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第三候補地 アアル大密林  

 白亜に馬車の中の改造をお願いして数日が経過している。大刀は馬車の中に置いてきている。


 本体の魔力を使うため、大刀を媒体にして使う必要があるみたいだ。


 そして新しく白亜からシェールの武器、アダマンタイト製のグレイブをもらい戦力強化できた。


 さて⋯⋯キャンピング竜車のシャワー室も無事取り付けたし、ここ数日いろいろと作業が重なったな。


 そろそろ次の候補地を見にいかないといけないな。


「皆。そろそろ違う場所の候補地を見に行こうと思う」


「次で最後の候補地になりますわ」


「えっと⋯⋯場所の名前は、アアル大密林だったよな」


「アアル大密林ですか⋯⋯」


「またすごいところよね⋯⋯」


「特別危険地域なのです」


 アアル大密林は道が険しくたどり着くことも困難なうえに広大な土地が広がっている。木々が密集しているうえに、木の高さは10メートルぐらいあって光が入りずらい環境になっている。


 奥には聖樹ユグドラシルが鬱蒼と生い茂っているのが遠くからでもよく見える。


 聖樹ユグドラシルに続く道には、イビルマンイーターの巣とギガントトレントの群れがいくてを阻む上に、聖樹ユグドラシルの近辺の空にはブラックワイバーンがつがいで飛んでおり、近づくものを容赦しない。


 なお、アアル大密林ではそこらにいる通常の魔物が身体が大きく変異しているらしい。


 ゴブリンですら筋骨隆々でムキムキなやつが多くいるとのこと。


 通常ゴブリンの身長は1メートルぐらいしかないのだが、アアル大密林では4メートルぐらいあるゴブリンが集団で集落を作っていたりする。


「まあ私し(わたくし)達が行くところはアアル大密林の入り口のところですわ」


 バティンは危ないところなどないとでも言うような素振りである。


『早く行こーよ!』


 ベリルが待ちきれないようだ。


 ディノオウサルがやって来たようだ。


「ディノオウサル待たせたな。次の候補地にいこうか」


「そうか。なかなか戦いがいのある場所ばかりだったから、次も楽しみだ」


「じゃあ行こうか」


「むう今回も負けたのだ⋯⋯」  

 

 馬車組は夏樹()、ルシファー、ディノオウサル、バティンである。


 ルシファーがまた負けてしょげているな。


 ベリルにはラバル、朱莉、シェール、レオナが乗っている。


 キャンピング竜車は女性専用車になってきた感じがするな。


 バティンの馬車が先導して出発する。


 ベリルが後ろから飛んでおいかけてくる。


「マスター!ちょっと中を見てみたいのだ!」


 ⋯⋯そうだな。白亜に任せてしばらく経つしどうなってるのか気になるな。


「ん?どこか行くのか?」


「ああ⋯⋯この間言ってた馬車を改造をしてるんだけど、その様子を見に行こうかと思ってな」


「ふむ⋯⋯確かに馬車が何か変わったとも思わなかったが何かしてたんだな。」


「じゃあディノオウサルも一緒に見に行ってみようか」


 引き出しの魔石に魔力をのせると引き出しが光だしゲートが開く。


「おお!これはすごいな!」


「ほぅ」


「全然違うのだ!」


 中に入ると青空が広がっている。外には鳥の魔物と牛の魔物がいるな。


 小川もあるし水も困りそうにない。


 ん?白亜が走ってくるな。


「ぜぇぜぇ⋯⋯よく来たわね。ダンジョンも順調に仕上がってるわ。案内するわよ」


 白亜が息を荒くしながら挨拶をしてくるな。


「白亜もこの中を動き回れるようになったんだな」


「そうね。私のダンジョンでもあるし、ここは制限がないみたいだから自由にできるようになったわ。後、管理機能が上手くいったからまた大刀を持っていって頂戴。」


 大刀を持っていってもいいのか。新しい場所にもいくし、助かるな。


「始めに貴方たちが作った場所は、特になにも変えたりはしてないから安心して。指示があるなら改良はするけどね」 

 

「ありがとう。白亜助かるよ」


「あとクリムゾンロブスターを一匹くれないかしら?」


「ん?もちろんいいが食べるのか?」


「私のダンジョンに設置しようかと思って。一匹あれば情報を読み取って召喚できるようになるのよ」


 白亜はそんなこともできるのか⋯⋯。


「じゃあ珍しいのを捕まえたら持ってくるようにするよ」


「助かるわ。お願いね」


 クリムゾンロブスターを一匹、白亜に渡すと案内してもらう。


 鉱山も白亜のレベルが上がれば設置もできるみたいた。


『夏樹様もうすぐ到着致しますわ』


 バティンから念話器で連絡がはいってくる。


「念話器でバティンから連絡が入ったな」


「じゃあ行くのだ!」


「また来なさいよね!」


「ああ白亜!引き続き頼むな」


「なかなか興味深かったぞ」


 入り口に向かい馬車に戻る。


 馬車の中に戻ると一本の大きな大樹がここからでも見えてくるな。


「あれが聖樹ユグドラシルですわ」


「すごい大きいな。周りの木の大きさと比べ物にならないな」


「ギャァァ」


「ブラックワイバーンが飛んできたのだ。魔法障壁!ミラーガード!」


 ブラックワイバーンは口から火球を溜め放ってくる。


 ゴォーン!


 ルシファーの魔法障壁に当たり、火球が反射し弾かれる。


 火球が跳ね返ってきたのに驚き体勢を崩すブラックワイバーン。


「ギャルァァ」


 それを見つけたもう一匹ブラックワイバーンが飛んできている。


「ふむ⋯⋯鬱陶しいのだ。我輩が出るのだ!」


 馬車からルシファーが飛び立つ。


 後方からベリルが飛んでくる、背中にはラバルが乗っている。


「ん⋯⋯いくぞ⋯⋯!!『変身 モンスターチェンジ』《ガルーダ》」


 ラバルが鷲の頭に人間の身体を持ち鋭い爪と紅き翼を持った魔物に変身し、すごい早さでブラックワイバーンに飛翔し向かっていく。


 ブラックワイバーンの翼をガルーダ(ラバル)が鋭い爪で引き裂き、一匹のブラックワイバーンが墜落していく。


「颶風よ愚かなものを嵐と共に落とすのだ!《ブラストテンペスト》!」


 ルシファーも、もう一匹のブラックワイバーンを風魔法で激しい嵐を生み出しブラックワイバーンを巻き込み切り裂いている。


 ルシファーはやはり空中でも関係ないくらいだな。


「安全になりましたので着陸しますわ」


こうしてアアル大密林の入り口に降り立つのだった。










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