真実
「っ!?」
「高村さん何言ってんすか? 電波もたいがいにしてくださいよー」
あきれた顔をして俺を煽る星野。
しかし虚を衝かれたような表情をみせる小木曽。
やがてその表情は諦観の表情へと変わる。
「そう、私は期待に満ちた新入生なんかじゃなくて、実家暮らしの親のすねかじりバイト戦士。」
──やはりか。
「えっ……?」
固まる星野。
「ここに来てるのも、ウチから一番近い大学だから」
しかし、俺は動じない。
人生経験豊富だからな、こんな事態は朝飯前、想定の範囲内だ。
「そんなに驚いた顔して……気づかなかった? 星野くん?」
「なんだよその口調は! 先輩には敬語だろ!」
動揺からか、訳のわからないいちゃもんをつけはじめる星野。
人生経験が少ないからこうなるのも当然だよな。
まぁ、とりあえずもちつけ星野。
様々な可能性を想定して動けないとモニターの向こうのヒロインたちは攻略できないんだ。
「いいえ、それなら敬語を使うのはあなたたちのほうよ」
「「ん……!?」」
「だって私……高村くんより五つ年上なのよ!!!」
「「えーーーーー!?!?」」
ヨソウガイデス
………
……
…
「……マジっすか?」
「マジもおおマジ!! 私三十路手前のおばさんなの!! あなたたちよりよっぽど生きてんのよ!!」
え、そんなわけのわからん開き直りかたされても……。
「へ、へーそうっすか。じゃあその三十路手前のおばさんが何しにうちのサークルに入ったんっすか?」
「三十路手前のおばさんって言うな!!!」
「いや、あなたが自分で言ったんすよ?」
「やめろ星野! しょーもないことに突っ込むな!」
「「しょーもなくない!!!」」
シンクロすんな。あーもうめちゃくちゃだ。
「で、さっきの質問の答えはどうなんっすか?」
「……憧れてたからよ。大学生活に。」




