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僕の海

作者: 清川貴良
掲載日:2026/08/31

ショートショート。ってここに載っけていいんでしたっけ。

僕は本物の海を知らないんだってご飯くれるのが言ってた。

海が何か分からないけど、知らないと可哀想なんだってさ。

海は広くて、ご飯が沢山あって、仲間?がいっぱいいる。


でもそれって僕がいるところとそんなに違うかな。

冷たいの上には僕には登れないほど広い青があって。

ご飯いっぱい食べられて。

壁の向こうにはご飯くれるのと似たようなのが沢山いる。

だから海ってここなんだ。


ご飯くれるのは僕をテラって呼ぶ。たまにシャチって呼ぶ時もある。ご飯くれるのは舞って言うらしい。舞が合図をした時、僕は海を高く飛ぶ。下に戻った時に舞に似たのはキャーキャー言う。多分喜んでるんだと思う。舞が嬉しそうだから。舞が嬉しそうだと、僕も嬉しい。嬉しいを沢山するとご飯くれる。でもご飯は後でいっぱい食べれるから、欲しいのはわー!とかキャー!の方。僕は舞や壁の向こうの小さかったり大きかったりする似たのが嬉しそうなのが好き。


日が昇って、ご飯を食べて。わー!とかキャー!とかして。暗くなったら静かな海を泳いで。そんなのがずっと続くと思ってた。でも違ったみたい。


僕は硬いの上にいる。身体が痛くて、痛くて痛くて堪らなくて。沢山動くんだけど、白い似たのが邪魔してくる。舞、なんで悲しそうなの。舞、どうして僕の身体は痛いの。舞、ご褒美はいつくれるの。僕はいつ海に戻れるの。


それから沢山沢山暴れたけど、痛いのは無くならなかった。舞が僕を撫でる。舞が撫でるときは、褒めてくれる時。僕なにか偉かったのかな。なにもしてないのに。でも、いつも褒めてくれるときは嬉しそうなのに、今の舞とても悲しい顔してる。ジャンプしたらわー!してくれるかな。跳ねようとしてみたけどうまく動かせない。でも痛いの無くなってきた。痛いの治るときはいつも眠くなる。それで起きたら治ってるんだ。きっと次もそんなんだ。だから舞、泣かないで。明日も僕は海を泳ぐから。

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