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アンゲルス  作者: Leone
第三章 八高対抗戦
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第百五十五話 ヴァルナス戦、開幕!!

 ――俺達も、手を貸そうか?

 キリエは耳を疑った。

 コフィは、確かにキリエに向かってそう問いかけたのだ。

 おそらく科学側の能力者であるコフィが、敵である大天使のキリエに。

 だからこそ、キリエはその言葉を信用できなかった。

 しかし、キリエは心の奥底で、彼らに助けてほしいと願っているのも事実だった。

 敵の――ヴァルナスの強さを知っているが故に、自分一人だけではどうしようもないことを悟っていたのだ。

 ――天使よりも先に、悪魔を滅ぼせ。

 コフィ達のやり方が、本当にその言葉通りなら――

「一時休戦、ってことでいいのかしら?」

 今だけは、頼ってもいいかもしれない。

「そういうことだ」

 コフィがそう返答したのと同時に、闘いが幕を開ける。

 まず最初に動いたのは、赤髪の男だった。

間開放ムーディア!」

 凄まじい速度でヴァルナスの前まで移動しながら、右手を強く握り締める。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 赤髪の男の雄叫びに気圧されたのか、ヴァルナスはただ目を見開くだけだった。

 そう。決して、赤髪の男の攻撃を避けようとはしなかったのだ。

 ヴァルナスはこのまま渾身の一撃をくらい、吹き飛ばされる。皆がそう思った。

 だが、実際は違った。

 赤髪の男の拳は、確かにヴァルナスの顔面に直撃している。なのに、ダメージを受けているはずのヴァルナスが笑っている。

 その表情には、余裕だけが存在していいたのだ。

間開放ムーディアってのは、この程度か?」

「――――ッ!!」

 瞬時に身の危険を察知した赤髪の男は、反射的にヴァルナスから離れる。

(無傷……だと!?)

 あり得ない。

 将軍に匹敵するほどの力をもつ間解放ムーディアで、ダメージを与えられないなんて……。

「何かの……悪い冗談だろ……?」

 声が震える。

 圧倒的な力量差が、赤髪の男に恐怖心を抱かせているのだ。

 そんな赤髪の男を、ヴァルナスは楽しそうに見ながら言い放つ。

「手ェ出すなよ。こいつら全部、俺の獲物だからな!」

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