上級試験を乗り越えろ
「あの魔獣め!またしてもわっちの眷属を!もっと強い種族を交配せねばならんか」
ベルゼブブの叫びは収まらない。ベルゼブブはじだんだを踏んでいる。
その目線の先にはおなかがぽっこりとふくれたミコトが大の字で広場に寝転んで寝息をたてている。
「ううーんもう食べられないって。うふふ」
呼び出された飛びバッタの群れはすさまじいミコトの吸引により胃袋へはいってしまった。
「すまんのだ…くっ許してくれなのだ」
少し遠い目をしたルシファーのつぶやきがこだまする。
レオナは先ほどの光景に苦笑いをしている。
「さすがにあれはちょっと無理です」
「やはり殺しておくべきか」
パイモンが殺気がすごい。手加減できないパイモンはやはり下がってもらっていて正解だったと思う。
「おまえら相当面白いな。おいうちの昇進試験を受けにこいよ。今なら特別に上級試験を受けさせてやるぞ」
おっ?クライブ所長のお目にかかる事ができたみたいだ。
『ぜひ!』
「おっ!いい返事だな!頼もしいかぎりだぜ」
こうして無事クライブ所長のお眼鏡にかない上級試験を受けることができるようになった。
◇◆◇◆◇◆
クライブ所長に連れられ上級試験会場に入ると部屋がついたてでわかれており、複数の騎士と博士が席に座っている。
クライブ所長が騎士と参謀長官と博士の3人を連れてくる。
「おう!じゃあ俺は奥でお前らを待ってるからな。アルストロメイラ、アストランティア、ダチュラ頼んだぞ」
「さて上級者試験にはいりたいと思うのだが⋯⋯おい。そこの2人の格好はどうにかならんのか」
「まあまあアストランティア参謀長官殿落ち着いてくだされ」
「クライブ所長が連れてくるとは面白そうな奴らがきましたねぇ。ホホホ。おやP-3000もいるんですね。出来損ないがこんなとこで何をしているんです?」
2人の格好とはベルゼブブとミコトのことだろう。
しかし2人とも興味がないのか相手をする気持ちはないようだ。
「で上級試験とはどんなことをするんだ?」
「これを着けてわが学院のプログラムを学んでもらうことが上級試験の項目じゃ。このプログラムは数千通りのカリキュラムを内蔵しており理解する事で上級試験の神髄につとめることで論文を出してもらうようになっとる」
ダチュラが出してきたのは冠の形をした装置である。
アクアが黙ってこちらを見ている。
またか…初級試験でパイモンが魔力を注ぎ壊したと思っていたが直ったのか。
どうやってもこの装置を使いたいみたいだな。
「では我が輩が1番に着けるのだ」
ルシファーの発言により、パイモンがぴくりと眉を細め小さく舌打ちをする。
「ちっ」
装置を受け取るとルシファーが黙って目を閉じる。
プログラム起動。情報を送り込みます。
情報回路開始……。
『マスターこの機械乗っ取る事が可能なスキルはないのだろうか?』
ルシファーの言葉が脳に伝わってくる。
そうだな…。
スキルを天地万有の声で確認する。
『サイバースキル名ハッキングを見つけました』
サイバースキルとはコンピュータのインターネットを通じて書き換えを行ったり調べたりする事をいう。
この世界にはコンピュータは無いけど似たような装置を使っているから使えなくはないだろう。
《ジョブチェンジLEVEL4 サイバースキル ハッキング発動》
ルシファーを通じて入ってくる情報はところどころ危険信号が見えるな。情報を操作しながら中枢を
目指す。
……見えた!!
『ルシファー頼んだぞ』
『かしこまりなのだ』
情報の中枢にルシファーが入っていく。ルシファーが手から魔力を込めた物を中枢の回路に埋め込んだ
しばらくすると中枢が音をたて反応する。
『これで我が輩の勝ちなのだ』
ルシファーが埋め込んだ先の場所にキーコントロールが出てきた。画面に認証要求が入りEnterボタンが現れる。
ルシファーの指がEnterボタンに触れると現実世界に影響があったようだ。
これで仲間が着けても影響がないな。
夏樹は安心した。
「…論文が出たようだ」
ダチュラ博士の言葉にアストロメイラとアストランティアが驚いている。
「なんだと!!」
「世紀の発見ぞい。あれだけの短時間で導きだされるとはどんな頭脳をもっておるのか」
「試験は合格だ。われわれは時間が惜しいのでな。クライブ所長に会いにいくとよい」
「こんなに優秀な素材は初めてだぞ。おい早く報告にいくんだな」
奥の通路を通ってクライブ所長の場所へいけるようだ。
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