表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンゲルス  作者: Leone
第一章 ヒーローの帰還
17/229

第十六話 天使

 暫くして、ランツァの背後に一人の少女が現れた。

 そして、彼女は話しかける。

「辛いわよね、友達がさらわれて……」

 ランツァは、彼女を睨んでいた。

 真っ赤に充血した目で。

「…………」

 彼女は何を話したらいいか、わからなくなってしまった。

「クソ……」

 ランツァはただそう言っていた。

 なぜなら、その少女は彼を忠告していた張本人なのだから。

 つまり、彼女も彼と同じ高校二年生。だが、年齢は十六歳。誕生日は十二月二十五日。なんて、説明している状況ではないのだろうが……。

 そして、赤いショートヘアに赤い瞳の彼女は言った。

「私も手伝ってあげようか?」

 はっ、という感じで振り返るランツァ。

 でも、彼自身わかっているはずだった。

 無理だと。

 ただの人間には。

 だが、

「私さ、実は天使なんだ」

 驚きのあまり、目を丸くするランツァ。

「それで、さらに言うとね、『アンゲルス』っていう組織に属しているの。名前は知っていると思うけど、一応フルネームを名乗っておくね。名前はキリエ・フォーテュン」

「…………」

 彼は言葉を失った。

「詳しく知りたいだろうけど、選択するなら早くね。じゃないと、間に合わないかもしれないから」

 少しだけ間が空く。

 だが、彼にはこう答えるしかなかった。

 知識に乏しい彼は。

「頼む、あいつを助けるのを手伝ってくれ」

「うん」

 彼女は意外に明るく、そして即答だった。

 この先おそらく、彼女は彼にとって重要な存在になるのかもしれない。

「それじゃあ、早速開けるね。アザルドへの扉を」

 そう言うと、目の前に魔方陣みたいなのが出てきて、さらにそこから真っ赤な扉が出てきた。

「準備オッケー?」

「ああ」

 こうして、二人はウィリアムを助けるために地獄の門を通ったのだった。

 果たして、その先には何が待ち構えているのだろうか――?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ