表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンゲルス  作者: Leone
第二章 仮初めの敵
101/229

第九十九話 高速化

「終わったか……」

 断罪刃スケルス・グラディにより生じた爆風と爆音が治まりつつある中、ランツァはそう呟いていた。

「……いや、まだだ」

 突然、ランツァの背後から発せられた声。

 嫌な予感を抱えつつ、ランツァはその声の主の方へ視線を向けようと振り返る。

「てめえ……ッ!!」

 終わってなどいなかった。

 ブラックはまだ、殺意を捨ててはいない。

「いでよ! 断罪神アルマーダ!!」

「遅いッ!!」

 ランツァは再び、断罪神アルマーダを召喚しようとしたが、間に合わなかった。

 ブラックの剣の方が、素早かったのだ。

 剣に斬り裂かれたランツァは、あまりにも呆気なく、大地に全身を預けてしまう。

「私の能力は高速化セリアスだ! 私自身を含め、この手で触れたあらゆる物のスピードを加速させる能力だ! 君のような発展途上の大天使に、この私が、負けるはずがないんだよ!!」

「……だったら、長い間、天使として生きてきた私なら……どうなるのよ……」

 フラフラと立ち上がる大天使が、ブラックを怒りの瞳で睨みながら、小さく叫んでいた。

「ウリエルだと……。まだ立ち上がれる力が残っているのか……!?」

 そんなキリエに対して、僅かではあるが、ブラックの心に恐怖が生まれる。

「私はね、仲間を傷つける者は、たとえ誰であろうと……誰であろうと……」

 遂に、第三の大天使、ウリエルであるキリエが、心の底からの怒りをぶち撒ける。

「絶対に許さないのよッ!!」

 キリエが力任せに鞘から剣を抜く。

 あの、聖なる剣を――。

 ネール婆ちゃん、私はもう、絶対に躊躇わない。

 皆を護るためになら、絶対に――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ