表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンゲルス  作者: Leone
第一章 ヒーローの帰還
12/229

第十一話 謎

 ランツァと悪魔の闘い。

 その中で、気になる言葉がいくつか出てきた。

 天使。

 それは、一体どういった意味をもたらすのか。

 他にも、たくさん気になったが、天使とは一体何者なのか……。

 だが、それよりもウィリアムは気になることがあった。

 それは、ランツァ。

 彼は一体……。

 そんな思いを無視して、闘いは続けられるのだった。

「オオオオオオオォォォォォ!」

 すさまじい雄叫びを上げながら、悪魔は攻撃をしてきた。

 炎を纏う拳で。

 しかし、先ほどとは違う点があった。

 それは、スピードが遅くないということ。

 理由は、ランツァが疲れてきたのか、それとも、悪魔が本気を出したからなのか。ただし、どちらにしても危険なことには関わりないことではあるが。

「クソっ」

「どうした? 反応速度が落ちているぞ」

「…………」

 このまま長期戦に持ち込むのは得策ではないようだ。

 そう判断し、ランツァはどうしようかと考える。

「そんな無言の中で何考えてんのか知らねえけどよ、させるとでも思ってんのか?」

 轟! と、炎が爆発する。

「ぐあっ!」

 それと同時に、ランツァは吹き飛ばされる。

「ひゃはは。最高だ。実にいい。こういう楽しめる奴は久しぶりだ。普通、天使と巡り会えるなんてのは、中々ないからな」

「く……」

 その時、ふと目に入る物があった。

 それは、不自然なほどに鋭利な石。

(これなら……)

 ランツァは早く決着をつけようと、石に手を伸ばしてしまった。

 それこそが、最大の誤りかもしれないのに……。

「はっ! わかりやすっ。てめえの思考回路が手に取るようにわかるぜ」

 その石は、悪魔の炎にボロボロにされてしまった。

「…………!」

 非常にまずい。そう思った時には、時すでに遅し。

「がははははははははははははははは」

 勝ち誇ったような笑い声。

 対して、

「終わりだ……」

 ランツァには絶望しかなかった。

「はははははははははは。いいよ、最高だ。恐怖。それは、この俺が最も好む感情。だから、もっともっと苦しめ。ひゃははははははははは」

「これを使え」

 背後から声がした。

 ウィリアム。

 その手には、鋭利な石が握られていた。

「てめえ……!」

 ウィリアムは、それをランツァに向かって投げる。

「サンキュー」

 ランツァはそれを巨大化させ、剣のように振舞う。

「…………」

 初めて、悪魔の表情にはっきりと、恐怖が浮かび上がる。

 だが、

「武器を手にしたぐらいで、勝ち誇ったような表情をするとはな」

 そして、

「思い上がるな! クズ野郎が!」

 遂に、闘いは終盤へと向かう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ