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海運都市 グレート エル・ドラード ①

読んで下さる皆様ありがとうございます!



 ベリルの竜車と馬車に乗り込み、街を目指し飛んでいく。


「あれが街のようだな⋯⋯」


 遠くに街が見えてくる。窓をつけてて良かったな。


「あれは海運都市 グレート エル・ドラードよ」


「沢山の船があるのです」


 別名、黄金都市と呼ばれる場所で、数多の品々が船によって行きする都市になっている。近くに金山もあるみたいだ。


 造船所もありそうだし、本当に色んなものがありそうだ。


「街まで飛んでいくと悪目立ちして良くないから、近くに着陸して、門をくぐろう」


「わかりましたわ」


『オッケーだよ』


 馬車と竜車は旋回して、陸地に降り立つ。


 しばらく馬車と竜車で動いて行くと門で入場審査をしてるな。


「身分を証明できるものはあるか?」


 門番が身分証明を提示を指示してくる。


 腕輪でもいいんだけど、ルシファーとバティンが身分を証明できないから、冒険者カードで対応しようかな。


「ああ冒険者カードがあるぞ」


 冒険者カードを提示する。門番がカードを確認して驚いている。


「んん?ベルサイズの街から来たのか?お前ら、ずいぶん遠くから来たんだな。冒険者特典で入場料は半額でいい。1人辺り200ドルズを頼む。しかしでかい馬車と竜車だな⋯⋯」


 馬車と竜車に興味津々の門番をそっとしておいて⋯⋯さくっと手続きをすまそうか。


「全員分決済してくれ」


 ゲートの水晶に腕輪を掲げ決済する。


「入れるのはギルド中央区と造船所とエル・ドラード港、氷乃河ひょうのかわ(下級住居区)、数湖すうこ(中級住居区)、商業区だ」


 ここでも入る場所の規制があるんだな⋯⋯


「まずギルド中央区に行ってみるか」




◇◆◇◆◇◆




 冒険者ギルドへ到着するギルドのお姉さんが書き物をしてるな。


 なんだかギルドの中はギスギスしてる。


 冒険者はいるのに誰も動こうとはしないな。会話もほぼないし。


 依頼書は何かあるかな?


 ん⋯⋯?中央の羊皮紙の内容が赤字でデカデカと書いてあるな。

 ――――――  緊急調査依頼書   ――――――


 オルガ・トゥーレ島の周辺調査  ランクB


 天候を操る魔物の出現の可能性あり。


 先日、大規模な魔法が運航途中に確認され、クリムゾンロブスターが大量発生し、運航ルートを迂回しなければならない事態になった。


 なおクリムゾンロブスターは周辺にバラけた模様。


 至急情報求む。 報酬 2000ドルズ

     

      ―――――――――――――――――――――


 これのせいで他の依頼がほとんどできない状態になってるようだ。


「あっ⋯⋯これは?」


 シェールが内容を見て思わず声を出した。


 うん。場所といい。クリムゾンロブスターがこっちまで逃げたんだな。


 間違いなくルシファーの魔法だな⋯⋯。


「何か知ってるのですか?」

 

 ギルド職員のお姉さんが近寄ってきた。少しでも情報を得ようと必死さを感じる。 


 これは誤魔化すとダメそうなやつだな。


「ええと⋯⋯。その魔法の原因、魔物じゃなく俺達です」


「はあ?」 


 夏樹()の言葉を聞いて思わずギルド職員のお姉さんが声をあげる。ちょっとお姉さん怖いよ。


 説明のためにクリムゾンロブスターを魔法袋からルシファーに出して貰って確認してもらっている。


「ではオルガ・トゥーレ島に集落を作る可能性があるんですね。確認のためにベルサイズの街のギルドマスターへ確認を取りますので少し待ってもらえませんか?危険地区なので誰かが近寄ることはないとは思うのですが⋯⋯」


「俺達も来たばかりだから、なんともいえないが、あくまで候補なだけなんだ。狩り場にはするかも知れないけどな」


 このギルド職員のお姉さんは実はお偉いさんだったみたいで対応がはやいな。すぐさま受付嬢に確認を取らしにいったな。


「あんな危険地区を狩り場とはね⋯⋯クリムゾンロブスターを見る限り実力は本物みたいだし⋯⋯ねぇクリムゾンロブスターは何匹くらいいたの?」


 海が染まる位だったから300匹以上はいたんだが多すぎて数えるのを途中でやめたんだよな⋯⋯


「途中で数えるのをやめたので、わかりませんが沢山いましたね。300以上はいましたよ」


「300ですって!? そんな数が発生してたのっていうの群れにしては多すぎるじゃない!? 」


「クイーンクリムゾンロブスターがいたので大量発生したみたいですよ?」


「クイーンクリムゾンロブスターですって!? 災害級の魔物が発生してたの?すぐに緊急避難要請しなきゃならないわ!」


 ギルド職員のお姉さんが更に驚いて、アワアワしてるな。


「倒したので大丈夫ですよ?」


「えっ?クイーンクリムゾンロブスターよ?」


「ええ。ここにいますよ?」


 真っ二つに割った半分のクイーンクリムゾンロブスターを出してもらい見せる。


「どどど⋯⋯どうやってクイーンクリムゾンロブスターを真っ二つに割ったのかしら?」


 ギルド職員のお姉さんはもう冷静ではいられないみたいだ⋯⋯。 


「この大刀でスパッといきましたよ」


『私がやったのよ!すごいでしょ』


 白亜(仮)が言葉を口にする。


「えええ!? 刀がしゃべった~!? まさか魔剣なの?」


「なに?」「魔剣だと!? 」


 黙っていた冒険者たちがざわざわし始める。身をのりだしてこっちを見てるやつもいるな。



◇◆◇◆◇◆



「貴方達⋯⋯クリムゾンロブスター駆逐にクイーンクリムゾンロブスター討伐、それにホワイトゴルジュの魔剣の入手、どれもすごいことをやってくれてるようね」


「シレーヌさん連絡がつきました」


「ありがとう。エスメラルダ今行くわ」


 受付嬢に声をかけられ移動するお姉さん⋯⋯ギルド職員のお姉さんはシレーヌさんっていうみたいだな。


 しばらくするとシレーヌさんが走って出てくる。


「貴方達がベルサイズの街を出て、まだ3日しか経ってないらしいじゃない!アンゲシュテルターが驚いてたわ。一体どんなことをしてるのよ」


「何って馬車と竜車で空を飛んでダンジョンや街を回ってますからね」


 障害物がないから進むスピードも全然違うし、何より早いからな。時間もないし、なりふりかまってられないしな。


「百歩譲って竜車は空ぐらい飛べるかもしれないけど⋯⋯何で馬車が飛べるのよ~?」


私し(わたくし)の馬は特別だからですわ」


「私も初めてあった時同じようなこと言いましたね⋯⋯」


「空を飛べてなお、アイテムボックス持ちだし、災害級を倒せるなんてこの街の海運ギルドに目をつけられると面倒なことになりそうね」


 海運ギルドか⋯⋯なんかシレーヌさんの言葉ではあまりいい印象ができないけどどんな所なんだろ?












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