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アンゲルス  作者: Leone
第三章 八高対抗戦
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第百四十一話 消失するボール

 審判が上方へ投げたボール。それが一瞬だけ静止し、少しずつ高度を下げようとしていた。

 ランツァはそのボールが落ち始めるタイミングで、金髪の男から見事に奪い去ってやろうと企む。

 だが、その企みはいとも簡単に打ち砕かれてしまうのだった。

 どういう事なのか、ボールがランツァの視界から消えたのだ。

「――――!?」

 思わず息を呑んだランツァ。

 何だ? 一体、何が起きたっていうんだ!?

 驚愕するランツァを、ニヤニヤと笑いながら見ている金髪の男。

 その彼にランツァは気づき、視線を向ける。

「お前……いつの間に……」

 金髪の男の右手には、消えたはずのボールがある。

 まさか、ランツァが視認できないほどの速度で、ボールを奪い取ったというのか?

 もしそうなら、彼は間違いなく普通の人間ではないという事になる。

 即ち、科学側の能力者という事になるのだ。

 天使や悪魔ではないと言える理由は、天使や悪魔は、本能的に相手が人間であるかどうかを知る事ができるからだ。この場にいる天使はランツァ含め、キリエとレリアだけ。悪魔はいない。

 だから、金髪の男は科学側の能力者である可能性が高いのだ。

 そんな事をランツァが考えていると、金髪の男の表情が急に真剣なものへと変わっていった。

「いいのか? そんな隙だらけの格好で……」

「……隙だらけ? 正体不明のお前らを前にして、誰が隙なんか見せるかよ」

 ランツァは意味がわからなかった。

 なぜ、金髪の男がそんな事を言うのか、全く理解できなかったのだ。

 ランツァは直に知る。

 彼の言葉の意味と、その実力を――。

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