二
「………ん……あ?」
ふと目を覚ました。
いやちょっと待って、おかしいでしょう!
私さっき死んだばかり……
「あら、起きたの?」
女の人の声がして、ぬぅと頭が――………!?
この女性は誰ぞ!?しかも大きい!
「昨日遊んでいる最中にいきなり倒れたからビックリしたのよ~、大丈夫かしら?」
いや倒れたとか言われても………
私さっき死んだばっかなのに…………
「ご飯できてるわよ!さ、行きましょ?」
大きな手に抱えられ、あれ、もう一人いる。
私の隣に誰かいたようだ。
大きな赤ちゃん。
私と同じくらいの大きさ……まさか、私も赤ちゃんだったり………
「今日はキャロさんのお粥よ~!今日こそちゃーんと食べてもらうからね!」
……………赤ちゃんでした。
かなり衝撃です。
まぁ、前の記憶を持ってもう一度人生を送ることができる、なんてそう無いだろうから楽しませてもらうけど………
「「はぁ……」」
「あら、同時にため息だなんて!仲良しね、でもそんなにキャロ粥が嫌だったのかしら……」
慌てて笑顔を見繕う。
……同時に?
まさかあの人!?
…………なんて、流石にないわよね。
同時に死んだ人?
世界のどこかにいるかもしれないけど、そういないわよね。
となると…………
いや、まさか………
と、目の前の赤ちゃんが困ったような目をして耳をポリポリ掻いた。
―――――
「何だ、どうした」
「何ですいきなり……」
「お前、気付いていないだろ。困った時とかに耳を掻く癖があるのを」
「あら、いやだ!そうだったの?」
―――――
まさか、この子も『私』……?