クライス精鋭部隊到着。
このままではクライスは起きることはできず困ってしまった為、ルキフゲに願い出て紙での筆談を希望してきた。
そういうことならとミコトが紙を用意することになった。
ミコトのスターライトレターは紙代がかからず望んだ場所の相手に届けることができる。
収納も想いのままなのでかさばることもない。
そしてミコトがクライスの筆談相手になることがきまった。
クライスはこの筆談でいろいろな知識を得たようだ。
時折少し顔を赤らめている。
少しずつだが様子が落ち着いてきてるようにもみえる。
筆談からすこしたって、ルキフゲに会話をこころみるクライス
「ふむふむ。ということはこの街の人は望んでここにきているんだね」
「そういうことじゃ」
「ふう…導きのメダルもあるし、僕が来た理由を試験にしてしまおう。
僕の部隊がもうすぐ到着するから、それまでにここの街の状況が僕に分かるように案内してもらおうかな」
「ほう。好都合じゃの」
一言しゃべるとまたミコトと筆談を始めたのでミコトが内容をつたえる
「この試験をクリアすると僕の能力の『移動する力』を分け与えるよと書いてあるわ」
「ん?分け与える?なにを言ってるんだ?」
「ああっ…聞いてないんだね。
導きのメダルには王の力が宿っていてね。
それぞれの理があるんだけどそれを一時的に使用できるんだよ」
クライスはこの世界のルールの中で異変が起きると状況を見て解決させるという役目をもっているみたいだ。
導きのメダルにはそれぞれの信念が宿っていてそのルールをメダルに力を入れ封じ込めそれを興味があるものに渡す。
導きのメダルを集めると願いが叶うともいわれているようだ。
実際には集めきったやつなんていないみたいだ。
その反対にこの世界を乱す行為をするものに対応する。
「みんな教えてないなんて優しくないな…らしいわよ」
◇◆◇◆◇◆
アアル大森林の近くにある街の中を久しぶりに街並みをクライスと見てまわることになった。
街は活気がでている。
「これはすごいな」
クライスはこの街の風景に深く驚いているようだ。
いろいろな種族が交じり、生活をしているのに争いが起きていない。
ここでは争いが起きるとゲームをして勝敗を決めている。
ゲームの内容は種族の差別がでないようにルキフゲが考えた落ちゲーである。
下級モンスターを大型モンスターが火を吹きながら、
色を変え4つそろうと消える仕組みにしてコンボを稼ぐことが重要なポイントとなっている。
それでも治安を乱すものは白亜のダンジョン行きでしばらく出てこれない。
商品や街の風景1つをとってもクライスにとって新しいものが多い。
服や食べ物もそろっているうえに建物があるから寒さも暑さも耐えることができる。
そのうえ冒険者ギルド、工房ギルド、商人などが仕事を斡旋することで商品を購入することができる。
ルキフゲが休みも設けているため週の1日は必ず交代を取り、リフレッシュすることを目的とさせている。
ランキングポイントがなくても生活をできている為に、
いままでランキング上位のものしか目を向けられなかった、
役目を皆が一生懸命取り組んでいる。
クライスはこの様子に涙を流し感動したようだ。
「僕はいままで何を見てきたのだろう」
悪だと決めて戦っていたものが、
本当はただそこに存在したかったというだけなのだ。
「クライス様ー!!」
「ん。来たようじゃの」
ルキフゲが見計らったのように、クライス精鋭部隊の声がする場所へクライスと共に歩いていく。
そこにはぼろぼろになったクライス精鋭部隊の隊長が1人ヨロヨロと門の入り口の前にたどり着いていた。
「うぅ良かったご無事のようで⋯⋯」
クライスが隊長の姿をみて驚いている。
「ヘラルド軍隊長!?」
「軍艦が魔物の群れにやられかけておったから救出しておいたぞ。
興奮気味だったからクライスの無事が確認できるまでと言って聞かんので、休戦条約をしておいたわ」
ルキフゲが説明している時にクライスはヘラルド軍隊長の元へ
駆け寄った。
「ふぅ僕の負けのようだね」
クライスは夏樹達を見つめると導きのメダルを取り出し夏樹に渡してきたのだった。
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