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アンゲルス  作者: Leone
第四章 遠征
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第百八十五話 ロイドの目的

「何だ……!?」

 気がつけば、ランツァ達はそれぞれの独房の中へと入れられていた。近くにある階段と、窓がないという点を見る限り、どうやら地下牢らしい。

 そして、ランツァの目の前には、独房の外から彼らを眺めるロイドの姿がある。

「フフフフ……。わけがわからねえのも無理ねえさ」

「どういうことだ……? 俺達に、一体何をした!?」

 焦りと恐怖が入り混じった声音でそう問いかけたのは、ウィリアムだった。

 ロイドはそんなウィリアムを嘲笑し、彼の質問に対してこう答える。

「教えるわけがねえだろうが。バカか、テメェは」

「…………」

 返す言葉もない。

 ウィリアムがロイドの立場であった場合、ウィリアムもロイドと同じようにしていたでろう。

 敵に己の手の内を明かすということは、自ら首を絞めることと同義だからだ。

「俺様が一体何をしたのかはどうでもいい。俺様が知りたいのは、なぜテメェらがアザルドに来ているのか、だ」

 目的を告げるロイド。

 無論、ランツァ達が素直に答えるとは思っていない。

 故に、ロイドはある条件を出す。

「もしその理由を教えてくれたら、無傷でテメェらを逃してやろう」

「本当か……?」

 半信半疑のウィリアム。

 一方で、

「嘘だ」

 ランツァは全くロイドを信用しなかった。

「まあ、簡単には信じちゃくれねえよなぁ……」

 ロイド自身、こうなることは予測していた。

 だからこそ、まだ他にも手は準備してある。

「一応忠告しとくが、答える気がねえならテメェらに用はねえ。さっさと殺すまでだ」

 淡々と、ロイドはそう言い放った。

 その口調が、返ってランツァ達により強い恐怖を与えることを知りながら――。

「五分後にまた来る。それまでじっくりと話し合うといい」

 最後にそう言い残して、ロイドは階段を上っていき、その場から姿を消した。

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