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番外編1:自堕落魔王と無口な勇者

埋め合わせです。

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それらは後で確認しておきます。

ここは煽る魔王とダメな勇者がいる世界とは別の世界。しかしこの世界にも勇者と魔王がいた。


「ふわーっ。いやー、暇っていいもんだよなぁ。」


この世界はここ100年と少し、魔物と人間の争いは少なく、とても平和である。

なぜならこの世界の魔王は平和主義、というより働こうとしないのだ。今日も改造して居眠りしやすく改造した玉座でうとうとしていた。


そんな魔王の斜め上では魔法陣が現れ鈍く光っていた。


(〜スタッ)


「ふへっ⁉︎・・・なんで勇者がいきなり⁉︎」


魔法陣から突如降ってきて魔王の前に無言で着地したのは勇者だった。

装備は乏しい。布の服と腰の聖剣だけだ。

そこらの村人とほぼ変わらない。

布の服はちょっと使い古した感じが出ていた。


「・・・」


勇者はおもむろに手を振ると、近くにあった高そうな壺が勇者の魔法の袋の中に入っていった。それを呆然と見ていた魔王が我にかえる。勇者が指を鳴らすと足元に魔法陣が現れ勇者の姿が掻き消えたのだった。


(・・・)


「あーっ!持ち逃げしてった!」


魔王の初めての勇者の遭遇が魔王城の玉座に座っている時に目の前に突然降ってくるなど誰が予想できただろうか?そしてこんなにもダイナミックな強奪など噂に聞く怪盗とやらもしないだろう。


仕方ないので魔王は新しい壺を宝物庫から出して飾ったのだった。もちろん、取られないように魔法で台に接着しておくことも忘れずにしておいた。


・・・・・・・・・


|勇者との初の遭遇の次の日|

     つ||

     (ο π ο)


今の季節は冬。さほど寒くなかった昨日とは打って変わって雪が降っていた。とても寒いので布団やこたつからはなかなか出られないものだ。魔王も例に漏れずこたつを玉座の代わりに出してきて座っていた。


そして勇者は突然に。


突如浮かび上がった魔法陣から勇者は舞い降りた。


「今日も来たのか⁉︎勇者!昨日来たばっかじゃないか!」


「・・・」


今日も勇者は無言である。


「というか、なんだ、その格好?」


勇者はすごくもこもこした服を着ている。それは魔王城に勇者が来るときの格好ではないだろう。しかも懐には暖風を出す魔道具があるようで、かすかに風が吹くような音が勇者の懐から聞こえていた。昨日の服のボロそうな感じはなんだったのか?…ああ、強奪した壺を売った金で買ったのか。


勇者が先ほど現れた魔法陣と全く同じ魔法陣を空いたスペースに浮かべた。

魔法陣から大量に出てきたのは雪だった。

やっぱりあれは転移魔法か。


「え?ちょ、寒いって。」


勇者は雪に歩み寄ると雪だるまを作り始めた。とにかく転がす。大きくなる雪玉。また一つ、さらにもう一つ。三段で結構大きく、広い部屋の一角を占めていた。勇者が魔法陣を描いた札を雪だるまの胸(?)に貼った。

次いで雪を魔法で固めると氷像を作りはじめた。削っているのは、剣?よく見るとその剣は聖剣だった。ものすごい速度で氷を削る。細かいところも聖剣でそのままの速さで削っている。


すごーい。魔王は思考を放棄して見守った。寒いのでこたつにはしっかり入っているが。


氷像がもう完成した。どうやら魔王の氷像だったようだ。色がついていたら本物と見分けがつかないだろう。配下も魔王が立ったまま目を開けて寝ているかと思ってしまうことだろう。勇者は魔法陣が描かれた札を氷像の胸に貼った。


勇者は額を拭う仕草をすると転移魔法で帰っていった。寒いので部屋を魔法で温める。

そこで気づいた。


あれ?雪だるまと氷像が溶けてない?


札のおかげか、それらは全く溶けていなかった。昨日の壺の代わりだろうか?


まあ、鑑賞しながらみかんでも食うか。


今日も魔王城は平和だった。

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