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ルシファーおかえり。

 現れたヴァルキリーを倒しながら、ルシファーに共鳴した導きのメダルが光をさす方向へ向かっていく。


 もう少しだ。


 時々、またルシファーの笑った顔や怒った顔が思い浮かぶ。


 大きな扉の前には門番が立っているのか。


 気配はあの中か……。


 門番が俺に気付きニヤッとした。


「遅かったな」


「どういう意味だ」


「いまさらあいつを助けてもどうにもならん。まあ扉を開けてやるから見るといい」


 扉がゆっくりと開き中央の間にルシファーが椅子に座っているのを確認した。


 姿からは傷などはないようで安心した。


「ルシファー!!」


 言葉と共にいそいでルシファーのもとへ駆け寄る。


 俺の言葉が空振りに終わる。ルシファーは天井を見つめ反応がない。


 門番が俺のそばにやってきて話しかける。


「言っただろう。もうここにはルシファーはいない。」


「どういうことだ?」


「大天使長ルシフェルさまにお戻りになられたのだ。」


 大天使長ルシフェル……。


「内なる光を取り戻されたのよ。本当は気付いて居るだろう。あとはお前を倒せば話は終わるのだ」


 本当は気付いてるだと……。


 あのときルシファーは……。


 ルシファーの目から一筋の涙が落ちるのを俺は見逃さなかった。


 ルシファーの身体が光の形状を帯びて消えていく。


「さあ時間がない。お前の器が必要なのだ。」


 門番が大きくなり拳を振りかぶる。


 俺の器だと?


 そうか……。


 ルシフェルは俺だったのか。


 俺とルシファーは2人で1つだったんだな。


 光が眠ってると闇が起きている。


 でも光が大きくなると影も大きくなる。


 光のないところに影はないのだから。


 目を閉じて深呼吸しルシファーの気配を見つけるために静かに心を落ち着かせる。


「目を閉じるとは観念したようだな」


 ……。


 大丈夫だ気配はある。


 手をかざし門番の拳を受け流し、門番の背中にむかって気を打ち込む。


「ガは!!」


 言葉にならない悲鳴とも思える声を上げ門番は床に崩れ落ちた。


 門番を倒しゆっくりとルシファーのいた椅子にふれ目を閉じる。


 意識を闇に持っていくのだ。



 ◇◆◇◆◇



 暗い闇の中で一歩、一歩歩いていく。 


 暗闇だが穏やかである。


 導きのメダルが反応し、らせん状の波が粒子になっていくのがみえた。


 「みつけたよ」


 「どうして……」


 粒子は頭に言葉をおくってきた。


 「大切な存在だからな。いなくなってもらうと困るんだ」


 「俺とお前は二人で一人だがもう心配いらないよ」


  ジョブチェンジLEVEL5 《波動》

 

 波動を使う事で操作した粒子の形状を変え小さな粒子は大きくなりもう一人の形を作る。


 「お前が必要なんだルシファー。一緒にかえろう。もうマスターなんて呼ばないでくれ


 光の俺がルシファーを支配していたのをやっとわかったよ。ルシファーきみは自由だよ」


 闇がないところでは光は輝かない。


 全部が光では何もみえないから役割をうけていただけだったのだ。


「夏樹……」


「おかえりルシファー」



 

クリスタルランキングはこのお話で終わりになります。いままで皆さんありがとうございました。

こうして自分だけのストーリーを書けたのはとても勉強になりました。


話をかなり難しく描いて考えてどうすることもできなくなっていましたが理想の形を作っています。


本当にありがとうございました。

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