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アンゲルス  作者: Leone
第三章 八高対抗戦
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第百十一話 戦争を止めるには

「ったく……。どいつもこいつも、面倒な事しやがって……」

 ランツァ達が住んでいる街を見下ろしながら、赤髪の男は悪態をつく。

 彼の名は、アグウィス。最強と言われている悪魔だ。

 見下ろしながら――というのは、どういうわけか、彼が宙に浮いているためだ。数百メートルもの高さの所で、どうやって静止しているのだろうか。

「ソールのクソ野郎を引き金に、この戦争は必ず悪化する。なら、その引き金を潰せば済む話なんだが……、こっち側に来た途端、姿を晦ましやがった。どうすりゃ、この戦争を止められる……」

 誰に言うわけでもなく、アグウィスはただ独り言を呟いていた。

 戦争を止める。ただそれだけのために、何かいい手はないかと、彼なりに考えているのだ。

「アンゲルス……あいつらを潰せば、簡単に悪魔側の勝利で終わる。だが、それまでにどれだけの命を奪わなければならねえんだ? それに、天使がいなくなれば、今度は人間との戦争が激しくなる。この方法は賢明じゃねえな」

 なら、悪魔側を潰すか?

 天使側が勝利すれば、人間との戦争は避けられる可能性がある。しかし、それもまた多くの命を奪う事を意味する。

 何か……何かいい手はないのか。死者をほぼ生み出さない、素晴らしい手段はないというのか。

 ――いや、ある。

「仕方ねえ。少し手荒いやり方だが、利用させてもらうか」

 アグウィスはそう言い、移動を始める。

 目的地は、ある悪魔が死んだ場所。

 その悪魔の名は――ブラック。

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