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討伐した成果は?



 冒険者ギルド野営地区から移動が始まって、ベルサイズの街へ戻る。


 冒険者ギルドに戻ってくるとギルドマスター(アンゲシュテルター)がかけよってくる


「おおっ戻ってきたようだな。ストラウス高原の湖畔の件聞いたぞ。あれでストラウス高原のクエスト内容が大きく変わりそうだ。地図もかえなきゃならないしな。全くむちゃくちゃする冒険者がいるもんだ」


 ギルドマスターがジト目でルシファーと夏樹()をみるとパイモンの目線と合いすぐに目を反らす。


「チッ」 パイモンが小さく舌打ちをする。


「俺たちはもう討伐した数は報告してある。お前たちの成果を見せてもらおうか」


 オリバ・グレートが間に入り込んできた。まあ俺達が報告してあるのはデスクロコダイルだけだしな。


「俺達が狩ってきたのは数が多いから魔物を出す場所を用意してくれないか?ここじゃ入りきらない」


 ギルドマスターに声をかけ、パイモンとバティンにも確認する。


「バティンとパイモンも勝負してたし、別々に出した方がいいかな⋯⋯」


「そうですね。一緒にするとパイモン様にお叱りを受けるかも知れませんし別々に出しましょうか」


「当たり前だ。一緒にすると俺様の狩った魔物が目立たないだろうが」


 ギルドマスターがこそこそと夏樹()にひそひそ話をしてくる。


「おい⋯⋯あまりにも多いと冒険者の為にもならんから150以上は控えて、後日冒険者ギルドにも提供してくれると助かるんだが⋯⋯」


 あまりにも多いと冒険者がクエストを受注しなくなることもあるんだな。


 まあ命のやり取りもしてるし、働きたくないやつもいるだろうし毎回こんなのがあるってこともないから欲を出させない為にも必要なことらしい。


 協力冒険者は70人ぐらいらしいから、150位でも1人魔物2匹ぐらいが取り分になる。また『シャイニングセイバー』の魔物もいたから3匹~4匹ぐらいになるかもしれないな。


 累計150か⋯⋯ストラウス高原で狩ったものだけでも、バティンと夏樹()達の数だけで150は越すってことだし、それで勝てるってことなんだな。


 パイモンはでかい魔物か強い魔物を狩って来たんだろうな。

自信ありげだけどどんな魔物なんだろ?


 魔獣の森の魔物とストラウス高原の魔物と半分づつ織り混ぜようかな。


 協力冒険者たちが見守る中、成果の発表が行われる為に倉庫に移動する。


 冒険者ギルドの倉庫は大きい。流石は魔物を狩ったり素材の納品があるからかもしれないな。


「バティンと俺様は各々ひとつづつ出していくとするか」


「わかりました」


「累計150で止めるからそのつもりでいてくれよ」


「――それでは冒険者諸君成果の発表をおこなう」


 ギルドマスターより挨拶が行われると冒険者たちは歓声を上げた。


 すでにデスクロコダイルの素材が配られた冒険者達がいることでお祭り騒ぎである。ざわざわと冒険者達が語っている。


「さあFランクたちはどれだけ狩ってきたんだ?」


「いよいよだな。今日のために2人追加されて挑んだらしいしな」


「ストラウス高原の沼地がなくなるほど狩ってきたって聞いたぞ」


 あながち間違いではない言葉が飛び交うな。


 まずは魔物のロックバイソンから出すかな。


『じゃあルシファー頼む。ロックバイソンからだな。ストラウス高原の魔物と魔獣の森の魔物、半々で出してくれ。』


『わかったのだ』


 ルシファーが『念話』でパイモンとバティンに、魔法袋の存在を隠すように伝えたあと『時空魔法』範囲瞬間移動(エリアテレポート)を使ってもらい魔物を取り出す。


 パイモンも『時空魔法』範囲瞬間移動(エリアテレポート)を使用し、魔物を中から出しているな。


 バティンは高速で魔法袋から出し、見えない速度で魔物を出しているな。


「なんだと!? みんなアイテムボックス持ちかよ?スゲーな!」

 

 冒険者の呟きが聞こえるな。



 ロックバイソン、エレファントベア、サーベルプラントを取り出す。


 周りがさらにざわつく。


「エレファントベアだと!? 」


「サーベルプラントもだ!」


 サーベルプラント、エレファントベアは共にBランクの魔物みたいだな。驚き方が大きい気がするな。


 エレファントベアは象のように大きな熊の魔物で鼻が長い。

 サーベルプラントは葉が刀のように鋭い魔物で甘いにおいを出し、獲物を誘き寄せを捕まえる。どちらも危険度が高いようだ。


「魔獣の森とストラウス高原にはいない魔物ね」


「ああ。だからか⋯⋯」


 朱莉の言葉に納得する。


 ロックバイソンを10匹出したあと、ルシファーに頼んでつぎはグランドアリゲータを出し始める。

 グラスラット、ブルーガジルとレッドマンドレイク、デスクロコダイルも忘れずに出しとかないとな。


 パイモンはエレファントベアを5匹出して、新しい魔物を出しているな。でかいカバだな。


「ギガントヒッポポタモスね。あれが通ると草木が残らないと言われている魔物ね。雌がなんでも食べるのよね。あれもBランクの魔物よ」


 バティンもサーベルプラントを出し終えて次のに変えてるな。 

 マンティコア、アーヴァンク、レッドマンドリル、これは魔獣の森にいた魔物だな。共にCランクの魔物である。


 マンティコアは赤い姿の尻尾がさそりの形をした顔が人の形をしているライオンの魔獣である。


 アーヴァンクは青黒いビーバーなのだが凄い怪力で美女を好むらしい。


「あの娘、さっきからでかい魔物ばかりだしてるな。ランクもBランクばかりなにもんなんだ⋯⋯」


 パイモンを見ながら冒険者たちがちょっと表情が引き攣っているな。


 ギルドマスターがサブマスターに耳打ちをし、此方にサブマスターがやってくる。


「夏樹さん予定を変更してそろそろ出すのをやめて頂きたいのです。予想以上にランクが高いのが多くて、勝負にもならないのでもう大丈夫です」


 あれ?ランクが高くても点数制だったからそこまで変わらないんじゃなかったっけ?


「待て!まだ俺様のメインディッシュが出ていない!」


 パイモンがサブマスターの言葉に反応し、仕方ないのでルシファーに目配せをしておく。


「仕方ないのだ。ではパイモンの出すものを最後にするのだ」


「ルシファー様ありがとうございます。――では」


 パイモンが魔法袋から巨大な白い大きな鳥をだしてくる。


「ロック鳥だ!」


「あんな化け物をどうやって狩るんだよ!? 」


 ざわめきが一層ひどくなる。


「静かに!それは我がギルドでは受け取りかねない魔物だ。解体も手に負えない。すまないがパイモン君、それはしまっといて欲しい。点数には加点しようと思う。――これより勝敗を判定する!」


 ギルドマスターが大きな声を上げ、判定に移るとのこと。


 ギルド受付嬢が書類の確認に走って行った。


 クエストボードに記載されてるのが2点でそれ以外は1点だったな。


 戻ってきたようだな。ギルドマスターがギルド受付嬢に集計された書類を渡され高らかに宣言する。


「『夕星』の点数はクエストボードに記載されていた魔物は9件、クエストボード対象外は4件、対象点数は182と24で206点となった。『シャイニングセイバー』は84点となっているので『夕星』の勝利とする!」


 宣言を受け『シャイニングセイバー』はこちらに来る。


「俺達の負けだ。凄いなお前らの数と魔物を見てみると圧倒的な物を持っていたみたいだな。すまなかった」


 オリバ・グレートが代表して頭を深々と下げる。


「当然の勝利なのだ」


「パイモン様の魔物のおかげで勝敗がつきましたね」


「俺様のがやはり一番でかかったな!」


『やったね~』


「いろいろな魔物がいるのですね」


「やっぱり規格外ね」


 ギルドマスターが夏樹に声をかける


「お前たちは明日またギルドに来てくれよ!今日は解体とかの作業で手が空きそうにないから話は明日だ」


 話ってなんだろ?




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