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学問都市に入場

 アバリムはパイモンの一撃で項垂れている。


 パイモンは平手打ちをアバリムに繰り出し、アバリムはパイモンの一撃を避けれることなく見事に正気を取り戻していた。


 あれからベリルもシェールとレオナと共に騎士に案内され試験に移ったようである。


 騎士たちは自分達の力が及ばないのを確認すると学者たちと一緒になってデータをモニターのキーボードで入力したようだ。


「採点の結果、点数は⋯⋯96点。驚異的な数字が出ている。実に興味深い⋯⋯」


「ありがとうございます!我が生涯の一生の記念にします!ひゃっほーい!!」


「おう!アストルム!また頼むぞ!」


 若干凄いテンションのグレーターデーモンはルシファーに記念に握手をかわしたあとパイモンにアストルムという名前を貰っていた。


 普通に召喚などされた悪魔は名前はない。年月がたち力をつけることもあるのだが、パイモンなどの上級悪魔たちに名前をつけられることで眷属となり力の一部を借りることができる。

 グレーターデーモンのアストルムがウキウキしながら魔法陣の中に戻っていく。


「悪魔に名前をつけるなど信じられん⋯⋯」


 学者が一部始終を見ていて、持っていた物を思わず落としてしまい、慌てている。


「おい!試験のあとの冠を渡すのを忘れるな!」


 騎士に言われて学者がさらに慌てて物を取り出している。


 学者が騎士に冠を渡すと騎士が冠をつきだしてくる。


「試験のデータのためにこれをかぶってもらおうか」


「ふん。この程度の魔道具で俺様やルシファー様に効くとは思えんがやり方が気に入らないぜ」


パイモンが冠を手にして力を冠にかけると冠は音を立てて崩れさる。


「うぎゃー!!データベースに異常が!まずい!緊急停止だ!」


「パイモンどうなってるんだ?」


「あの冠は精神作用をする装置がついてましたので、破壊しました。破壊する際に魔力を注ぎ込んだので耐えれなかったのでしょう」


 確かに試験を受けたら記憶がないといわれていたのは、あの冠が作用してたんだな。


「うぉぉ~!!データが!我々の財産が!おい!P-3000を呼んで復元させろ!!急げ!!」


「はいぃ~」


 学者の声で急いで若い学生が走っていく。


「お前たち!もうしばらくじっとしててもらおうか!」


「ああん!?口の聞き方に気をつけろ人間。塵にかえるぞ」


「ひっ!」


「ちょっ!パイモン!」


 パイモンが騎士に反応するので少しなだめる。


 しばらくして青髪の女性と学生が戻ってきた。


 騎士が青髪の女性の髪を掴んでモニターに近づける


「やっときたか!P-3000作業に取りかかれ!はやくやれ!」


「状況確認⋯⋯。データ移行作業にはいります」


 P-3000と呼ばれた青髪の女性はモニターに向かい、キーボードをさわる。


「ほぅ⋯⋯珍しいのが出てきたのだ」


 ルシファーが女性を見ながらそう呟く。


 夏樹()も女性を見てみると上級鑑定の表示がホムンクルスになっているのを確認する。


「ホムンクルス?人間じゃないのか⋯⋯」


「あれは少し機械も混じってるようです。匂いが違います」


 パイモンが僅かにスンスンと鼻を動かす。


「ああっ!師匠~!やっと見つけましたよ~!」


 遠目からシェールが夏樹()を見つけて走ってくる。


「ん?シェール試験終わったのか?」


「私は終わってたんですけど、レオナさんの時に途中で不具合があって、試験官は皆急いで何処かに行っちゃったんで、ちょうどいいから探しに来ちゃいました」


「不具合か⋯⋯多分あれだろうな」


「えっ?なんなんですか?あそこの人だかり」


「うぐ!なにこの魔力!制御不能!バックアップシステムを緊急作用!魔力を抽出しないとダメ!」


 青髪の女性が魔力酔いしている。少し肩から煙がでた。


「P-3000どうした!?なにがあった!?」


「データに大量の魔力が入っていて系列をおかしくしてる。これはパパに頼まないと無理かも⋯⋯」


「ええい!使えんやつめ!」


「えっ?」


 騎士が思わず蹴りを青髪の女性にむけたので、思わず飛び出していた。


 当然魔法障壁が作用し、騎士の蹴りは弾かれる。


「なっ?」


 ルシファーが動いて騎士の首筋に手刀を振り下ろした。

騎士は避けることなく攻撃を受け気絶する。


「うわわわ」


 学者が騎士が倒れたのを見ると腰を抜かす。


「もう飽きたからさっさと中に入るのだ。おい⋯⋯もう入ってもいいだろう?」


「はいぃ~仕方ない⋯⋯P-3000案内を頼む。私は学長に報告にいく」


「おっ!入れるんですね!ベリルちゃんとレオナさんも呼んできますね」


 少しだけ顔が赤いP-3000が此方にくる。


「コホンっ!それではご案内します!」









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