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朱莉の武器の強化をしよう




 朱のダンジョンから帰る途中、商人ギルドの人が来ているとラバルからルシファーに報告があった。


「なんだろ?」


 屋敷に帰りつくと広間に案内しているとのことで急いで広間に向かう。


 広間にいたのは審査員の中にいた、中くらいの男の商人で名前は確か⋯⋯カズノコールだったような気がする。


「如月殿に料理大会に出てほしいのです」


「料理大会ですか?」


「ええ⋯⋯最近、工房ギルドでも冒険者ギルドでも活躍されていると聞きまして⋯⋯特にあのとき飲んだ酒を忘れられず、もしかしたら料理の方でも、革新的なものをお目にかかることが出来るのではと、いてもたってもいられず此方に伺ったのです」


 いつか出ようとは考えていたが⋯⋯まだ下見してないしな。


「とりあえず一度大会を見学に行ってみてから参加を決めてもいいでしょうか?」


「もちろんですとも!3日後予選がありますのでそちらを見学に行ってみて下さるといいと思います!これは観覧チケットです!これがあれば見学が無料でできますよ。では私はこれで失礼しようと思います」


カズノコールさん用意がいいな⋯⋯渡したらすぐ帰ったな。始めからこれを渡すつもりだったな。


「⋯⋯料理大会⋯⋯私⋯⋯出たい⋯⋯」


 ラバルが聞いていたようでやる気に満ちている。


「ラバルも出たいのか」


「⋯⋯実力が⋯⋯どのくらいか⋯⋯確かめる⋯⋯チャンス」


「ん~でもな~ランキングランクに登録されてないから怪しまれるんだよな⋯⋯」


 少し考えこんでいるとルシファーが答えた。


「ラバルはマスターに変異したらいいのだ!マスターの腕輪を借りていたらラバルは出場できるのだ。ドッペルゲンガーモナークなら今のマスターの料理の再現もコピー(複製)してしまうと思うのだ」


「俺は料理人にジョブしてるから元々はそんなに上手くないぞ」


「ん⋯⋯大丈夫。一度見た⋯⋯スキルは真似できる⋯⋯ただ創造魔法は無理。ジョブチェンジは⋯⋯夏樹に触ればなんとかなる⋯⋯と思う」


 スキルを真似できるとかラバル凄いな。触るとどうなるんだ?


「とりあえず⋯⋯やってみるの⋯⋯『追跡(トレース)』」


 ラバルが夏樹()の肩に触れてスキルを使用する。


――追跡開始。如月夏樹の記憶とスキルをコピーします。

――記憶をコピーしました。

――『ジョブチェンジ』コピーしました。

――『天地万有の声』コピー失敗しました。

――『創造魔法』コピー失敗しました。

――追跡(トレース)完了。如月夏樹コピーしました。


 追跡(トレース)はドッペルゲンガーモナークの特有のスキルで、触れた物の記憶とスキルを、自分の中に取り込むスキルである。


「天地万有の声も⋯⋯無理だった⋯⋯でも予選まで少し時間あるし⋯⋯スキル使いこなす⋯⋯いける気がする」


「それなら我輩がわからない部分は念話でフォローしてやるのだ」


「ん⋯⋯ルシファー様⋯⋯ありがとう⋯⋯ございます」


「じゃあどうするかな⋯⋯ラバルが出るなら俺は大会参加できないな」



 大会にはラバルが出ることになったからその間どうするかな。


「ならその間に私の約束の武器作ってよ」


「ルシファーがいないと性能あげれないぞ」


「では武器を作るなら私しが、工房ギルドにお供しましょう」


『ベリルも手伝うよ~』


「ただいま戻ったのです。ルシファーさんはラバルさんと、どこかいくんですか?」


 バティン、ベリル、レオナが帰ってきたみたいだな。


「ルシファーとラバルは料理大会の予選参加にいくんだ。見学のチケットは貰ったから観戦はできるぞ。まあ俺は変装しないと2人俺が要ることになるから、観戦は少しなんとかしないといけないからさ。その間に朱莉の武器を工房ギルドで作ろうかと思ってな」


「わぁ~料理大会ですか。皆様の料理は毎日美味しいのです。出てる方のものが参考になればいいですね」


 確かにこの世界の旨い料理はどんなものか気になるな⋯⋯。


「基本不味いわよ」


 朱莉が呟いた。


「えっ?」


 思わず聞き直す。


「だからまずいのよ。特にこの街の料理は美味しくないの!思い出しただけで少しイライラするわ」


 少し怒ったように朱莉が言う。


「そうなのか?じゃあ期待できそうな料理は出てこないかもしれないな」


「高い金額を払ってやっと、普通の料理が食べれるの。料理は冷たいし、味は薄い⋯⋯例外でアクアシティには料理ギルドがあってそこの料理は美味しいらしいわ。私は行ったことないんだけどね。各街の料理大会で優勝するとアクアシティの入場権が得られるらしいわ」


 アクアシティは料理人が集まる場所で料理をしない人は入れないようになっているらしい。アクアシティのレシピは門外不出らしく内容は出てこないとのこと。


「アクアシティの料理ギルドか⋯⋯」


 料理学校か老舗の板前の見習いみたいなのを思い浮かべるな。



「どちらにせよ優勝しないと話にならないなら気軽にやってみるといい。俺たちは別に、料理で困っているわけでもないし、すぐ場所をかえないといけないわけでもないからな」


「ん⋯⋯安心して⋯⋯やるからには本気⋯⋯!」


 ラバルが何時となくやる気を出している。


「ラバルが料理大会に出るのか?では我も観戦にいこう」


 アバリムがラバルの応援に行くみたいだな。


「ふん⋯⋯俺様は料理なんかみても楽しくもないからのんびりしておくぜ!」


 パイモンは屋敷で留守番か。


「まあまだ日付はあるからな⋯⋯頑張ってくれ」 




◇◆◇◆◇◆





「じゃあ参考にするから朱莉の武器を見せてくれ」


「わかったわ。これと⋯⋯これ。あとはこっちね」


 仕込み刀、寸鉄、手裏剣か⋯⋯。


 工房ギルドで朱莉の武器を見せてもらい、武器を加工していく。


 今回は仕込み魔法銃、微塵、匕首を製作する。


 仕込み魔法銃は指輪の中に銃が仕込んであり、魔法銃としては威力が低めだが性能はいい。


 微塵は日本の忍術武器の1つで直径4センチほどの中央の輪に、長さ35センチほどの3本の分銅鎖を要した武器だ。辺りどころが悪ければ骨も砕く代物である。


 匕首あいくちは横から見たときに、匙のような形の刃先を持つ鍔のない短刀である。


 他にもあるんだが似たようなものだったりするし、また今度にしようかな。


 『ジョブチェンジLEVEL-2』


鍛冶技能―――<剣術の匠>


錬金術技能―――<ソードクリエイト>


「新しい命を織り成せ<ソードクリエイト>」


「じゃあバティン魔法袋から素材を出して加工を頼む。あと火を炉にかけてくれ」


「わかりましたわ」


 仕込み魔法銃にはアースニードルとフレイムビートル、ブリザードラット、嵐鼬の素材を使ったそれぞれ弾薬を用意する。名前の通り土、炎、氷、風の弾丸が放てる。


 微塵には分銅鎖の素材をデスクロコダイルの牙とブロンズゴーレムを溶かして固めた強化素材で加工していく。


 匕首はソードプラントとダラス魔鉱石を使う。


 ダラス魔鉱石は日本でいうステンレスに似たような素材で錆びない。硬度も鉄よりも硬い。


「よし!いい感じに出来上がったな」


『ジョブチェンジLEVEL-1』――鑑定師スキル『鑑定』


仕込み魔法銃 フォースタイプ魔法銃 『ハイズソーサーラガン

ランク R+


STR 150 属性  弾丸 火、氷、土、風 



微塵 『ボーラ改』  ランク R+


STR 180  『粉砕特化』 『投擲向上』


匕首 『朧』  ランクSR


STR 200  『貫通性能向上』


 やはりルシファーがいないと付与魔法とかが使えず、性能が少し落ちるな。




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