表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/29

1話:オカマ、誘拐、Vtuber

 Vtuberのコスプレをしたオカマが女を車のトランクに押し込んでいた。


 福岡最大の繁華街、天神の外れ。

 西鉄天神駅から十分ほど歩くと辿り着く、ビルの隙間の路地。

 俺、和白弦わじろつるは息を殺し、そこで行われる犯罪を盗み見ていた。


「……ちょっと! アンタも手伝いなさいよ!」


 オカマがしびれを切らしたように声を上げた。

 その言葉に反応するように、何者かがゆらりと車の影から姿を表す。


「えぇ~、それオッサンの仕事でしょ」


「誰のせいでこんなことする羽目になってると思ってんの!?」


「……突然V始めるって言い始めたオッサン?」


「あぁ、そうだったわね! ごめんなさいね!! いいから手ぇ貸せや!!!」


「急に怒る……更年期障害?」


「こちとらまだアラフォーよ! くらすぞ! 腰が限界なので手伝ってください」


「即落ちじゃん」


 俺はそいつを知っていた。忘れるわけがない。間違えるわけがない。

 手の中の物を握りしめ、俺は少し前のことを思い出していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ