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アンゲルス  作者: Leone
第四章 遠征
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第百七十一話 届かぬ言葉

 ある命令をティナから授かったヴァルナス。

 その命令とは、アグウィスへの復讐について、フレディという者に伝えることである。

 破壊のレギオン全てを、復讐に注ぎ込むということを――。

「あいつはあまり好きじゃねえが……」

 ティナの命令を拒むような表情を浮かべるヴァルナス。

 そんなヴァルナスが命令に背かないように、ティナは彼を納得させようとする。

「好きじゃなくても、フレディの協力なくして復讐を果たせるとは思えないわ……」

「確かに、あいつの強さは化物クラスだからな……」

 少しして、ヴァルナスが溜め息を吐いた。、

「わかったよ。アザルドに行ってくる」

 ヴァルナスはそう言うと、目の前に掌をかざし、床の上に魔法陣のようなものを出現させる。

 さらに、そこから赤き扉が作り出される。

 その赤き扉は、人間達の住む世界と悪魔達の住む世界を一時的に繋ぐためのもの。

 つまり、その扉を通り抜けた先には、闇の世界が広がっているということである。

 ヴァルナスはその闇の世界――アザルドへ行こうとしているのだ。

「またな」

最後にヴァルナスはそう言い残して、扉の中に入っていく。

 同時に彼の姿は見えなくなり、その後すぐに扉が消え、魔法陣のようなものも消滅した。

「いってらっしゃい、ヴァルナス」

 ティナのその言葉が、ヴァルナスに届くことはなかった。

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