表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンゲルス  作者: Leone
第三章 八高対抗戦
134/229

第百三十一話 八高対抗戦、開幕!!

 三週間後――。

 九月二十五日の九時半頃、遂に八高対抗戦が幕を開ける。

 開催地はランツァ達が通っている学校だ。

 その学校のグラウンドで、開会宣言や校長のお話などが終わると、ランツァ達はすぐに試合場である体育館へと向かう。

「いよいよって感じだな」

 嬉しそうな笑顔を浮かべてそう言ったのは、ウィリアムだ。

「ああ。わくわくしてきたな」

 同意するランツァ。

「うちの学校、私達以外にフェルムボール参加チームがなかったから、予選がない分、余計に楽しみよね」

 と、キリエも高揚感を抑えられないといった様子だった。

「さてさて、どんな組み合わせになってんのかな~?」

 そう言いながら、ウィリアムは対戦相手を確認するべく、一人で体育館の隅へと駆けていく。

 そこにある掲示板に貼り出されている、数枚の紙。それらは全て、様々な競技のトーナメント表だ。

 その中の一枚、フェルムボールのトーナメント表が、ウィリアムの目に留まる。

「お、あった」

「どうなんだ?」

 と、ランツァがウィリアムに尋ねた。

「…………」

 だが、ウィリアムは沈黙してランツァの問いに、すぐには答えなかった。

「どうしたんだよ、ウィリアム……?」

「私見てくる」

 レリアがそう言い、ウィリアムの隣へと走って移動する。

 そして――

「うっそ……ほんとに……?」

 愕然と呟くレリアの表情には、喜びも存在しているように見えた。

「だから、どうしたんだよ?」

「私達の最初の試合……もうすぐ始まるらしいわよ」

 …………え?

 ランツァもレリアと同じく愕然とし、言葉を失っていた。しかし同時に、すぐに試合ができるという事に喜びを感じていた。

「第一試合、俺達と……」

 ウィリアムがゆっくりと右腕を上げて、ある方向を指差して続きを言い放つ。

「筋肉モリモリのあいつらだ」

 彼が指差した方向には、筋骨隆々の男五人組がいた。

 ランツァは思う。――こりゃ、楽勝だな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ