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カシアス親衛隊あらわる。

 ピットに到着した魔動バイクがエンジンを小さく奮わせながら反応が緩んでいく。

 バティンが魔動バイクから降りてタンクを撫でている。

 バティンの運転技術で魔動バイクレースでは僅かな傷でレースを終えることができた。


「ごくろうさまでした。楽しかったですわ」


 別れを惜しみながらバティンがピットから離れる。


「よし!受付で精算を済まして、マジックスパルタンレース会場にいこう」


『――夏樹!聞こえる?不味いことになったわ。カシアス親衛隊が到着してルシファーを囲んでるわ。ルシファー達が攻撃するとあとが面倒なのよね。ルシファーとパイモンの魔法を目の辺りにしてるから、カシアス親衛隊がちょっと動揺してはいるんだけど、力量をわからないのか退きそうにないのよ』


 朱莉が魔動トランシーバーで連絡をくれる。

 ルシファーがどうやらゴール目前で囲まれたみたいらしい。

 朱莉は障害物が邪魔で近づけないとのこと。


『朱莉!カシアス親衛隊ってどんな部隊なんだ?』


『貴族のグループでカシアス子爵の武装集団よ。魔法と弓が得意で連携がとれてるから、遠く離れた魔物達やごろつきもひとたまりもないのよ。カシアス子爵はどうやらいないみたいだけど⋯⋯』


 千里眼のスキルで見てみると少し嫌そうにルシファーがカシアス親衛隊がいる場所を眺めながら、一歩ずつ前に歩いて行ってる。


 カシアス親衛隊は一歩ずつ後退はしているが距離を離れないようにしている。


「まあ~ルシファー様に楯突くなんて度胸がおありのようですね。ルシファー様達が怒る前に早めにいきましょう」


 バティンが魔眼を使い、様子を見ながら言葉を口にする。横にはホーヴヴァルプニルが到着している。




◇◆◇◆◇◆




 カシアス親衛隊の隊長アローラは弓を握りしめながらルシファーに標準を合わせている。


「あいつはヤバそうな感じがする。なによりステータスがおかしい。なぜこんな所にあんな化け物がいるんだよ!リリス、コーエン、ルーカス、ベルナント、いざとなったら逃げろよ」


 アローラはルシファーのステータスをモノクルの片眼鏡の魔道具を使い確認している。思わぬ相手におもわず悪態をつき、仲間達に忠告する。


 ルシファーのステータスと共に魔力をモノクルで見たためにアローラはルシファーを直視できない状態までになっているが気力で体を維持している。他の親衛隊の5人も同じような状態になりながらもなんとか立って弓や杖を構えている。


「ほぉ⋯⋯状態異常にかかりながらそれでも、我輩と対峙したいというのだな⋯⋯パイモンが来るまで後少しあるから、5分間だけ遊んでやってもいいのだ」


「なっ!? 遊んでやるだと!!ふざけやがって」


「こら!ルーカス落ち着かんか!挑発じゃ!のるでない」


「もう少ししたらまた増えるのはまずいわ。こんな天変地異の魔法を使う化け物一人でも厄介なんだから」


「魔法や弓が効くのかさえわからんがな」


「しかし街の一部がこんなになったら、王も黙っていないだろう」


 ベルナントの言葉にルシファーが不思議そうに、その言葉を聞いて質問を投げ掛ける。


「ん?レースに出て障害物を作っただけなのに、なんで王が黙ってないのだ?」


「何を言っている!お前のしていることは侵略だろう!現に街が混乱しているではないか!」


 甲冑を纏っているコーエンがルシファーの言葉に激昂している。


「この程度で侵略とはずいぶん大袈裟なことをいうのだ。遠慮して力を使っているのもわからないとはどうしようもない奴等なのだ」


 ルシファーが呆れた顔でカシアス親衛隊をみる。


「なっ!? この程度だと!? ふんっお前の行動は目に余るゆえ、捕らえて投獄おくりになる予定よ。冒険者登録はしてるみたいだが法に従ってもらおう」


「ふむ⋯⋯捕まるのは面倒なのだ!しばし眠ってもらうしかなさそうなのだ!《スリープフォレスト》」


 ルシファーが手を掲げ巨大な木を生成する。


「させるか!」「これでも食らえ!」


 ボン!ボン!火球を木にぶつけるが木はびくともしない。


 木は大きくなるにつれ大量の花粉を親衛隊に飛ばし始めた。


「ぐぅ⋯⋯これは⋯⋯」


「この木はスリープフォレストと言って安眠、アロマ効果のある作用を促す特別な樹木なのだ。攻撃してくるものたちを眠らせ、状態異常も解いてくれるから便利なのだ。まあ付加しているものも状態異常認識して解いてしまうから無防備にはなるのだ。ちゃんと蔦で縛ってもくれるから、しばらくはうごけれないが危害は加えないのだ」


「ルシファーさまぁ~!」


 パイモンが早足でこちらにやってくる。


「パイモンが来たみたいだし、もう行くのだ。ゴールしたら、しかたないから道は少しは直してやるのだ」


「おのれ⋯⋯」


 悔しそうに


 ルシファーはパイモンと合流し、ゴールへと向かい始めた。


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