ハチ精霊とひみつの塔と女王 4
ロードライ公爵の屋敷‥‥もはや、城と言える建物の入口は、大きな緑と金の蔦の装飾が施された扉だった。荘厳なその扉が左右に開かれて、3人の執事がメイドたちと出て来た。
「お帰りなさいませ、エマニュエル様。グラン様」
研究室では、グラン様を立てていたエマニュエル様は、当主なので家門の中での序列はエマニュエル様になるのね。
そんな事を考えている内にエントランスへと進み、そこで私は精霊王から加護を貰った者として紹介され、ブリジットは聖女候補として紹介された。
「私は筆頭執事のゴルディン・ウッドと申します。後ろに控えているのが、私の息子で副執事長のソート・ウッドとその息子のクラ―・ウッド。そしてソートの弟、グゼオン・ウッドとその息子で見習いのメレノン・ウッドです。以後、我々が皆様のお世話をさせて頂きます」
ゴルディンと名乗った威厳のある筆頭執事長は、エマニュエル様に礼を取ってから私たちにロードライ公爵家の忠臣であり、ウッド一族が代々執事となって守っていると自己紹介してくれた。
ロードライ公爵家は、長寿の一族で100歳近くまで現役でいられる。当主交代を他の公爵家と合わせているらしいが、一族の中では現役が長いことは健在らしい。
年長者の威厳はグラン様も凄いけど、筆頭執事のこの風格を見れば長寿ならでは、なのかも。
そんな事を考えていたら、執事たちの後ろから、妙齢な夫人がメイドと前に出て来た。
「続いて、ご挨拶させて頂きます。侍女長でシュエリー・ウッドと申します。此方の者が、メイド長のノイリー・ウッド。他、メイド達は右からサリア・ミツファ、ノエル・コリュン、ユノン・バッサミュと申します。何かありましたら、3人のメイドに御申しつけ下さいませ」
侍女長と名乗っている女性はとても綺麗な所作でメイド長とメイドたちを紹介してくれた。
「お前達には、後で大切な話がある」
自己紹介を終えたのを見て、エマニュエル様が筆頭執事と侍女長の2人を呼んで何かを伝えている。
「リーナ様はこういった雰囲気に慣れていらっしゃるのですね」
我に返ったブリジットは、緊張した面持ちで私に話しかけて来た。
慣れていると言ったのは、アンジェリーナ様のチェスター公爵家で最上位貴族の公爵家の雰囲気に呑まれていないという意味で言っているのだろう。
「確かに、こういった雰囲気は年に数回あったわね。でも、ロードライ公爵家のような雰囲気は初めてよ?だから、私も少し緊張しているの」
「そうなのですね、リーナ様が同じでホッとしました」
同士を見つけた感が和ませたのか、ブリジットはリアとアッシュと共に案内のメイドに付いて行った。
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