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学術試験を目指して所長のご機嫌をとれ

 学術試験を受けるためにグレアに協力してもらい近衛親衛部隊訓練を見に行くことになった。


今回の訓練では所長クライブが取り寄せた魔物での部隊訓練というここで広場に所長が視察団とともに来ているとのこと。


グレアの作戦はとにかくシンプルで所長クライブのお目にかかるためとにかく強さを見せつけることが重要らしい。


「まず討伐訓練をおこなう!


腕に自信があるものは2匹は倒してもらうからな。


今回所長が取り寄せた魔物はすごいぞ。


おいグレア!ひさびさに来たと思ったら弱そうな連中をつれてきたな。


学術レベル初心者クラスの連中が来ていい所ではないぞ」

 


 現れたのはバトルオーガとウィザードメイジだ。


魔物の首には拘束具がはめられており命令に従わないと電流が流れるように細工されている。


さらに奥には厳重に鎖を全身に巻かれた巨大な虫の魔物インセクトクイーンが連れてこられている。


「ジルブライト騎士隊長殿。


勘違いされてるようですが、このものたちを甘く見られてるのは早すぎるかと⋯⋯。


このものたちはまだ初心者クラスでこの前街についたばかりです。ですが学術の才は素晴らしい成果を残しております。」


「ねぇねぇあれを倒せばいいの?


あたいの大好物のインセクトクイーンまでいるじゃん!


旨いんだよね~。私の前に現れないなかなかレア物だ~!今日はごちそうじゃん!ラッキー!」


 ミコトが言葉をかけ、魔物に対してキラキラ視線を向け、腕を回している。


「おい。待て!そいつは特別試験用だぞ」


 てくてく、インセクトクイーンに歩いていくミコトに対して、少し苛立ちを抱くジルブライト騎士隊長のひげがひくひく動いている。


「なにこのおっさん?あたしになんかよう?じゃまなんですけど」


「おいお前!けしからん!無礼なやつだな!私を知らんのか!口の聞き方がなっとらん」


ジルブライト騎士隊長が顔を真っ赤にしながら怒っている。


「おいおい頼むから作戦どおりにしてくれよ」


「マスター残念だが⋯⋯ミコトは作戦どおりに動いたことないのだ⋯⋯」


不穏なことをルシファーがいうので不安を抱きながら、心の中で祈る。


 頼むから無事成功してくれ!


 作戦は魔物を軽く倒し、所長クライブが俺たちに興味を持つことで、手合わせすることが目的だ。


 所長クライブは強いやつが好きで自分の実力を存分に引き出して戦いができる事を望んでいる戦闘狂である。

 


あくまで勝つ必要はないのたが⋯⋯所長クライブがアクションをおこし、気分よく帰ってもらうた

めには互角ぐらいの強さで戦うのが必須となる。


 しかし辺り構わず周りの部隊を倒していくのはまずい。


あくまでも気に入ってもらうことが必要なのだ。


 シェールとレオナは自分たちには魔物を軽く倒す事が困難なためおとなしい。


 ルシファーは乗り気だったのだがミコトの圧によって任せたようだ。


 アバリムはというと魔物を確認してむしろがっかりしたようで無関心になっている。


 アクアは今までの魔物をみたことがあるのかかなり焦っているようだ。


「なんだ。虫か⋯⋯我はアイツらは好みではないな」


「あれはヤバイで!うちの肌から鳥肌でっぱなしやし⋯⋯」


「まあ大丈夫でしょうね。ミランさんが美味しいというなら私も一口挑戦した方がいい気がしてきました」


 シェールはインセクトクイーンの味が気になっているようだ。


「グレアの知り合いなんだ。ジルブライトやらせてみろよ。つまらない物を見せるようならグレアには懲罰刑を言い渡してやるよ」


クライブ所長がジルブライト騎士隊長に言い聞かせるとジルブライト騎士隊長が機嫌がよくなった。


「クライブ所長がそういいますなら⋯⋯。

おいグレアもしもの時は責任を取ってもらうからな!バトルオーガとウィザードメイジよ!やってしまえ!」


「もー。待たせ過ぎ~。じゃあいくよー!焔の鎚矛よ。ミラン・フォル・コルートの名において真の力をひきだしてあげる。ウィザードメイジとバトルオーガを粉砕して!フレイムシャルーア!」


 ミコトの手に火球の形が鎚矛の状態になりウィザードメイジとバトルオーガめがけて放たれる。

放った鎚矛はスピードをましウィザードメイジとバトルオーガに当たり小さな爆発起こした。


ウィザードメイジとバトルオーガはうめき声をあげる間もなく、跡形もなく散っていった。


「ひっ!なんだあれは!化け物か!」


ジルブライトは近くに居たため、魔物のかえり血を浴びてしまった。


ミコトの無詠唱の攻撃や魔物が一撃で倒されたことに混乱しているようだ。ただその一言がミコトには悪かった。


むかっ!


「は?今なんつった?」


「ヤバイのだ!ミコトには化け物って言葉は禁句なのだ!アバリム止めるのだ!」


「お任せくださいルシファー様!!おい魔物娘!ルシファー様を困らせるな」


「うっさいおばさん。ちょっと黙ってて」


アバリムが蹴りをくらいふき飛ばれる。壁にめり込んでいる。


「ミコト待つのだ~!!」


ルシファーがいつとなく焦って、ミコトに向かって勢いよく飛んでいく。


「乙女にむかって良い度胸ね。死になさい」


ミコトはすごい早さの手刀をジルブライト騎士隊長に振り下ろされた。


キィン。


ジルブライト騎士隊長の前にルシファーが割り込み手刀を受けている。よかった⋯⋯ん?


ジルブライト騎士隊長の鎧にひびが入る。


 ポタポタとジルブライト騎士隊長の足元周辺に水溜まりができてしまった。









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