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アンゲルス  作者: Leone
第三章 八高対抗戦
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第百二十三話 第二形態

「何だ、それは……ッ!?」

 距離を取ったトルスは、驚愕の表情を浮かべたまま、硬直してしまっていた。

 その原因は、アグウィスの身体から発せられているもの。

 それは――

「何って、『雷』さ」

 色は違うが、トルスと同じ雷だ。青白く輝いているそれは、アグウィスの全身を覆っている。

「……てめえ、ふざけてんのか? ものまねなんかしやがって……」

「別にまねをしているわけじゃねえよ。偶然、俺の第二形態セカンドモードが雷だっただけだ。どうしても嫌なら、第三形態サードモードになってやろうか?」

「……いや、いい。今のてめえを見てると、無性に腹が立って仕方ねえ。そのままの状態で、ぶち殺してやる!!」

「だから、まねなんかしてねえって!」

 アグウィスの言葉はトルスに届くことなく、戦闘が再開される。

 雷の尾のようなものをたなびかせ、トルスは一瞬でアグウィスの目の前まで迫る。そして、雷を纏う拳を再び放とうとする。

「パルス」

 その時、アグウィスの姿が何の前触れもなく消滅した。

「――ッ!?」

 敵を見失ったトルスは、愕然としながら攻撃を止めざるを得なかった。

「どこへ行きやがった……」

 そう呟きながら、周囲を見回す。

 だが、アグウィスの姿は見つからない。

「ちっ……面倒な事しやがって……」

 トルスが舌打ちをし、悪態をつく。

 その直後、背後からバチバチという嫌な音が聞こえた。

 すぐさま、トルスは振り返ろうとする。

 しかし、トルスが振り返るよりも先に、何者かの拳が彼の顔面を襲った。

 地面に向かって吹き飛ばされるトルス。

 その勢いで、派手に破壊音を立てながらアスファルトの地面が粉砕される。同時に、粉塵が宙を舞い、トルスの姿を隠す。

「それともう一つ」

 トルスを吹き飛ばした何者かが呟く。

「言っただろ? 万に一つも、お前は勝てねえって」

 再度そう告げたその者の名は――アグウィス。

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