閑話 白亜の新生活
――――新しい新天地を任され、私の世界が一変した。
数ヶ月前にホワイトゴルジュで活動をしていた私、白亜は訪れた冒険者達にある提案を受けた。
この提案を受けたことにより私の人生は転機が訪れたのだ。
如月夏樹達は、ホワイトゴルジュに初めて数人組で来てデュラハンロードを倒してしまった。
何故かミスリルガーゴイルの死体を持ち帰られたが⋯⋯。
抗議しているとレベッカと話をさせてくれたわ。
久しぶりの会話ができて楽しかったわ。
私何でか、いつもは他のダンジョンコアとは話がうまくできなかったから、共通の話題で盛り上がったし、会話が続くって楽しいわ♪
レベッカが時折、半泣きになりながら私に如月夏樹達のすごさを語ってくれた。
「白亜アイツらは悪魔よ!私のヒュドラがダンジョンごとやられたわ。ダンジョンを壊された挙げ句の果てに、魔物を生きたまま盗んで行ったのよ!おかげで私のダンジョンで『魔物配置』が出来ず、冒険者には警戒されてしまうし、酷かったんだから!」
「わかるわ。私のミスリルガーゴイルの死体も盗られたわ」
ふーん⋯⋯ダンジョンを壊すぐらいの攻撃をできるのね。
凄いわね。
そんなに強いなら私の分身を託しても強化ができるかもしれないわ。
ランキングキラーと如月夏樹が私の分身を持っていってくれた。
不死者の王が魔物とだけ戦っていたけど⋯⋯なんで一人で私のとっておきを簡単に倒すのだろう⋯⋯。
そして如月夏樹たちが、数日後に戻ってきたかと思うと、宝箱に向かって一直線に移動したわ。
エティンも、一撃やられたし、本当に規格外だ。
そして転移トラップにのると、私に提案してきたわ。
なんと新しい迷宮の作成を協力してほしいと頼まれたのだ。
そう言うと如月夏樹は困ったような顔をしていたが、気のせいだろう。
新しい拠点と言っていたから間違いないはずだわ。
私の分身がそう言っていた。
ただお風呂とか、寝室とかがあるのは不思議だ。
そんなダンジョン作ったりするのは、私の人生ではじめてだ。こんなことする同僚のコアもいないだろう。
始めに出迎えて、油断させて、奥に誘い入れて倒すのね。
ホワイトゴルジュのダンジョンの他に新しいダンジョンを作れるとはなんと嬉しいのだろう。
その場所は私の危険はないし、夏樹達は滞在するみたいだし、何より夏樹達は私のデュラハンロードとエティンが歯が立たないぐらい強いのよね。
まあその場所は馬車の中っていうのがまた面白いわね。
馬車の入り口も私のテリトリーになるからいろんな場所が見れるようになるの。
あのあとレベッカと連絡を取れるようにしてくれたし、私の武器を使ってクイーンクリムゾンロブスターを斬ってくれたわ。
まさか一撃で両断できる技術の持ち主だったなんて嬉しい誤算だったわ。
大刀に新機能を着けたので少し馬車の中の空間に置いてもらっている。
拠点管理機能が上手くいけば、また持っていってもらえるのだ。
早く持っていって欲しくはあるけど、他にも私には今、2本分身を持っていってもらってるから、強化が見込めるわ。
大刀を中心部に刺して玉座の設置ポイントを作ってと⋯⋯。
うん。いい感じだわ。今のところダンジョンの大きさは限られてたけど、広さも解除してと⋯⋯うん?何かホワイトゴルジュのダンジョンを作った時とは違う感覚ね。
拠点管理機能が上手くいった時にしばらくしてそれは訪れたのだ。
あのルシファーという堕天使が入ってきた瞬間、ダンジョンランキングポイントが変動したの。
「なっ!? 」
いままで攻撃をすることと倒すことでしか入らなかったランキングポイントが動いたの!
思わず自分のステータスを確認したわ。
―――――ダンジョンランキングポイント 5000―――――
白亜 ――ダンジョンコア
所持ダンジョン ホワイトゴルジュ、空白の大地
『魔物配置』『建物形成』『宝箱』『武器作成』『階層作成』
『サモンボックス』
空白の大地所有により、特異条件追加。
複合創造魔法 『スペースオブアース』
『ダンジョンを管理するものとランキングポイントを分け与える。
なおこのダンジョンは特殊な魔法がかかっており、所有権は
如月夏樹、ルシファー、白亜の3人のものになる。
複合魔法の効果で生物がダンジョン滞在中もランキングポイントは加算されていく』
なるほど⋯⋯不思議な場所にこんな迷宮を作るとは何かあると思っていたが、これは私にとって願ってもないことではないか。
ルシファー達が滞在中もランキングポイントが加算されていくのだ。
しかも2000ポイントも入ってるわ!
一気に2000ポイントなんて数十年ぶりよ!
これは是非とも何とかして居着いて貰わなければならない!
白亜は燃えるような意思を携え拠点を作成していく。
如月夏樹がやってほしいと思うリストを、私に渡して来ているから、これ以上の事をやればここにくるのもおおくなるわね。
やってやろうじゃない!
いままでの事を思えば稼げるポイントも、増えたと考えてもい
いわ。
ここのダンジョンは階層を下るようにしてと⋯⋯。
まず馬車の中から、たどり着く場所は『階層作成』でフィールドダンジョンにするわ!木々を植えて、草原にして空を作って太陽が上がるようにしましょう。
四方の壁は取り除けなかったけどまあいいわ。
建物はどんなのがいいかしら⋯⋯。
始めに作ってあった場所を拠点にするのだから、あのシェルター付近は触らない方がいいわね。
その横に地下に降りるダンジョンを作るようにしようかしら。
あと1階層は凶悪な魔物もいないようにしておかないと。
魔導ランプが夜に光るように設定して⋯⋯。
人が住める町をつくるのも悪くないわね。
近くに小川も作っておくわ。魚も何種類かほしいわね⋯⋯。
あと家畜系魔物のワイルドルースターとジャイアントタウルスを『魔物配置』で置いておこう。
「町にするためにはまずは私も見学したいわね。とりあえず地下後回しにして少しづつ作っておこうかしら」
大刀にあった街の情報はわかったけど⋯⋯海に面した町は今は使えない情報が多いわ。船なんてものはここには置けないし⋯⋯。
出歩くなんてしたことないし、もっと分身の情報がいるわね。
あらっ?別の町にも行ってるのね!ここは住むところかしら⋯⋯ふむふむ。なんとなく理解したわ。
使えそうな所は使って、驚かしてやるんだから!
ふふふ。如月夏樹め見ておきなさいよ!私のダンジョンポイントをふんだんに使って虜にしてやるわ♪
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