メカ?とバトルで地上を浄化!
現れたのは巨大な獣の魔獣なんだけど頭と背中には甲冑のように金属がくっついている。動くたびに電撃を放ち痛がっているようにも見える。
『フシューッッ』バリバリ!!バリバリ!!
『グゥオオオ!!!』
赤い瞳から光が走る。標的を探しているような感じだ。魔獣から紫の液体が蒸発し煙を出している。
「来るのだ!!こいつは魔法耐性があるグランベヒーモスなのだ!おそらくコイツの体液で土の性質も変わったのだ!」
「ああぁ何て事だ⋯⋯。あれがグランベヒーモス様だというのか!なんという姿に!?計画は本当だったのか⋯⋯」
「あかん⋯⋯あないな化けもんどう戦うねん⋯⋯」
「えええっ!?天災級の魔獣!?」シェールが驚いて震えている。
「ブクブク⋯⋯」レオナは泡をふいている気絶したようだ。
「邪魔だぁ!!あれは俺様の獲物だぜ!!唸れ!カラドボルグ!!」
凄い速さでグランベヒーモスに攻撃を繰り出すパイモン。
『グゥオオオ!!!』
「パイモン?!」
「パイモン様!我もお供いたします!はぁ!!」
アバリムが跳躍し、グランベヒーモスの腹に蹴りを打ち込む。
『僕も負けないよー!ブリザードブレス!!』
ベリルが巨大化し、グランベヒーモスに氷結のブレスを吹いて動きを封じる。
「パイモン、アバリム、ベリル!ちょっと待つのだ!久しぶりにあったのに、我輩の知るあいつはもっと知能が高いのだが、それにしても、我輩を見て挨拶もしないとは⋯⋯しつけがなってないようなのだ!」
「申し訳ありません!ルシファー様!おい!お前ら!少しじっとしておけ!」
パイモンが急停止し、浮遊している。
「はっ!」
アバリムはベリルの背に降り立ち様子をうかがう。
ルシファーがトコトコとグランベヒーモスの前に歩いていく。
グランベヒーモスが顔をルシファーにむけ炎を吹く。
「《エアロトルネード》なのだ!」
ルシファーが何事もなかったように炎を拡散し、目の前までたどり着いた。
「おい!お前!変なモノ着けて何してるのだ!家から抜け出したと思ったらこんな所にいて心配したのだ!」
ん?家から?抜け出した?どういうことだ?
――夏樹はルシファーの言動についていけていない!
――グランベヒーモスの攻撃!
――ルシファーは効いていない!
――ルシファーは反撃した!グランベヒーモスはダメージを受けた!
『グオォォ!!!』
「まずは浄化なのだ!疲れるからあまりやりたくないけど仕方ないのだ⋯⋯耐性があってもその上を越えれば良いのだ!『上位魔法作成』《エターナルキュアライズ》」
グランベヒーモスに《エターナルキュアライズ》をかけるとグランベヒーモスの動きが大人しくなる⋯⋯まわりの土地も色が艶が出ているようだ。
グランベヒーモスの赤い瞳が赤から黄色に変化する。煙も消えたようだ。
「次はその変な金属を壊すのだ!」
ルシファーの拳がグランベヒーモスの頭に着いている金属を叩き割る。
バキッ!!《パキーン!》金属は砕け、金属が地面に落ちるとグランベヒーモスの瞳の色が透き通る青色に変わる。
『あぅ⋯⋯あれぇ?なんでルシファーさまがいるの?』
「ミコト、久しぶりなのだ!」
『久しぶり~?なにいってんの?私、家を出てから1年しか、たってないはずなのに⋯⋯』
「そっちこそ、なにいってるのだ!300年前に居なくなったのに、よく言うのだ!」
『えええっ!?300年?そっそっそんなはずは⋯⋯あっ?あの時あった魔術師のせい?あれから意識が⋯⋯って私、怒ってるんだからね!ルシファーさまなんて知らないんだから!』
「???」
『私のごはんに嫌いなおかず入れておいて知らんぷりしようなんて許せないわ!』
「300年経ってそれを言われても⋯⋯正直困るのだ」
はっ?300年前のごはんに、嫌いなおかずをいれらたことに、グランベヒーモスはかなり怒っているみたいだ。
「自由は与えてたはずなのだ⋯⋯しかし機嫌を悪くするものをいれさせた覚えはないはずなのだが⋯⋯」
『きぃぃぃ!!さすが大悪魔ね!あくまでしらをきるとは!たとえ、ルシファーさまでも、私の自由は覆させないんだから!』
グランベヒーモスが帯電し始める。いかん⋯⋯尚更、暴れだしそうだ。グランベヒーモスが足踏みして土が潰されては盛り上がり踏み固められている。
「マスター!どうやら大人しくしてくれないみたいなのだ」
グランベヒーモスの背中の金属が開きミサイルが現れる。
『積年の恨みを思い知るがいいわ!』
ドシュ!ドシュ!ドシュ!3発のミサイルが発射され、ルシファーやパイモン、夏樹に飛んでくる。
「ルシファー様!やはり1度潰した方がよろしいかと思われます!アバリム!主殿を守れ!」
「魔法障壁ではどうやら周りがヤバそうなのだ。仕方ない強制的に大人しくしてもらおう!皆協力するのだ!」
「えええっ!?これどうすればいいの?ヤバいだろ!」
「我に任せろ!はぁ!!」勢いよくミサイルを上に蹴り飛ばすアバリム。
「いけない!気絶してたです!」――レオナは我にかえった!
『戦うんだね!頑張るよー!』ベリルも羽ばたき戦闘モードに入る。
「結局こうなるんですね!師匠といたらゆっくりする暇もないですね!《シルフ》頼んだよ!」
アバリムが蹴り飛ばしたミサイルを更にシェールが風の精霊の力を借り遥か彼方に、飛ばしていく。
「なんなんやあんたら⋯⋯」
「どうやらやるしかないようだね」
アクアにグレアも参加してくれるようである。
『こんな可愛い子に数の暴力なんて、流石悪魔ね!』
「一言多いのだ!」
こうして戦いの終演は夜までかかったのだった。
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