までレオナード殿下と次兄レイモンドから騎士団への勧誘を受けていました。アルフレッド王太子殿下と長兄ロナルドが解決して下さいましたが、二度と勧誘を受けないで済むようなシステムを作り上げたいです」
「成程ね。どんなシステムかな?」
「重篤な怪我人を安全な場所で待つ治癒魔法士の元へ転移させる魔道具です。もしくは、上級ポーションの開発とかでも良いかもしれませんが」
表向きは、頼ってくる次兄を頼らせない為の口実で魔道具開発に勤しむ妹を演出。でも、内容が難しすぎる為に、魔法士団の秀才に師事を仰いでいる。
そんな言い訳を話してみた。
「作れるか作れないかはさておき、根拠がしっかりしているので良いのではないでしょうか?」
「そうだね。迷惑をかけられたくない感が出て、あの騒動を利用していた犯人ならではの納得かな」
師事を仰ぐハニエル様とエドワード殿下の了承を得られたようで、卒業論文作戦は続行になった。憂いが無くなると、動く魔力波動をどう捉えるかという話に内容が移っていく。
「魔力波動を可視化できる装置を作るのですよね?」
「かしかとは、何でしょう?」
「目に見えない事象や物事などを捉えやすくすることを、可視化と言います」
寝込んでいた3日間を、文明の進んだ世界を見て来たと話した事で説明しやすい。
「リーナ嬢が見て来た世界では、そういった技術はありましたか?」
なんてナイスな前振り!
一応、自分には案が有ってもそれを魔法にどう活用したら良いか分からないと、前置きをして話してみることにした。
読んで下さって、ありがとうございます。
毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。
貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。
誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。




